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トイレットペーパーは「シングル」と「ダブル」どっちがいい?
ドラッグストアやスーパー、最近では通販などでトイレットペーパーを購入する際、同じトイレットペーパーの種類でも「シングル」と「ダブル」がありますよね。人によっては、この2種類の違いを明確に理解している人もいれば、「よくわからず、なんとなくで買っている」という人もいるでしょう。
では、実際にどのような違いがあるのでしょうか。
そもそも「シングル」と「ダブル」の違いは?
「シングル」と「ダブル」の主な違いは、以下の通りです:
1. 層の数:
- シングルは1枚層
- ダブルは2枚重ね仕様
2. ロールの長さ:
- シングルの方が1ロールが長い(例:シングル100m、ダブル60m)
- ダブルは相対的に短い
3. 表面の質感:
- シングルは片面がややザラザラしている場合がある
- ダブルは2枚重ねで表面を外側にしているため、表裏どちらもツルツルしている
4. 肌触り:
- シングルは比較的さっぱりとした使用感
- ダブルは2枚重ねのため、ふんわりとした肌触り
5. 強度:
- 一般的に、ダブルの方が破れにくい
これらの違いにより、肌触りを重視する人はダブルを、節約志向の高い人はシングルを選ぶ傾向にあります。例えば、小さな子供がいる家庭では、使いやすさからダブルを選ぶことが多いようです。
また、興味深いことに地域によっても使用傾向に差があるようです。トイレットペーパーメーカーの調査によると、関東圏ではダブル、関西圏ではシングルを使用する人の割合が多いという結果が出ています。
トイレットペーパーのシングルとダブル…どっちが安い?
では、実際に使用量と価格を比較してみましょう。今回、筆者による独自の検証で、シングルとダブルの1回の使用量の違いを確認しました。トイレットペーパーにある点線〜点線までを「1ピッチ」とし、使用量を比較しています。
シングルとダブルでは1回の使用に何ピッチ違いが出るか検証
検証結果は以下の通りです(個人差があることをご了承ください)
- シングルの場合は3ピッチほど
- ダブルの場合は2ピッチほど
一見するとダブルの方が少ない使用量に見えますが、ダブルは2枚重ね仕様のため、実際の紙の使用量は同じくらいになります。同条件で比較すると
- シングル:3ピッチ
- ダブル:4ピッチ(2ピッチ×2)
つまり、1回の使用では、ダブルの方がわずかに多く紙を使用していることになります。
シングルとダブルでは1つの長さも違うところがポイント
しかし、使用量だけでなく、ロールの長さも考慮する必要があります。一般的に、同じ種類のトイレットペーパーでも、シングルの方がダブルより長さが約1.5〜2倍あります。例えば
- シングル:55m
- ダブル:30m
この長さの違いを考慮して計算すると
- シングル:55m(5500cm)÷3ピッチ(1ピッチ24cm×3)= 約76.38回分
- ダブル:30m(3000cm)÷2ピッチ(1ピッチ24cm×2)= 約62.5回分
この結果から、1個あたりではシングルの方が多く使用できることがわかります。つまり、買い替えの頻度が少なくなる可能性が高いのです。
実際に値段はどのくらい違う?
それでは、具体的な例を挙げて計算してみましょう。「100m×6ロール入りのシングル(約1,125円)」と「30m×12ロール入りのダブル(約900円)」を比較します。
1ロールあたりの価格
- シングル:1,125円 ÷ 6ロール = 約187.5円/1ロール
- ダブル:900円 ÷ 12ロール = 75円/1ロール
次に、先ほどの使用回数の計算を基に、1回あたりの使用コストを算出します。
- シングル:187.5円 ÷ 76.38回分 ≈ 2.45円/1回
- ダブル:75円 ÷ 62.5回分 = 1.2円/1回
この計算結果から、1回あたりの使用コストではダブルの方が安く見えます。しかし、1ロールで使用できる回数がシングルの方が多いことを考慮すると、長期的にはシングルの方がお得になる可能性があります。
例えば、1ヶ月の使用回数を300回と仮定すると
- シングル:2.45円 × 300回 = 735円/月
- ダブル:1.2円 × 300回 = 360円/月
一見するとダブルの方が安いように見えますが、シングルは約3.9ロール(300回 ÷ 76.38回)、ダブルは約4.8ロール(300回 ÷ 62.5回)必要になります。つまり、ダブルの方が早く使い切ってしまうのです。
ただし、これらの計算は使用する長さや頻度、製品の価格によって大きく変わる可能性があります。あくまで参考程度とお考えください。
実際に節約を意識して公共の場ではシングル利用が多数
経済的な理由から、駅や学校、店舗などの公共の場ではシングルを使用しているところが多いです。これは、大量に使用する場所では、わずかな価格差も大きな影響を与えるためです。
家庭でも、家族の人数が多いほど、シングルとダブルで長期的なコスト差が大きくなる傾向があります。例えば、4人家族と2人家族では、1年間の使用量に大きな差が出るでしょう。
ただし、実際の選択は家族の好みや使用習慣によって大きく異なります。経済性だけでなく、家族が重視する要素(肌触り、使いやすさなど)も考慮に入れて選ぶことが大切です。
また、保管スペースも考慮点の一つです。同じ使用回数分を購入する場合、シングルの方がかさばる傾向にあります。狭いお住まいの方は、この点も選択の際の参考にしてみてください。
まとめ
トイレットペーパーのシングルとダブルの比較を通じて、それぞれの特徴や経済性について検証しました。一般的にシングルの方が経済的ですが、使用感や家族の好みによってはダブルが適している場合もあります。
選択の際は、以下の点を考慮するとよいでしょう。
- 価格と使用回数のバランス
- 家族の好みと使用習慣
- 保管スペース
- 肌触りや使いやすさ
最終的には、経済性と快適さのバランスを取った選択が、家庭にとって最適な選択となるでしょう。自分の家庭に合ったトイレットペーパーを選ぶことで、日々の生活がより快適になるはずです。