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意外と知らない人が多い！？仏壇の基本的な作法
亡くなったご家族がいらっしゃるご家庭には、故人を供養するための仏壇が置かれています。日本の多くのご家庭が仏教徒であるため、仏壇には馴染みのある方も多いでしょう。
しかし、いざ仏壇の正しい作法やタブーを聞かれると戸惑ってしまう方も多いのではないでしょうか。正しい作法を学ぶ場所に出会う機会は少ないため、大人になっても曖昧な知識でお参りしているという方も少なくありません。
仏壇の正しいお参り作法を解説
ここでは、仏壇の基本的な正しいお参り作法を解説していきます。宗派によって多少手順や作法は異なりますが、基本的なお参り手順は以下の通りです。
- 仏壇にお供え物を供える
- 線香をあげてリンを鳴らす
- 合掌する（念仏を唱える宗教もあり）
- 再びリンを鳴らして合掌
- 一礼（真言宗は三礼）してロウソクの火を消す
- お供え物を下げる
最近では4〜5番の手順を省く人も多く見かけますが、正式な手順は以上となります。ちなみに、仏壇の扉は朝の参拝に開き、その後は内側の扉だけを閉めます。表側の扉は夜の参拝が終わった後に閉めるようにしましょう。
また、仏壇周りは常に清潔な状態を保ってください。お供え物を置きっぱなしにしない、仏具のお手入れを頻繁に行うなど、最低限の作法をお家の方が行ってください。
仏壇にしてはいけない『絶対NG行為』5選
では、仏壇にしてはいけないタブー行為には、どのような行為が当たるのでしょうか。知らずにやりがちなNG行為や宗派によって異なるタブー行為などもあるので、正しく理解しておきましょう。
1.肉や魚をお供え物として供える
仏教には「五戒」というルールのような考えがあります。その中には生き物を殺してはならないというルールがあるため、肉や魚、鶏が生んだ卵などをお供えすることは、不殺生の教えに反した行為となるため禁止とされています。
衛生的な観点からみても、肉や魚をお供え物として供える行為は危険です。したがって、仏壇にお供え物として肉や魚を供えることは控えてください。
2.アルコール飲料をお供えする
故人がアルコール飲料を好んでいたから、という理由で仏壇に日本酒や好きだったお酒を供えるご家庭は多いですよね。しかし、こちらも「五戒」のルールに反する行為となるため、お酒をお供えする行為はタブーとされています。
ただし、どうしても故人のためにお供えしたいという場合は、最近では殺生の対象となる食べ物や飲料を模した仏壇用ロウソクが販売されています。そちらをお供えし、お線香をあげる際に使うロウソクとして使用してはいかがでしょう。
3.バラのような棘のある花をお供えする
仏壇に生花をお供えすることは問題ありません。特に故人が花を好む方であれば、さぞ喜ばれることでしょう。しかし、生花の中にもお供え物としてタブーとされている花があります。
バラのように棘のある花は、故人に対して刺激物となるため、失礼にあたると考えられています。また、すぐに花びらが散ってしまう花も控えるべきと考えられているので、これらの生花を避けて選ぶようにしましょう。
4.仏壇のロウソクの火を息を吹きかけて消す
仏壇でお線香をあげる時はロウソクに火を灯して使います。お線香をあげた後、安全のためにロウソクの火を消さなければいけませんが、この際、ロウソクの火に息を吹きかけて消すことは絶対にやってはいけません。
仏壇のロウソクは魂の道標となると考えられていることから、人の口から吐いた不浄な息を吹きかけてはいけないとされているのです。必ず手で仰いだりロウソク消しを使って火を消すようにしましょう。
5.浄土真宗のご家庭で水やお茶をお供えする
仏教の宗派の中でも、浄土真宗では作法が異なる点が多くあります。その中でも異なる作法に、浄土真宗ではお水やお茶をお供えしないという作法があります。
これは、浄土真宗において仏様の喉が乾くという考えが存在していないため、不要なお供え物として考えられているのです。
絶対にお供えしてはいけないということはありませんが、浄土真宗のご家庭にお参りへ行かれる際は、別のお供物を持参すると喜ばれるでしょう。
正しい作法を理解して仏壇にお参りしよう
いかがでしたか。仏壇のお参りにも正しい作法が必ず存在します。宗派によって作法が異なる部分もあるので、ご自宅の宗派や参拝に行かれる先のご家庭の宗派を予め調べ、正しい作法でお参りするよう心がけましょう。
