ヌカカに刺されやすい人の特徴とは?刺されないための対策と対処法

蚊に刺された女性

どうして自分だけ蚊に刺されるんだろう…?って不思議に思ったことはありませんか?血を吸う虫として蚊やアブ、ブヨなどはご存じでしょうが、一度に何カ所も刺し猛烈にかゆくなるとても厄介な「ヌカカ」は、初めて聞いた方もいることでしょう。この記事では。ヌカカに刺されやすい人の特徴と予防策、そしてさされた時の正しい対処法について紹介します。

ヌカカに刺されやすい人の特徴

蚊に刺された女性

体長が1.5㎜前後のヌカカは、全国的に生息しているにもかかわらずあまり知られていませんよね。体こそ小さいものの集団で襲ってきては強烈なかゆみを与える非常にやっかいな存在です。

ヌカカにも好みがあるようで、同じ場所にいるのに何故かヌカカに刺されやすい人と刺されにくい人がいるようです。では、ヌカカに刺されやすい人にはどんな特徴があるのかご紹介しましょう。

肌を露出している

ヌカカが活発に活動している時期や時間帯に、肌を露出していると刺される確率が高いのは当然ですよね。ヌカカの体長はわずか1.5㎜前後とかなり小さな虫ですので、服の小さな隙間からでも簡単に入り込んで刺されてしまいます。

酸化炭素をたくさん排出している

ヌカカに限らず蚊は二酸化炭素に反応するため、二酸化炭素をたくさん排出している人に近寄って来る習性があります。二酸化炭素をたくさん排出するのは、例えば運動中やお酒を飲んだ後などです。

蚊は人間の吐く二酸化炭素を50m先から見分けられる能力があるとも言われており、二酸化炭素を多く吐き出している人を感知して狙ってくるのです。

小さなお子様が蚊に刺されにくいのは、大人と違って二酸化炭素の排気量が少ないからとも言えるでしょう。ちなみに、アルコールを摂取した後にどれだけ蚊が寄ってくるのか実験したところ、ビールを350ml摂取しただけでも蚊を寄せ付けることがわかったそうです。

体温が高い人や汗をかいている人

体温が高い人や汗の臭いにも近寄ってくる習性があります。特に、常在菌として肌で生息しているバクテリアはヌカカを引き寄せる原因の一つで、乳酸や尿酸、アンモニア、そして汗なども蚊を引き寄せる成分なのです。動けば動くほどその呼吸などから認識できるため、刺されやすい人になります。

黒っぽい服を着ている

自然いっぱいの野外の環境になじんでいない服を着ていると刺されやすい人になります。特に黒っぽい暗い色の服装はヌカカのターゲットになる可能性が高いとも言われています。

またヌカカは、コントラストの強い色に反応して近寄ってくるともいわれています。例えば白黒のボーダー柄は、ぱきっとしてコントラストが強いですよね。このように色と色の強弱がはっきりしている服装だと、ヌカカに刺されやすい人になってしまいます。

刺されやすい血液型はO型?

最も刺されやすいのはO型で、次がB型、1番刺されにくいのはA型の人だと聞いたことはありませんか?一説にはそんな話もありましたが、実際のところヌカカに関してはわかっていません。

《 ポイント 》

  • 活発に活動している時期や時間帯に、肌を露出している。
  • 運動中やお酒を飲んだ後など二酸化炭素をたくさん排出している。
  • 体温が高い人や汗をかいている。
  • 黒っぽい暗い色の服を着ている。
  • 刺されやすい血液型はヌカカを使って実験されていない。

マヌカに刺されないための対策

登山の女性

刺されると強烈なかゆみや痛みがしばらく続くなど、ヌカカは蚊以上に避けたい虫です。ヌカカに刺されやすい人は本当に可哀そう…でも!ヌカカに刺されやすい人も刺されないようにする対策がありますのでご紹介します。

できるだけ肌の露出を抑える

肌を露出しない

川や海などでアウトドアを楽しむときは、ヌカカに刺されないように長袖・長ズボンを着用してできるだけ肌を露出させないようにしましょう。

首にタオルを巻く

ヌカカはちょっとした隙間から服の中に入り込んできますので、動きが活発な時間帯は首元にタオルを巻くなどの工夫をして身を守りましょう。

帽子を被る

集団行動をするヌカカは髪の毛にまで入ってくることがあるので、帽子を被るようおすすめします。

水辺では十分注意する

海水浴やキャンプでの川遊びなど、水辺で過ごすときは特に注意が必要です。

野外での予防対策として、ヌカカが生息していると思われる水辺に近づかないことがいちばんですが、山や海などでアウトドアを楽しむ場合、そうはいきませんよね。

ヌカカは池や田んぼなどの水辺だけでなく、たとえ住宅地であっても、近くに水辺があればそこで生息しています。水辺のある場所でヌカカの被害に遭わないように、注意しながら過ごしましょう。

