目次
トラップを作ってコバエ対策
コバエとは
コバエという名前のハエではありません。小さいハエのことをまとめてコバエと言っているだけで、コバエと言われるハエの種類は200種類以上あるようです。
コバエ対策 としてトラップ(罠)をしかける方法があります。
容器の中にコバエが好きな甘い香りがする液体やアルコールを入れてコバエをおびき寄せ、寄ってきたコバエを表面張力でキャッチし溺れさせて退治するというコバエ対策方法があります。このコバエ対策はとてもシンプルな方法ですがコバエ対策としての効果は高く効率的です。
トラップを入れる容器の作り方
トラップを入れるための容器としてペットボトルを使用します。トラップの種類は色々ありますが、どのトラップも容器の形や大きさは同じでOKです。
用意するもの
- ペットボトル(500ml~1L程度。小さめの方が作りやすいです)
- カッター
- ハサミ
作成手順
ペットボトルの底から5cm~6cmくらいの位置にカッターで切り込みを入れ、その切り込みにハサミを入れてペットボトルを2つに切ります。
これだけでOKです!切り取った底の部分にトラップとなるものを入れて使います。もし、蓋をつけたい方はペットボトルの口の部分を使います。
蓋をつけたい場合
ペットボトルの口の部分をさらに2つにカットし、逆さまに挿します。この時注意するのは、逆さまに挿した時、口と底の間が3cmほど空間できるようにカットしてください。口が底に入れた液体に付くと効果が無くなりますので注意しましょう。
また、蓋の表面にカッターで5mm~1cm程度の穴をあちこち開けておくとペットボトルに入れたトラップの香りが外に出ますのでより効果的にコバエ対策ができます。
ポイント
ペットボトルが無ければ、使い捨ての紙コップやプラスチックコップ、牛乳パックなどを使用しましょう。コバエが好きな液体を入れるだけですので、ペットボトル以外の容器でもOKです。
作業する時はカッターやハサミで指や手を切らないよう厚めの手袋をしましょう。コバエ対策用のペットボトルは柔らかい材質のものがペットボトルを2つに切りやすいです。
トラップの種類とコバエ対策
めんつゆ
めんつゆの香りでコバエをおびき寄せるコバエ対策です。
用意するもの
- めんつゆ
- お水(めんつゆの4倍~5倍)
- 食器用中性洗剤
手順
- めんつゆを薄める
めんつゆをペットボトルの底が隠れるくらい少々入れ、めんつゆの4倍~5倍の水で薄めてよくかき混ぜます。 - 食器用中性洗剤をたらす
食器用中性洗剤を4滴ほどたらしたらコバエ対策のめんゆつトラップの出来上がりです。
ポイント
食器用中性洗剤の量はめんつゆのトラップの表面に膜ができるくらいでOKです。 めんつゆを使ったトラップはキノコバエやチョウバエには効果がないようです。キノコバエやチョウバエは特にめんつゆが好物では無いためです。
果物の皮+日本酒
コバエは柑橘系の匂いが好きです。
用意するもの
- りんごやみかんなどの果物の皮少々
- 日本酒
- 食器用中性洗剤
手順
- 果物の皮を入れる
ペットボトルの底から1cm程度、底が見えなくなるくらい果物の皮を入れます。 - 日本酒を混ぜる
料理用の日本酒を底の果物の皮がしっかり隠れるほどの量を入れます。 - 食器用中性洗剤を垂らす
食器用中性洗剤を4滴ほどたらしたら、コバエ対策の果物の皮+日本酒トラップの完成です。
ポイント
容器に蓋をつけた場合、ペットボトルの外に匂いが出ているか確認してみましょう。匂いがしない場合は蓋を外しましょう。
砂糖+酢+お酒
用意するもの
- 砂糖:大さじ3杯
- 酢:大さじ3杯
- 酒:大さじ3杯
- 食器用中性洗剤:4滴程度
手順
- 混ぜる
砂糖と酢と酒をペットボトルにいれてよく混ぜ合わせます。 - 食器用中性洗剤を垂らす
食器用中性洗剤を4滴ほどたらしたら砂糖+酢+お酒トラップの完成です。
ポイント
砂糖とお酒を使わずに、水+酢だけでも効果がありますが、酢を使ったトラップは水と酢をよく混ぜ合わせましょう。 酢が入っているトラップは特にショウジョウバエやノミバエに効果があるようです。
ビール
コバエはアルコールも好きなのでビールもコバエ対策に使用できます。
用意するもの
- ビール(飲み残しで炭酸が抜けているものでもOK)
- 食器用中性洗剤:4滴程度
手順
- ビールを入れる
ビールの量は底からだいたい2cm~3cm程度で、飲み残しのビールでOKです。ビールが少ないと感じた時は水で薄めてもいいですがビールが濃ければ濃いほどコバエが寄ってきます。 - 食器用中性洗剤を入れる
食器用中性洗剤をビールの表面に膜がはる程度(4滴ほど)たらしたら、ビールトラップの完成です。
ポイント
ビールの表面に膜がはるまで食器用中性洗剤を入れましょう。洗剤は入り込んだコバエを逃がさないよう沈ませる働きがあります。
コバエ対策トラップの注意点
トラップは置きっぱなしにしない
トラップは1週間以上放置するとトラップの中に卵を産む可能性があります。コバエ対策に置いたのにコバエを増やしたら意味ないですよね。 コバエ対策のトラップの効果は作ってから2日~3日後くらいからです。
退治したコバエは新聞紙で捨てる
