目次
お風呂の石鹸カスの掃除!落とし方と予防法
石鹸カスの種類
石鹸カスには、以下の2種類があります。
・金属石鹸
・酸性石鹸
金属石鹸とは白いモヤモヤした汚れのことで、お風呂道具や洗面台などによくついているものです。これは、石鹸の油脂と水道水のカルシウム・マグネシウムが混ざり合ったもので、アルカリ性の汚れになります。水では落とせないので、洗剤を使って落とすことになります。
対して酸性石鹸とは黒・グレーっぽい石鹸カスのことで、お風呂場に付いていることが多いです。これは石鹸の油脂成分と体の皮脂が合わさったもの。洗浄した体の汚れに対して石鹸の割合が少ないときに、酸性石鹸となります。酸性なので、アルカリ性の洗剤で落とすのがベターです。
そして厄介なのが、この2種類が混ざり合ってしまった石鹼カスです。アルカリ性・酸性と両方の性質を持つため、1つの洗剤ではなかなか落とせません。このような頑固な汚れは、落とすのに工夫が必要です。
石鹸カスが付きやすい場所
①壁や床
お風呂場に石鹼カスが付くのは、髪や体を洗っているときです。そのため石鹸カスが付きやすいのは、腰よりも低い位置だといえます。壁の上の方はキレイでも、下に行くにつれてヌルヌルした汚れが多くなります。また体を洗っているときの飛び散りが石鹼カスの原因なので、床にも非常に多くの石鹼カスが付着します。
②浴槽まわりや扉まわり
浴槽の内側に石鹸が飛び散ることはあまりないですが、浴槽の縁の方は石鹸カスが付きやすいです。多くの場合、浴槽は体を洗う場所のすぐ隣にあるので、石鹸が付きやすいのでしょう。また扉まわりも同じように石鹸が付きやすく、掃除を怠りやすい場所でもあります。
③蛇口やシャワーヘッド
蛇口、シャワーヘッドは、石鹸が付いた手で触ることも多いので石鹼カスがよく付きます。その上これらの部位は金属を有していることが多いので、落としにくい「金属石鹸」の汚れとして蓄積しやすいという傾向もあります。
④椅子、洗面桶
椅子や洗面桶も、直接石鹸が流れる場所です。蛇口やシャワーヘッドのように金属を有していることは少ないですが、体の汚れとともに流れ落ちるため「酸性石鹸」の汚れとして溜まりやすくなっています。
お風呂の石鹸カスの落とし方
①メラミンスポンジを使って擦って落とす
まだ固まっていない石鹸カスの汚れなら、どんな種類の石鹸カスでもメラミンスポンジで擦って落とすことができます。とくに「酸性石鹼」の汚れは「金属石鹼」よりも落としやすいので、まずは目に付くグレーの汚れから掃除してしまうのもいいでしょう。
お風呂の石鹸カスが気になる部分に水をつけたメラミンスポンジで擦ってください。それほど強い力でゴシゴシ擦らなくてもスッと落ちてくれるはずです。
これは、毎日のケアとして日常的に実践できる石鹼カスの落とし方です。石鹼カスが固まるとこの方法で落とすのは大変なので、ちょっとでも石鹸カスがついたなと気づいたら、石鹸カスがやわらかいうちにメラミンスポンジで擦って落としておくのが良いです。
②金属石鹸は「クエン酸」を使って擦って落とす
次に、固まってしまった石鹼カスの落とし方を説明します。
アルカリ性の金属石鹼は、酸性である「クエン酸」で落とすことができます。ニオイが気にならない場合は、お酢でも代用できますよ。クエン酸はドラッグストアや100円ショップでも売っているので、探してみてください。
- クエン酸のスプレーを作る
水2000mlに対して、クエン酸を小匙1入れて、スプレーを作りましょう。 - スプレーで壁の石鹼カスを落とす
石鹸カスにクエン酸スプレーをかけて、スポンジで落としていきます。落とした石鹼カスが別の場所に付着して固まないよう、上の方から掃除していきます。 - 蛇口の石鹼カスを落とす
同じようにスプレーをかけて、蛇口をキレイにします。層になってしまった頑固な汚れは、スプレーした上でキッチンペーパーで10分間パックしてください。 - シャワーヘッドの石鹼カスを落とす
シャワーヘッドの石鹸カスは、スプレーで落ちない場合はクエン酸を溶かしたぬるま湯に1時間ほど浸けてみてください。軽い汚れであれば、スポンジで磨いて落としましょう。 - 浴槽の石鹼カスを落とす
