缶詰を開ける時にやってはいけないNG行為3選!油断すると大ケガの元に

たくさんの缶詰め

缶詰の開け方を誤ると、予想外のトラブルや事故を招く恐れがあります。この記事では、缶詰の開け方におけるNG行為と正しい開封方法を解説し、安全に缶詰を使用するためのポイントを紹介します。

缶詰の開け方を間違えると非常に危険!

未開封の缶詰

缶詰は長期保存が可能で非常に便利な食品ですが、開け方を誤ると大変危険です。特に、膨張した缶詰や古い缶詰は慎重に扱わないと、中身が飛び散ったり、缶自体が破裂する恐れがあります。近年は多くの缶詰がプルタブ付きで簡単に開けられるようになりましたが、それでも油断は禁物です。

缶詰容器による危害は決して珍しいものではありません。全国消費生活情報ネットワーク・システム(PIO-NET)の調査によると、10年間で53件の相談が寄せられています。その多くは切り傷ですが、中には治療に1ヶ月以上を要する大きなケガに至った例もあります。

ある日、キャンプ好きの友人が缶切りを忘れてきてしまい、ナイフで缶詰を開けようとして大けがをしたという話を聞きました。このような事故を防ぐためにも、缶詰の状態をしっかり確認し、正しい方法で安全に開封することが重要です。

それでは、缶詰を開ける際に特に注意すべきNG行為を見ていきましょう。

缶詰を開けるときのNG行為3選

腕でバツ印を示すエプロン姿の女性

缶詰を開ける際には、いくつかの行為が特に危険であり、避けるべきです。以下では、代表的なNG行為を紹介し、その危険性について詳しく説明します。

1. 膨張している缶詰を通常通り開ける

膨張している缶詰は、中身が腐敗してガスが発生し、缶が膨らんでいる状態です。この状態の缶詰を通常通り開けると、中身が飛び出してくる危険があります。特に賞味期限を大幅に過ぎた缶詰ではこのような膨張が起こりやすいです。

通常の缶詰と同じように開けようとすると、缶の圧力で中身が噴き出してしまい、大きな事故につながる可能性があります。膨張している缶詰を見つけた場合は、ゴミ袋などに布を入れて包み、慎重に針やキリで穴を開けてガスを抜いてから安全に廃棄しましょう。

2. プルタブのない缶詰を鋭利な道具で開ける

プルタブがついていない缶詰を開けるとき、缶切りを使うのが通常の方法です。しかし、缶切りがないときに刃物やナイフ、キリなどの鋭利な道具を使って無理に開けようとするのは非常に危険です。これらの道具で開けようとすると、缶の表面で滑り、大けがを負うリスクがあります。

缶切りがない場合は、スプーンなどを代わりに使用する方が安全です。スプーンを使う場合は、以下の手順で開けます。

  • 1. スプーンの丁度半分のところを持ち握りしめます。
  • 2. スプーンの先を缶詰に圧力をかけながら押し付けます。
  • 3. スプーンの先を前後にこすります。
  • 4. 缶に穴が開いたら、同じように前後に押し当てながら缶を開けていきます。

どんな場合でも無理に鋭利な道具を使って開けようとせず、必ず安全な道具を使用しましょう。

3. 缶詰に過度な力を加える

缶詰に過度な力を加えるのは非常に危険です。たとえば、缶詰に体重をかけて潰そうとしたり、爆竹を使用して破裂させる行為は、缶が破裂して中身が飛び散る原因になります。また、缶を硬い地面に叩きつけたり、尖ったものにぶつける行為も避けるべきです。

缶詰は圧力をかけず、適切な道具を使って丁寧に開けることが大切です。特に古くなった缶詰や膨張した缶詰には慎重に対応し、無理に力を加えないようにしましょう。

缶詰の取り扱いに関する追加の注意点

缶詰を開ける際のNG行為以外にも、安全に関わる重要な注意点があります。以下では、缶詰の取り扱い全般に関する追加の注意事項を説明します。

缶詰を火にかけて直接加熱する危険性

キャンプや災害時など、緊急の状況で缶詰を温めたくなることがあるかもしれません。しかし、缶詰を直接火にかけたり、電子レンジで加熱したりするのは非常に危険です。缶詰を密閉したまま加熱すると、内部の圧力が上昇し、爆発する可能性があります。

また、缶の表面にはプラスチックコーティングが施されていることがあり、これが溶けて食品に混入する恐れもあります。缶詰を温める場合は、必ず中身を別の容器に移し替えてから加熱しましょう。

リサイクル時の不適切な扱いによる危険性

缶詰の使用後、リサイクルのために缶を洗浄する際にもケガをする可能性があります。PIO-NETの調査によると、リサイクルのための空き缶洗浄時にケガをした例が5件報告されています。

缶の切り口は非常に鋭利なことがあるため、洗浄時には十分注意が必要です。また、缶を潰して廃棄する際も、手を切らないよう気をつけましょう。可能であれば軍手を着用し、缶の切り口に直接触れないようにすることをおすすめします。

缶詰の正しい開け方

缶詰を開ける様子

缶詰を安全に開けるためには、缶のタイプに応じた正しい開け方を覚えることが大切です。プルタブがついているものとついていないものでは開け方が異なり、それぞれ適切な方法で開封しないと、ケガや事故につながることがあります。

プルタブがついている缶詰の場合

プルタブ付きの缶詰、いわゆるイージーオープン缶は、以下の手順で安全に開けることができます。

  • 1. プルタブの持ち手をしっかり持ちます。
  • 2. 缶を持つ手の指が缶のフタの上にかかっていないことを確認します。
  • 3. 親指を缶のフタにあて、人差し指でリングを上の方に引き上げるようにあけます。
  • 4. ゆっくりと力を入れて引き上げます。一気に引っ張るとタブが折れる可能性があるため、慎重に行いましょう。

近年のイージーオープン缶は、安全性が向上しており、蓋のフチを内側に丸めるなどの工夫がされています。しかし、開ける際には常に注意を払う必要があります。

プルタブがついていない缶詰の場合

プルタブのない缶詰は、缶切りを使って開けるのが最も安全な方法です。缶切りの使い方は以下の通りです。

  • 1). 缶切りの刃を缶の縁に合わせます。
  • 2). ハンドルを回しながら、缶の周りを一周します。
  • 3). 9割ほど開いたら、缶切りを外し、残りの部分を慎重に開けます。

缶切りがない場合は、前述のスプーンを使う方法や、その他の安全な代替方法を試してみてください。

安全な缶詰の使用で豊かな食生活を

缶詰は便利で栄養価の高い食品ですが、その取り扱いには注意が必要です。膨張した缶詰を開ける、鋭利な道具で無理に開ける、過度な力を加えるなどのNG行為を避け、缶のタイプに応じた正しい開け方を心がけましょう。また、缶の加熱やリサイクル時の扱いにも十分注意を払うことが大切です。

これらの注意点を守ることで、缶詰を安全に、そして美味しく楽しむことができます。缶詰の正しい扱い方を知ることで、日常の食生活がより豊かになるはずです。安全第一で、缶詰の便利さと栄養価を最大限に活用しましょう。

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