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「はちみつは永遠に腐らない」って本当?
はちみつは昔から長期保存が可能な食品として重宝されてきました。「永遠に腐らない」と言われることもありますが、実際は「本当に腐らないの?」と懐疑的な人も多いでしょう。
しかし、はちみつは正しく保存していれば、腐ることはありません。「はちみつは永遠に腐らない」という話も嘘ではないのです。
賞味期限を過ぎてしまえば品質は劣化しますが、何年経っても食べることができるので、調理などに活用することができます。
はちみつが腐らないと言われている理由3つ
では、なぜはちみつは腐らないのでしょうか。「はちみつは永遠に腐らない」と言われている大きな3つの理由を紹介します。
水分が少ないため菌が繁殖しにくい
はちみつは水分含有量が非常に少ない食品です。通常、雑菌は水分に触れることで繁殖するため、水分の含有量が少ないはちみつの中では菌が繁殖しにくいのです。
そのため、数年経っても菌が繁殖することはなく、雑菌繁殖によって腐ることはありません。
糖度が高く水分を吸着する性質がある
さらにはちみつが腐らないと言われている理由には、はちみつの糖度の高さが関係しています。
砂糖などを含む糖分は水分を吸着する性質を持ちます。そのため、元々水分含有量の少ない蜂蜜からさらに水分を吸い取ってくれるため、より雑菌の繁殖を抑える働きがあるのです。
水分が完全に亡くなってしまえば、菌ははちみつの中で繁殖することが困難になります。結果として、はちみつは長期間経っても腐りません。
弱酸性のため生物が生きられない環境である
はちみつが腐らないと言われている理由は、もう1つあります。はちみつはph3〜4の弱酸性です。実はこの環境下では生物は生存することはできないため、生きている菌も生きながらえることはできません。
つまり、水分のない環境という菌にとっては劣悪な環境に加えて、生物が生存不可能な弱酸性環境がはちみつの中で作り出されることによって、雑菌の繁殖は”不可能”なのです。
賞味期限を切れたはちみつでも食べられるの?
あらゆる菌の増殖を抑える働きを持つはちみつ。最近ではパッケージに期限表記が義務付けられているため、賞味期限が記載されています。では、賞味期限が切れたはちみつは食べられるのでしょうか。
賞味期限を過ぎても基本は食べることが可能
賞味期限を過ぎていたとしても、はちみつは食べることが可能です。そもそも賞味期限とは、「おいしく食べられる期限」を指すため、品質はあまり関係ありません。
もちろん、賞味期限を過ぎたはちみつは徐々に品質は劣化していくものの、正しく保存していれば食べられなくなるほど雑菌が繁殖する事態に陥らないので、健康上は問題ありません。
ただし、本来のはちみつの味とは変質してしまっている恐れがあるため、数年経ってしまったはちみつはそのまま食べるのではなく、調理などに活用するのがおすすめです。
純度100%ではない開封済はちみつは念のため確認を
はちみつは賞味期限を過ぎても腐ることはないため、基本的に正しく保存していれば問題ありません。「永遠に腐らない」という話はあながち嘘ではないのです。
しかし、保存環境が悪かったり、はちみつの中に水が大量に入ってしまったりすると、菌が繁殖してしまう恐れがあります。
念のため、賞味期限を過ぎた開封済みのはちみつは、カビが生えたり酸っぱい臭いが発生していないか確認してから食べましょう。
はちみつの品質をなるべく長持ちさせる保存方法
はちみつの品質を長持ちさせるためには、以下のポイントを押さえて保存しましょう。
- 直射日光の当たらない場所で常温保存
- 温度が変化しやすい場所を避ける
- 湿度が高い場所もカビが発生するためNG
- 必ず密閉した状態で保存する
また、はちみつを掬うときは、必ず清潔なスプーンを使用してください。汚れが入ってしまうと、その分、品質の劣化が早まります。
はちみつは正しい保存方法で品質を長持ちさせよう
いかがでしたか。はちみつは腐らないと言われていますが、実際に正しく保存していれば何年でも食べることは可能です。直射日光の当たらない高温多湿の環境を避けた場所に常温保存し、品質を長持ちさせましょう。