舞茸の豊富な栄養と驚きの効果6選!

舞茸

炒め物や鍋物あるいは天ぷらなど、舞茸は日常の食卓シーンで数多く目にできる、メジャーな食材と言えます。ただしその栄養の豊富さや、健康に役立つ効能などについては、実際に理解している方は少ないのではないでしょうか。そこで、舞茸の栄養や効能をはじめ、調理や食べ方さらに保存や選び方についてまで、ここではトータルに詳しく見ていくことにします。

記事の監修
管理栄養士、野菜ソムリエプロ

管理栄養士取得後、病院で1000人以上の食事サポート、栄養・給食管理を経験。現在は「食の力で、心身ともに”健幸”になり、彩り豊かな人生を自己実現できる社会を作りたい!」思いから独立しセミナーや個別サポートを行っている。その他、事業立ち上げ、商品開発、記事監修、特定保健指導、講師活動などを行っている。

一年中、スーパーで見ることができ、古くから漢方薬としても用いられている舞茸ですが、健康や美容の面でも嬉しい効果がたくさんあります。特にβグルカンという不溶性食物繊維は、免疫機能のサポートに繋がるため、ウイルスに対する抵抗力が高くなったり、アレルギーの予防にも繋がります。また、お腹の調子も整えてくれるため、便秘や美容にも一役かってくれます。キノコ類の中でも、独特の歯ごたえと風味を持つ舞茸。調理法を工夫するだけでも洋風にも和風にもあうので色んな食べ方を探してみるのもいいですね。

舞茸の栄養と効果効能6選!

テーブルの上の舞茸

舞茸はキノコ類の中でも栄養価が高く、身体の免疫力アップなど様々な効果があることで知られます。ここでは具体的な栄養素をはじめ、健康への効果や効能について見てみましょう。

  • ①疲労回復
  • ②基礎代謝の促進
  • ③中性脂肪の減少
  • ④動脈硬化や老化防止
  • ⑤骨粗しょう症の予防
  • ⑥腸の働きを活発にする

舞茸の栄養価の特徴としては、他の緑黄色野菜と同じように水分を多く含む上、タンパク質や脂肪が少なく、ローカロリーなこと。

その一方で、食物繊維が豊富なキノコキトサン(多糖類βグルカン)の他、ビタミンB1やB2、ナイアシンやカリウム、さらにはプロビタミンDと言われるエルゴステロールなど、キノコのみが持つ成分やビタミンあるいはミネラル等を豊富に含むことも、特筆すべき点と言えます。

ちなみにビタミンB1は、糖分をエネルギーに変換する作用に優れ、疲労回復や基礎代謝の促進に優れることで知られます。

さらにビタミンB2は、血流を正常に促進する作用があるため、動脈硬化や老化防止に役立つことが期待されます。またエルゴステロールについては、紫外線をあてることで、骨の成長には欠かせないビタミンDへ変換されることから、骨粗しょう症の予防に効果があると言われます。

この他に、舞茸を特徴づける栄養素として最も注目されるのが、MXフラクションです。これは舞茸のみに含有される特殊な成分であり、腸の働きを活発にする上、余分な脂肪の吸収も抑制できることで知られます。

実際に、ある薬科大学の研究によれば、体内にMXフラクションが取り込まれると、血液中の脂肪分が大幅に減少することが確認されています。

舞茸の効果的な食べ方

炒め物や鍋料理あるいは天ぷらなど、舞茸はどんな料理にもよく合う、便利で使い勝手のよい食材と言えます。栄養も豊富なので、健康にも役立つ食べ方を知っておくと、さらにメリットを実感できます。

舞茸のきんぴら

舞茸のきんぴら

舞茸には食物繊維の豊富なキノコキトサンが、たっぷりと含まれています。同じく食物繊維を多く含むゴボウと一緒にきんぴらにすることで、ダイエットや便秘解消に一層の効果を発揮します。

作り方はゴボウ1本を細切りにして、しばらく水にさらします。また舞茸は食べやすい大きさにカットしておきます。鷹の爪も種を取って、輪切りにします。ゴマ油を入れたフライパンを熱したら、ゴボウと鷹の爪を入れて軽く炒めます。

ゴボウが柔らかくなったら、舞茸も投入。そこへ砂糖を小さじ1、酒と醤油とみりんを小さじ2、さらに和風だしも適量入れます。全体的に味が馴染むまで炒めたら完成です。これでおよそ4人前の分量になります。

舞茸のマリネ

舞茸の酢の物

ビタミンB2を多く含有する舞茸は、動脈硬化の防止や血流の促進に効果があることで知られます。さらにマリネにしてお酢を加えれば、相乗効果によって、高血圧への対策にも優れた効果を期待できます。

食材にはパプリカやブロッコリーあるいはタマネギなども一緒に加えると、栄養価が高まることはもちろん、色合いや美味しさもグッと引き立ちます。日ごろの食卓の他、お弁当やお酒のおつまみにも最適なので、多めに作り置きしておくと便利です。

