地震発生時に絶対やってはいけないNG行動8つ!過去の災害から学ぶ教訓

机の下に非難する人

大地震の発生時、とっさの判断ミスが二次災害を引き起こす可能性があります。本記事では、地震時に絶対に避けるべき危険な行動と、身を守るための正しい対応をまとめています。家族で情報を共有し、万が一の際に適切な行動がとれるよう備えましょう。

地震発生時にやってはいけない8つのNG行動

地震で散らかった部屋

地震の揺れそのものも恐ろしいですが、それ以上に警戒すべきは二次災害です。被害の拡大を防ぐため、以下の行動は絶対に避けましょう。

1. ろうそくやライターで明かりを取る

地震発生後、特に夜間の停電時には周囲の状況確認のためにライターやろうそくを使いたくなるかもしれません。しかし、これは非常に危険です。地震によってガス漏れが起きている可能性があり、火気使用が火災や爆発を引き起こす恐れがあります。

実際に、1995年の阪神・淡路大震災では、地震直後の火気使用が原因で多くの火災が発生しました。この教訓を忘れずに、代わりに懐中電灯やスマートフォンのライト機能を使用しましょう。これらを常に手の届く場所に置いておくことをおすすめします。

2. 素足で部屋の中を歩き回る

地震の揺れで室内には思わぬ危険が潜んでいます。割れた食器類、照明器具、鉢植え、画びょうなど、様々なものが床に散乱している可能性があります。裸足で歩くと、これらによって深刻な怪我をする恐れがあります。

ある被災者は次のように語っています。「真夜中に地震が起きて、慌てて逃げようとしたら足の裏を大きく切ってしまいました。結局、その後の避難に支障をきたしてしまいました。」

必ず靴やスリッパを履いて移動しましょう。夜間の地震に備え、ベッドサイドに履物を用意しておくことをおすすめします。

3. すぐに電気のスイッチを入れる

地震発生後、停電から復旧した際にすぐに電気を使用することは危険です。地震によって電気機器や配線が損傷している可能性があり、通電火災のリスクがあります。

通電火災とは、停電後に電気が復旧した際、損傷した電気機器や配線から発火する火災のことです。2011年の東日本大震災では、地震発生から3日間で計44件の通電火災が確認されました。

まずは電気機器のプラグをコンセントから抜き、機器や配線に異常がないか確認しましょう。その後、一つずつ慎重に電源を入れていきます。

4. すぐに家族に電話をかける

災害発生直後は、家族や親族の安否確認のために電話をしたくなるものです。しかし、この時期は電話回線が極度に混雑し、緊急を要する通話の妨げになる可能性があります。

東日本大震災時には、発生直後から固定電話で最大80~90%、携帯電話で最大70~95%の通信規制が行われました。これは、緊急通報や災害対応に必要な通信を確保するためです。

代わりに、災害用伝言ダイヤル(171)や災害用伝言板サービス、SNSなどを活用しましょう。また、事前に家族との安否確認方法や緊急時の集合場所を決めておくことも大切です。

5. エレベーターを使って避難する

地震発生時、エレベーターの使用は絶対に避けるべきです。停電や機械の故障により閉じ込められる危険性が高く、避難の遅れにつながります。

2011年の東日本大震災では、首都圏だけで約2万4000人がエレベーター内に閉じ込められました。中には数時間以上閉じ込められた人もいました。必ず階段を使用しましょう。日頃から非常階段の場所を確認しておくことも重要です。

6. 車で避難する

車での避難も避けるべきです。道路の損壊や渋滞により避難が遅れる可能性があり、緊急車両の通行の妨げにもなります。

阪神・淡路大震災では、倒壊した建物や放置された車両によって道路が塞がれ、救助活動に大きな支障をきたしました。徒歩での避難を心がけ、最寄りの避難所や安全な場所に向かいましょう。事前に避難経路を確認しておくことも大切です。

7. 海や川の様子を見に行く

地震発生後、津波の危険がある地域で海や川の様子を確認しに行くのは非常に危険です。津波は想像以上に早く到達することがあります。

2011年の東日本大震災では、津波到達前に海岸に様子を見に行って被害に遭った方が多数いました。海岸や川の近くにいる場合は、すぐに高台や津波避難ビルなど、安全な場所に避難しましょう。

8. 一人で倒壊した建物に近づく

家族や知人が倒壊した建物の下敷きになった場合、すぐに助け出したいと思うのは自然なことです。しかし、個人で救助活動を行うのは非常に危険です。

熊本地震では、倒壊した建物の下敷きになった家族を助けようとして、自身も被害に遭うケースがありました。

まずは周囲に助けを求め、可能であれば消防や警察に通報しましょう。専門の救助隊が到着するまでの間、自身の安全を確保しつつ、小さながれきの除去など安全に行える範囲での支援に留めましょう。

地震発生時に取るべき正しい行動

テーブルの下で自身をやり過ごす家族

地震発生時、適切な行動を取ることで被害を最小限に抑えられます。状況別の正しい対応を見ていきましょう。

室内にいる場合

まず、頭を保護し、安全な場所に身を寄せることが重要です。

  • クッションや鞄で頭を守る
  • 丈夫な机の下に隠れる
  • 窓や家具から離れる

揺れが収まったら、靴を履いて避難経路を確保し、ガスの元栓を閉め、電気のブレーカーを落としましょう。

屋外にいる場合

屋外では、落下物や倒壊の危険から身を守ることが大切です。

  • ブロック塀や自動販売機から離れる
  • 建物のガラスや看板に注意する
  • 広い空地や公園に移動する

海岸にいる場合は、迷わず高台へ避難しましょう。津波の危険を過小評価してはいけません。

車を運転中の場合

運転中に地震が起きたら、安全に停車することが最優先です。

  • ハザードランプを点けて左側に停車
  • エンジンを切り、キーは差したまま
  • カーラジオで情報を収集する

車外に避難する際は、貴重品を持って徒歩で移動しましょう。

電車やバスに乗っている場合

公共交通機関では、周囲の状況に注意を払いつつ、指示に従うことが重要です。

  • つり革や手すりにしっかりつかまる
  • 乗務員の指示に従う
  • 非常口や避難経路を確認する

勝手な行動は控え、冷静に対応することを心がけましょう。

デパートやスーパーにいる場合

商業施設では、落下物に注意しつつ、安全な避難を心がけます。

  • 陳列棚から離れる
  • 係員の指示に従う
  • 階段を使用し、エスカレーターは避ける

パニックにならず、周囲の人と協力しながら行動しましょう。

エレベーター内にいる場合

エレベーター内は特に注意が必要です。早急に脱出することを心がけましょう。

  • 全ての階のボタンを押す
  • 最初に止まった階で降りる
  • 閉じ込められたら非常ボタンを押す

救助を待つ場合は、焦らず冷静に行動することが大切です。

これらの行動を日頃から確認し、実践的な防災訓練に参加することで、いざという時に適切に対応できるようになります。家族や職場で定期的に話し合い、防災意識を高めていきましょう。

まとめ:命を守る適切な判断と行動を!

非難袋を準備

地震発生時、パニックに陥らず冷静に行動することが重要です。火気の使用や不用意な電気の使用を避け、安全な避難経路を確保しましょう。また、正しい情報収集と家族との連絡方法を事前に決めておくことが大切です。

日頃からの備えと適切な判断が、自身と家族の命を守る鍵となります。地震大国日本に住む私たちにとって、これらの知識は必要不可欠です。定期的に家族で確認し、いざという時に適切に行動できるよう備えておきましょう。

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