退治したコバエはキッチンや洗面所などの排水口に流さないでください。排水溝やトラップにコバエがついて卵を産みつける可能性がありますので注意しましょう。トラップの容器の中に新聞を入れ、トラップの水分をとった後、ビニール袋に入れて燃えるゴミに出しましょう。
基本的なコバエの卵の駆除方法
コバエ対策は成長したコバエの退治だけでは十分ではありません。元となる卵を駆除しなければ次から次へとコバエは生まれますので対策が完全とはいえません。
60度程度の熱湯をかける
全てのコバエの駆除に効果があるのが60度程度の熱湯をかけることです。60度程度の熱湯はコバエの卵の駆除に適している温度と言われています。配水管や三角コーナーなどに流して駆除しましょう。
アルコール消毒で駆除
生ごみなどの腐った食品につくショウジョウバエや観葉植物の土につくキノコバエはアルコール消毒で駆除できます。ただし、全てのコバエの駆除にはできませんので注意しましょう。 またコバエ専用の殺虫剤がありますのでコバエがなかなか駆除できない場合は使用をおすすめします。
コバエの成長過程で駆除する方法
コバエの生態は、コバエの卵→幼虫→さなぎ→成虫になり、すべて同じ場所です。卵からさなぎになるのが4日程度、さなぎから成虫になるのは3日~5日程度です。
コバエが卵を産む場所
コバエにはさまざまな種類がありますが卵を産み付ける場所は共通で、腐った生ごみや汚れた場所や観葉植物の湿った腐葉土や受け皿や底などです。
コバエの卵の駆除
コバエが卵を産み付けてから孵化して幼虫になるまでは1日です。卵を産んで1日以内に見つけることはなかなかタイミングが合わないと思いますが、卵を産み付けそうな場所をチェックしていれば卵のうちに駆除することができます。卵を見つけたら60度の熱湯をかけましょう。
コバエの幼虫の駆除
コバエの幼虫は生まれた場所か近くの場所でさなぎになります。卵と同じく卵を産み付けそうな腐った生ごみの中やお風呂場の排水溝付近や観葉植物の腐葉土や受け皿をチェックして幼虫を探しましょう。
幼虫を見つけたらアルコール消毒をスプレーし、死滅しない場合は60度の熱湯をかけましょう。観葉植物の場合は直接熱湯をかけずに表面の土を取り、その土に熱湯をかけて冷めたら再度鉢に戻しましょう。
コバエのさなぎの駆除
コバエが幼虫から成虫になるまで約1週間程度といわれていますので卵を産み付けられてから成虫になるまでは1週間~12日程度ということになります。
ということはコバエを見つけたら卵からさなぎになるまでの4日以内に駆除すればいいことになります。 また、生ごみは3日以上ためることなくすぐ捨てることで駆除できます。
コバエの予防の基本
コバエ対策の基本は、コバエを見つけてから約10日以内にコバエの卵の発生元の発見と除去や掃除をおこなえば卵、幼虫、さなぎを駆除することができ、コバエの発生を防ぐことができます。
こまめに掃除する
コバエの発生を防ぐ基本の対策は家の中を清潔にすることです。コバエは腐敗臭や悪臭によってくる性質があります。排水溝を掃除していないとヌメリや汚れで悪臭がおこりコバエが卵を産み付ける可能性があります。コバエは突然大量に発生することはありません。こまめに掃除するだけでコバエの発生を防ぐことができます。
生ゴミを放置しない
生ごみはビニール袋に入れてしっかり口を閉じてください。特に缶ビールや焼酎などのお酒が入った缶や甘いジュースの缶をそのままにしておくとコバエは甘いものが好きですので卵を産みつけ繁殖する可能性がありますので注意しましょう。特にショウジョウバエはアルコールが好きなようです。
鉢の受け皿に水を溜めない
観葉植物の受け皿に水がたまりっぱなしだとコバエが卵を産み付けますので受け皿の水は溜めずにすぐ捨てましょう。
コバエの種類と生態を学んで効果的な対策をしよう
コバエの種類の内、身近なコバエをご紹介いたします。コバエの対策をするためにコバエの特徴や発生源を知って効果的に対策しましょう。
チョウバエ
体長5mmで他のコバエよりやや大きめです。体の表面が産毛で覆われて羽根の形がチョウに似ているのでチョウバエという名前がついています。 発祥源は水周りでトイレや風呂場に卵を産み付けます。トイレにいることが多いため便所バエという別名があるようです。
ショウジョウバエ
大きさは体長2mmくらいで体は黄褐色、目は赤色です。産卵は羽化後2日~3日後というスピードで放置しているとあっという間に増殖します。腐った食べ物やアルコールや生ゴミやぬか漬けなどに卵を産み付けます。台所や生ゴミの周りに多いのがショウジョウバエです。
ノミバエ
体長2mm~3mmくらいで体は黒褐色です。体の形がノミに似ているのでノミバエと言われています。ノミバエは動きが早いので他のコバエに比べて退治しにくいです。腐った植物や生ゴミや排水溝などに卵を産み付けて繁殖します。食べ物に卵を産みつけるのでノミバエを見つけたらすぐ退治しましょう。
キノコバエ
体長2mmくらいで体は黒色です。体が細長く他のコバエよりも小さいので小さな隙間から入り込むことが可能です。キノコバエは生ゴミではなく腐った植物が発生源で観葉植物の置いている部屋に増殖しやすいです。
まとめ
コバエ対策のトラップを初めて知った方もいるかと思います。ここで紹介したトラップだけでなく、コバエは日本酒やビールなどのアルコール、柑橘系の香りや甘い香りが好きで集まるようですので身近にあるもので試してみましょう。