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昔と今では子育て方法が大きな違いがある
現在子育て真っ盛りのパパとママの中には、自分が子どものころだった昔と今で、推奨されている子育て方法がかなり異なると思っている人もいるのないでしょうか。実際、近年の子育て情報は、大きな変化が見られます。
女性の社会進出がメジャーになり、保育所の利用が当たり前になりました。そのほかにも、教育の幅が広がりや子育ての便利グッズを活用が推奨されていることも大きな違いです。
中でも昔と大きく異なっているのが、子どもの叱り方に違いです。例えば子どもが悪いことをしたときの、昔と今の教育方針の違いを見ていましょう。
- 昔…頭を叩く・お尻を叩く怒鳴って叱るなど
- 現在…感情的に怒る、叩く行為はNG
昔の方法で育った人は自分が育児をするとき、「しつけで手を挙げるのはダメ」「怒鳴るのはダメ」と言わると、困惑する人も多くいます。
しかし、子どもを叱るときに『叩く』行為を組み込むことで、子どもにいろいろな悪影響を与えることが判明しているのです。
子どもに手を挙げて育てるのが絶対NGな5つの理由
「子どもに手を挙げて育てるのは絶対にダメ」と言われていますが、子どもに手を挙げることで、具体的にどんな悪影響が出てしまうのでしょうか。親から手を挙げられて育てられた子どもに見られやすい、悪い影響について紹介します。
1.親から手を挙げられることで自己肯定感が低くなる
親から日常的に「しつけ」のため手を挙げられて育った子どもは、自己肯定感が低くなりやすいです。
親が感情的に手を挙げて怒鳴るのは、子どもの視点からだと恐怖一色です。最も信頼できるはずの親から上記のような行為を頻繁に受けると、「自分が悪い子だから、こんなに怒られるのだ」「他人より劣っているため、仕方がない」と自己肯定感が低下してしまいます。
また、大好きな親から手を挙げられることで「親から愛されてない」「自分ののことを親は嫌いなのかも」と考えるようになる原因にもなります。
2.攻撃性が大きくなり自分より弱い者に手を挙げるようになる
家庭内でで悪いことをしたとき、親から手を挙げられて育った子どもは、外部で他者に攻撃的になる傾向があるという研究結果が発表されています。
自分より強い存在である親から手を挙げられることで、少しずつ子どもがイライラを募らせていきます。溜め込んだイライラを発散させるため、子どもは自分よりも弱い相手をターゲットにして暴力を振るうようになるのです。
また、3歳半まで親から手を挙げられて育った子どもは、5歳を過ぎた頃から攻撃的な行動が見え始めるとも言われています。日常的に親から手を挙げられることで、それが習慣にんり、「叩くことが当たり前」と認識してしまうのです。
3.精神的な負担をため込み、問題行動を起こすようになる
幼い頃親から手を挙げられても特に問題行動を起こさない大人しい子が、思春期を迎えて問題行動を起こすという話はよく聞きます。
無意識のうちに精神的な傷が蓄積され、自己肯定感が著しく低下した結果、なんとか自分を優位に立たせるため周囲の人に暴力的なってしまうのです。
非行に走ったり、精神的に正し判断を下せず犯罪を犯すケースもあるので、親から手を挙げられた記憶は子どもに多大影響を与えると言えます。
4.親への恐怖心を持ち、相談しなければならない事案を内緒にする
幼い頃から「しつけ」で必要以上に手を挙げられて育った子どもは、親に恐怖心をもっていることがあります。恐怖心を植え付け、家庭内で悪さをしない子に育ち、中には他の子よりもいい子に育つ子もいます。
しかし、いい子なのは親の植え付けによつ恐怖心でいろいろなものが押さえつけられているためよい子に見えているだけです。そのため、家庭外で問題が起きたとき、最も信頼できるはずの親に相談できず、一人で抱え込む子も多くいます。
子どもは、相談した結果「弱い」「それくらいどうにかて」と親から言われるかも、と被害妄想を持ちやすくなり、抱えている問題をなかなか言い出せなくなるのです。
5.手を挙げられてきたことへの反動で、親への反抗心や憎しみの気持ちが大きくなる
攻撃性の増加、問題行動が出現するケースを先ほど前述しました。親から手を挙げられて育った反動で、一定の年齢になったとき、壮絶な反抗心や憎悪が子どもの中に生じることは多々あります。
場合によっては、「今までの仕返し」のためあえて親を困らせる問題行動に出たり、親に暴力を振るうようになるするケースも報告されています。
親子関係がある程度良好な関係ではない状態は、思春期の子どもに非常に悪影響です。また、親も苦しい結末を迎えることになるため、心に深い傷を負わせるような体罰は絶対やめましょう。
手を挙げる以外のNGな叱り方!逆効果になることも
手を挙げること子どもに恐怖心を植え付けるしつけは、しつけの効果がないだけでなく、子どもに悪影響を及ぼすことがあります。そのほかにも、以下のような叱り方は、子どもの自己肯定感を低下させたり、叱っている目的を見失う可能性ががあるため、避けるべきです。
- 子どもの事情を無視して全否定する
- 子どもの人格を否定する
- 感情的に任せて怒鳴り、子どもを萎縮させる
- 他の子と比較し、自分の子どもが劣っているかのように叱る
- 長時間説教する
しつけは、親子のコミュニケーションの一環です。一方的に親が罵声を浴びせ、傷つける言葉を子どもにぶつけると、子どもは納得できず叱られている理由を受け入れられません。
子どもの気持ちを理解して、なにがダメだったのかを教える
基本的は子どもが悪いことをしたとき、最初に自分(親)の顔を見るように促します。そうした上で「こうしたかったんだね」「これがやりたかったのかな」など、子どもに寄り添う言葉をかけてあげてください。
子どもに寄り添う言葉をかけると、子どもは親は理解してくれていると本能的に感じ取りやすくなります。その後に「でも、今の行動はダメだね」と理由を添えて伝えてください。
もちろん、このとき「でも嫌!」など再度かんしゃくを起こす可能性は大いにあります。しかし、親が自分の気持ちを理解した上で、どうしてダメなのかを教えてくれたことが大切です。
また、かんしゃくを起こしてしたは、とりあえず抱きしめて落ち着かせるのも1つの手段です。
つい手を挙げてたり、怒鳴ってしまったらどうするべきなのか
親は、子どもと同じ人間です。毎日「イヤイヤ!」とかんしゃくを上げて自分の意見を通そうとする子どもと向き合っていると、イライラが募り、つい手を挙げたり怒鳴ることもあるでしょう。
このような場合は、その後で「痛かったね。ごめんね」「怒鳴ってごめんね」と自分の非を認め、行動に対して謝ります。謝ってあとで「これは悪いことだから怒ったんだよ」と理由と共に、なぜその行動を取ったのかを伝えてください。
親は失敗すること、自己嫌悪に陥ることは大いにあります。しかし、その後正しいフォローをすることで、失敗したとしても「コミュニケーションの中のしつけ」として成立させられます。
もちろん、毎回怒鳴ったり手を出すような行為は避けるべきですが、ついカッとなって上記のような行動を取ってしまったときは、しっかり子どもと向き合い、解決に導きましょう。
子どもを叱る場合は、会話などでコミュニケーションを図りましょう
子育てにおいて、子どもを正しい道へ導く「しつけ」は特に難しい問題です。親も人間なので、感情的になることがあっても仕方がありません。
しかし、毎回感情的に手を挙げていると、子どもの将来に多大な影響を及ぼすことにつながります。叱るときは、「コミュニケーションの一環」であることを忘れないようにしましょう。