浴槽の縁に付いた石鹼カスも、スプレーとスポンジで落としましょう。先にお湯をかけると汚れが浮いて、落としやすくなります。 - 床、排水口の石鹼カスを落とす
床の石鹼カスはヌルヌルしていることが多いので、10分間パックをしてからスポンジで落としてみてください。排水口は、歯ブラシなどでこすると落としやすいです。 - パックをはがして、スポンジでこする
蛇口などに張り付けていたパックをはがして、スポンジやブラシなどでこすって石鹸カスを落とします。 - 水で洗い流す
水でキレイに洗い流したら、完了です。
③酸性石鹸は「セスキ炭酸ソーダ」「重曹」を使って擦って落とす
掃除のときに何かと便利なセスキ炭酸と重曹ですが、お風呂の石鹸カスを落とすときにも大活躍してくれるアイテムです。これらの洗剤は、酸性石鹸に対してとくに効果的です。重曹には研磨作用があるので、かたくなってしまった石鹸カスやこびりついてしまった石鹸カスにも使うことができます。
主な手順は、金属石鹼の落とし方と同じです。
- セスキ炭酸ソーダ(重曹)のスプレーを作る
水500mlに対して、セスキ炭酸ソーダ(重曹)を大匙1入れて、スプレーを作りましょう。 - 上から順番に石鹸カスにスプレーしていく
石鹼カスの部分にスプレーを噴霧して、スポンジでこすっていきます。 - パックをはがして、スポンジでこする
パックをした場合ははがして、スポンジやブラシなどでこすって石鹸カスを落とします。 - 水で洗い流す
水でキレイに洗い流したら、完了です。
④頑固な汚れは紙やすりで擦って落とす
洗剤やメラミンスポンジで取れない頑固な石鹼カスは、削り落とすしかありません。まずは硬いもので表面を削り取り、残った部分をメラミンスポンジで落としましょう。やり過ぎると下地まで削れてしまうので、様子を見ながら慎重に行うようにしてください。
石鹼カスを削り落とすための硬いものは、紙やすり(サンドペーパー)、プラスチックのヘラ、使わないクレジットカードなどが使えます。
⑤クレンザーでも頑固な汚れを落とせる
クレンザーのような研磨剤入りの洗剤は、頑固な石鹸カスを落とすのにおすすめです。ブラシを使い、丁寧に石鹼カスを削っていきましょう。ただしクレンザーは、使用できない材質もあります。自宅のお風呂にクレンザーが使えるかどうか、説明書をよくチェックしてくださいね。
お風呂の石鹸カスを予防する方法
①熱いシャワーをかける
石鹸カスがついてしまいやすい部分には、熱めのシャワーをかけて洗い流すようにします。石鹸カスは脂肪分がついてしまったものなので、冷たい水をかけて流そうとしても、流れずに残ってしまうからです。お風呂から上がる前やお風呂の掃除を始める前は熱めのシャワーをかけておくようにすると良いです。そして、仕上げにシャワーで冷たい水をかけておくと湿気対策やカビ対策もすることができます。
②石鹼カスはなるべく早く落とす
石鹼カスは時間がたつとどんどん固まり、簡単には落とせなくなってしまいます。頑固な汚れになる前に、見つけたらすぐに掃除しましょう。お風呂上がりの段階では、石鹼は壁や床にやわらかい状態で付着しています。このときであれば洗剤を使う必要もないので、毎日のこまめな掃除が大切なのです。
③お風呂上りは乾燥させる
お風呂上がりは、窓を開けたり換気扇を付けたりして、浴室内を乾燥させることも大切です。じめじめと湿度が高いままでいると、石鹼カスに菌が繁殖して衛生的にもよくありません。お風呂場も換気はお風呂全体のカビ対策にもなるので、必ず実践してくださいね。
洗面台の石鹸カスの掃除方法
洗面台もまた、石鹼カスが付きやすい場所です。洗面台の材質は陶器が主流でしたが、最近ではホーローや大理石も増えてきました。材質によっては使えない洗剤やスポンジ類があるので、事前に調べてから掃除を始めてくださいね。
石鹼カスが付きやすいところ
①蛇口
ぱっと洗面台を見たときに、最も石鹸カスが気になるのが蛇口だと思います。とくに白い粉状の汚れが蛇口に付いている場合、見るからに落としにくそうで掃除も躊躇しますよね。蛇口が金属製の場合、「金属石鹼」として層になりやすい場所です。
②洗面ボウル
洗面ボウルは、ベタベタと張り付く「酸性石鹼」が多い場所です。汚れた水を流す場所ですから当然ともいえますが、一度石鹸カスとしてこびりつくと流水だけでは落ちません。そのうちに固まり、軽くこすっただけでは落とせなくなってしまいます。
