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庭に植える植物を間違えるとどうなる?
庭に植物を植える時、「見た目がきれいだから」「香りがいいから」という理由だけで選んでしまうことがあります。しかし、植物によっては想像を超えるスピードで広がったり、虫が大量発生したりする危険もあります。
庭に適さない植物を植えると次のような悪影響が出ます。
- 害虫が集まりやすくなる
- 生育が早すぎて庭を埋め尽くす
- 剪定が難しく近所に迷惑がかかる
- 強い匂いで生活に支障をきたす
- 他の植物の成長を邪魔する
植物の特徴を理解しないと、手入れが非常に難しくなり、後悔することになるでしょう。
庭に植えてはいけない植物ランキングTOP10
ここからは、庭に植えると特に深刻な問題を引き起こす可能性が高い植物をランキング形式で紹介します。これらの植物は、トラブルが起きやすく管理が難しいため、安易に庭に植えないことをおすすめします。
1位:竹・笹
竹や笹は和風の雰囲気が魅力ですが、地下茎を広く伸ばして急速に広がります。毎年数十メートルもの距離に広がり、庭だけでなく隣家の敷地や舗装、基礎を持ち上げるほどの威力があります。根を取り除くには専門業者の高額な作業が必要になることもあります。
2位:ノウゼンカズラ(つる植物)
鮮やかな花で人気のノウゼンカズラですが、つるが非常に速く成長します。つるが外壁や雨どいに絡みつき、建物を傷つけたり、手が届かない高所で害虫の温床となったりします。切ってもすぐに再生し、駆除には多大な手間がかかります。
3位:ミント・レモンバームなど(ハーブ類)
料理やハーブティーに使えるミントやレモンバームは庭に直接植えると非常に危険です。地下茎で広がり、他の植物を飲み込んで庭中を覆いつくします。一度広がると除草剤でも完全に駆除することが難しくなります。
4位:ドクダミ
ドクダミは昔から薬草として使われる植物ですが、庭に植えると想像以上に厄介な存在になります。地下茎で猛烈に広がり、抜いても再生力が強く、駆除が非常に困難です。また、独特な強い臭いがあり、不快感を感じることも多いです。庭に植えると景観を著しく損なう恐れがあります。
5位:ヒメイワダレソウ・ポリゴナムなど(グランドカバー)
ヒメイワダレソウやポリゴナム、ツルニチニチソウなどの地面を覆うタイプの植物は、一見美しいですが、すぐに庭全体を覆いつくします。匍匐茎と地下茎の両方で広がり、芝生や他の植物を圧倒し、生育場所を奪います。さらに雑草が絡みやすくなり、手入れが非常に煩雑になります。
6位:サクラ・クチナシなど(害虫が多い樹木)
春の象徴でもあるサクラは美しい反面、毛虫が大量に発生します。特にチャドクガなど毒を持った毛虫がつくサザンカや、オオスカシバという大型の幼虫が葉を食い荒らすクチナシも、消毒作業が頻繁に必要となり、手入れの手間が膨大になります。植える場合は害虫駆除の覚悟が必要です。
7位:ユーカリ(大型品種)
爽やかな香りが魅力のユーカリは、成長が非常に早く、植えて数年で高さが10メートル以上になることがあります。大木化すると倒木の危険があり、さらに葉に毒性があり、ペットや小さい子どもがいる家庭では誤食の危険性があります。定期的な剪定が追いつかなくなるリスクが非常に高いです。
8位:ミョウガ(食用植物)
ミョウガは家庭菜園として人気がありますが、繁殖力が強く、地下茎が猛烈に伸びて庭を占拠します。庭全体がミョウガで埋め尽くされ、他の植物が育つ余地がなくなってしまいます。隔離した専用プランターで育てるなどの工夫が必要です。
9位:クルミ(アレロパシー植物)
クルミの木は見た目も立派で実も楽しめますが、注意が必要です。クルミの根や落葉からは「ジャグロン」という物質が出ており、周囲の他の植物の成長を阻害し、枯らしてしまいます。また、大きく育ちすぎるため、管理も難しく落葉や落果の掃除にも手間がかかります。
10位:ビワ・イチョウなど(実や落葉で困る樹木)
ビワは家庭で育てると果実を楽しめますが、実が大量に落下すると虫が集まり、庭が汚れて掃除が大変です。イチョウも美しい紅葉を楽しめますが、雌の木が結ぶギンナンは非常に臭いが強く、道路や庭を汚すだけでなく、踏むと滑って危険です。管理に非常に手間がかかるため、避けるのが無難です。
初心者でも安心して植えられるおすすめの植物
ここまで植えると後悔する可能性が高い植物を見てきましたが、逆に初心者でも管理しやすいおすすめの植物もあります。次の植物は手入れが簡単で庭を美しく彩ります。
日当たりが良い庭向きの木
- オリーブ(乾燥にも強く管理が簡単)
- サルスベリ(長期間花が咲き剪定も容易)
日陰でも育つ植物
- アオキ(日陰でも葉が鮮やか)
- シャガ(花も楽しめる多年草)
育てやすい一年草やハーブ
- マリーゴールド(害虫予防にも効果的)
- ローズマリー(料理や防虫にも使える万能植物)
食用にもなる植物
- シソ(料理にも活用でき、初心者向け)
- ニラ(丈夫で簡単に収穫できる)
それぞれの庭の条件に合った植物を選べば、管理に手間取らず、美しい庭を長く楽しめます。
まとめ
植物を選ぶ際には「見た目の美しさ」や「食べられるから」という理由だけでなく、自分の庭の環境や生活スタイルに合わせて慎重に検討することが大切です。
事前にしっかり計画を立て、庭の広さや日当たり、植物の成長速度をよく調べましょう。また、植える場所を工夫してプランターや鉢植えを活用することも、トラブルを防ぐ効果的な方法です。