舞茸の鍋

キムチ鍋

鍋料理の食材にはキノコ類が定番ですが、もちろん舞茸も例外ではありません。

特に舞茸には水溶性の栄養素が多く含まれているため、鍋料理にはピッタリです。食材やスープにしっかりと舞茸の旨みが染みわたり、無駄なく栄養素を体内へ取り入れることができます。

また、食材に鶏肉やイワシの団子などを加えれば、さらにタンパク質や脂質も補えます。水炊き風や石狩鍋あるいはキムチ鍋など、好みや目的に合わせてレパートリーを増やせば、いつでも飽きずに舞茸の栄養を摂取することが可能です。

舞茸の天ぷら

舞茸の天ぷら

熱にかけると栄養素が損なわれると言われる舞茸ですが、調理の工夫次第で、天ぷらでも十分に栄養を保つことができます。その上、舞茸ならではの味や食感をキープできるのも、天ぷらのメリットと言えます。

作り方は、まず舞茸1パックを食べやすいサイズにカットします。同時に、溶き卵1/4個と小麦粉1/2カップを冷水と一緒にボウルで混ぜ合わせ、天ぷら粉を作ります。そこへカットした舞茸を入れ、全体に万遍なく絡めます。

次に舞茸を油で揚げますが、加熱時間が長すぎると栄養素が損なわれるので、1分から2分でサッと油へ通す程度にとどめるのがコツです。

舞茸の乾燥粉末を活用する

キノコの粉末

忙しくて料理する時間がない、あるいは料理するのが苦手など、こんな方には乾燥粉末にした舞茸を活用する方法もあります。

ふりかけやお茶漬けの素にしたり、色々な料理で調味料のように使えば、手軽に舞茸の栄養を取り入れることができます。ちなみに乾燥粉末5グラムで、約50グラムの栄養成分が含有されています。これならば舞茸本来の栄養素を損なわずに、効率的に摂取することが可能です。

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舞茸を食べる時の注意点

下ごしらえ中の舞茸
舞茸に含まれる独自の栄養素を損なうことなく、そのまま美味しく食べるためには、調理の際に注意しなければならないことがあります。

洗いすぎない

舞茸を洗いすぎると風味や香りが落ちるだけでなく、大切な栄養素まで失われてしまうことになります。特に舞茸特有のMXフラクションは、水溶性の栄養成分なので、洗えば洗うほど溶けて流れてしまいます。これを回避するには、サッと水に流す程度にとどめ、きれいな布で軽く拭くだけで十分です。

加熱しすぎない

キノコのような菌糸類は、熱に弱いことで知られます。もちろん舞茸も例外ではなく、加熱しすぎると、歯ごたえや風味そして大切な栄養素まで損なわれてしまいます。したがって、調理で加熱する際には長い時間をかけずに、できるだけ短時間で済むような工夫が必要です。

舞茸の保存方法

舞茸さん只今パック中

生モノの舞茸を美味しく食べるには、できるだけ鮮度や形状を維持できるように保存することが大切です。

舞茸を購入してすぐに使用する場合には問題ありませんが、しばらく冷蔵庫で保存するのであれば、できるだけ空気に触れないように、ジッパー付きの保存袋等で密閉してください。ただし保存袋の中が湿っているとカビの原因になるので、あらかじめキッチンペーパーや新聞紙などで包んでから、保存袋へ入れるように心がけましょう。なおこの状態で約1週間~10日ほど保存が可能です。

美味しい舞茸の選び方

キレイな舞茸

美味しい舞茸を味わいたいのであれば、理想的な状態を見極めることが必要になります。

舞茸は鮮度が落ちるにつれて、表面上に水分が滲み出してきます。このような状態の舞茸は避けるようにしましょう。またパックに入っているものでも、小房にして分けたものではなく、できるだけ一株の状態で売られているものを選ぶこと。小房のものは空気に触れている表面積が多いので、必然的に鮮度が落ちるスピードも速くなるからです。

理想的な舞茸を選ぶならば、カサの色が濃くツヤがあり、肉厚のものを選ぶことが大切。さらに持ってみて重みがあり、軸が締まって弾力のあるものを選びましょう。さらに本体に触れてみて、パリッと割けることが確認できれば、歯ごたえの良い新鮮な舞茸と言えます。

まとめ

舞茸

舞茸には驚くほどの豊富な栄養素が含まれ、健康に役立つ様々な効用があることがわかりました。また調理や食べ方の工夫次第で、舞茸本来の栄養素を損なうことなく、美味しく味わえることもわかりました。

ただし購入した際の選び方や、保存の仕方を間違えると、せっかくの舞茸料理も台無しになります。まずはこの記事を参考にして、理想的な舞茸を味わえるように努めてみましょう。

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