③排水口
石鹸が最終的に流れ落ちる排水口も、石鹼カスが付きやすい場所です。金属製の排水口に白い粉状の汚れが付着して、ブラシでこするだけでは落ちなくなっている方も多いのではないでしょうか。また排水口は小さいので、掃除が行き届きにくい場所でもあります。
洗面台の石鹼カスの落とし方
洗面台の石鹸カスを落とす場合も、使う洗剤はお風呂と同じです。白い金属石鹸には酸性、黒い酸性石鹸にはアルカリ性の洗剤を使います。ただし洗面台とお風呂場では形状が違うので、洗面台に適した掃除用具で石鹼カスを落としましょう。
- 洗剤のスプレーを作る
石鹸カスの種類に合わせて、洗剤を入れたスプレーを作ります。石鹸カスが混在している場合は、2種類のスプレーを作りましょう。 - 鏡にスプレーして、10分間パックをする
洗面台部分を洗う間に、鏡のパックをしましょう。 - 蛇口にスプレーして、スポンジでこする
洗面ボウルや排水口の前に、蛇口の掃除を行います。金属石鹼と酸性石鹼のどちらもある場合は、順番にスプレーしてスポンジでこすります。 - 洗面ボウルにスプレーして、スポンジでこする
蛇口に汚れを落としきったら、洗面ボウルを掃除します。全体にスプレーして、スポンジで石鹼カスをこすり落としましょう - 排水口を「重曹&クエン酸」で掃除する
排水口には、重曹を大匙1とクエン酸大匙1をふりかけます。化学反応により泡になるので、そのまま10分放置して水道管までキレイにします。 - マイクロファイバーで拭きとる
全体の石鹼カスが落ちたら、マイクロファイバーで磨き上げて完了です。
洗面台の石鹼カスを落とすポイント
①蛇口部分はナイロンタオルを使う
洗面台の蛇口部分は、背中を洗えるロングタイプのナイロンタオルがぴったりです。というのも蛇口の後ろは非常に狭い作りになっているので、やわらかくて長いブラシが役立つのですね。適した洗剤をブラシに染み込ませて、タオルの両端を持って蛇口を包み込むような形で汚れをかき出しましょう。
とくに蛇口付近は、金属石鹸の石鹸カスがこびりついている傾向があります。酸性石鹸よりも金属石鹼の方が落としにくいので、ナイロンタオルを左右に引っ張りながら裏面までキレイに掃除しましょう。前面や側面は、歯ブラシを使って石鹼カスを落とします。
②洗面ボウルはメラミンスポンジを使う
洗面ボウルは常に水道水が付着しているため、金属石鹸のカスがこびりついていることが非常に多いです。洗剤を溶かしたスプレーを噴霧して、メラミンスポンジやブラシで磨きましょう。スプレーで落ちない場合は、割る水の分量を減らしてペースト状態にして、歯ブラシでこすっても構いません。
ただし洗面台は陶器でできていることが多く、使う洗剤には注意が必要です。
③排水口は急須用のブラシを使う
洗面台の排水口は、手を洗ったり洗顔した後の皮脂が流れていく場所なので、酸性石鹸が付きやすいです。髪の毛を取り除いたら、セスキ炭酸ソーダや重曹を直接ふりかけ、クエン酸水を流し込みましょう。
最後に磨きあげたいところですが、排水口はとても小さく掃除がしにくい場所でもあります。そこで活躍するのが、急須用のブラシです。急須用のブラシはとても細いので、排水口の細かな部分もしっかり磨けます。石鹸カスやカビをこすり落としてキレイにしましょう。
石鹸カスの掃除におすすめのグッズ
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お風呂用なのですが、洗面台の石鹸カスの掃除にも使用することができます。かるい石鹸カスを落とすときに使用するのがおすすめです。
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こちらは泡で出てくるタイプのバスクリーナーです。
お風呂用ですが洗面台の石鹸カスの掃除にも使用することができます。こびりついてしまった頑固な石鹸カスを落としたいときにおすすめです。
石鹸カスはこまめに掃除しよう
どんなにキレイに掃除をしたつもりでもいつの間にかできてしまっている石鹸カス。お風呂や洗面台は石鹸カスがたまってしまいやすいので、週に1回くらいはサッとお掃除しておきたいですよね。