ヌカカが活発に活動する時間帯を避ける

ヌカカは春から秋まで冬を除いた時期に発生します。中でもヌカカの活動が旺盛になるのが梅雨明けで、その後は夏から9月頃まで活動し続けます。

1日のうちで最も活動的になる時間帯は「朝」と「夕方」なので、その時間帯を避けるか、できるだけ予防対策をしてから野外に出かけるようにしましょう。

虫よけスプレーや蚊取り線香を使う

ヌカカに刺されないように虫よけスプレーや蚊取り線香など効果的なアイテムを使ってみましょう。虫よけスプレーは、露出している肌へはもちろんのこと、洋服を着た上にもしっかりかけてください。

ハッカ油で自作した虫よけスプレーも効果的ですよ。虫よけスプレーと併用して使いたいのが蚊取り線香です。キャンプやBBQをするときは、身近に置くことで長い時間効果を発揮してくれます。

網戸からの侵入を防ぐ

家の中にいるからと油断してはいけません。ヌカカはほんの小さな隙間からでも侵入してくるため、安心とは言えないのです。

夏の時期、窓を開け網戸にして過ごしますよね。その網戸の小さな穴をいとも簡単にすり抜けてしまうので、網戸専用の「虫よけバリアスプレー」など、持続性のある殺虫成分を事前にスプレーしておきましょう。

《 ポイント 》

  • 長袖長ズボンを着用して肌を露出させない。
  • ヌカカが生息している水辺に近づかない。
  • 活動的になる朝と夕方を避けるか、しっかり予防対策をする。
  • 虫よけスプレーと蚊取り線香を併用して使う。
  • 網戸専用の持続性のある殺虫成分を事前にスプレーしておく。

ヌカカに刺された時の対処法

蚊に刺された

ヌカカに刺されやすい人も刺されないための予防策をお知らせしました。次に、刺されてしまったときの対処法についてご紹介いたします。

患部をつねってかゆみの成分を出す

ヌカカは肌を刺して血液を吸う際、血液が固まらないようにする成分を唾液と一緒に注入します。この唾液成分が体内の抗体と反応し、ヒスタミンという物質が分泌されますが、実はこれが強烈なかゆみの原因なのです。

刺された直後なら、刺された患部をつねってできるだけこの成分を外に出すことで、徐々に出てくるかゆみをある程度和らげることができます。

ポイズンリムーバーを利用する

蚊に刺されたときの応急処置グッズとして有名なポイズンリムーバーは、ヌカカにも有効です。かゆみの成分を出すという目的は前述した方法と同様ですが、手で出すよりもパワーがある点がメリットでしょう。ただし刺された直後でないと意味がないので、迅速に行うようにしてください。

きれいな水で洗い流す

刺されてしまったら、肌にきれいな水をかけて洗い流し清潔にしておきましょう。これは皮膚についたヌカカの唾液成分を少しでも減らし、かゆみを和らげるためです。思わず患部をかきむしったり、強くこすったりしないように注意してくださいね。

熱いお湯をかける

刺された直後であれば、熱いお湯をかけると毒素を分解できます。ヌカカの毒素は熱に弱いという特徴があるためです。腫れる前の状態であれば、おおよそ45℃のお湯を患部にかけましょう。ただしこの方法が有効なのは、腫れる前だけです。すでに腫れてしまっている場合は逆効果になってしまいます。

患部を冷やす

刺されてから時間が経って腫れてきている場合は、タオルなどに包んだ保冷剤で患部を冷やしましょう。そうすることでかゆみを和らげ、症状の悪化を抑えることができます。また、腫れて熱を持つこともあるので、保冷剤や氷で患部を冷やしてかゆみや腫れを抑えてください。

できるだけ掻かないようにする

我慢できないからと言って刺されたところを掻いてしまうと、かゆみはよけい強まります。唾液と一緒に注入されたヒスタミンは、掻くことによって多く分泌され症状が悪化してしまうのです。そう簡単には我慢できませんが、できるだけ掻かないようにしましょう。

外用薬を塗る

皮膚についた唾液成分を洗い流したら、虫刺され用の外用薬を塗ります。皆さんがご存じのように、外用薬を塗ったからといって直ぐにかゆみが治まるわけではありません。

ステロイド系の薬だと炎症を抑えるのに効果がありますが、いずれにしろ患部を掻きむしらないように注意してくださいね。無意識のうちに掻いてしまわないように、虫刺されパッチなどを貼っておくと良いでしょう。

症状がひどい場合は皮膚科へ

ヌカカは蚊に刺されたとき以上のかゆみに襲われ、ひくまでに時間がかかります。

1~2ヵ所刺されたくらいであればそれほど心配はないでしょうが、集団で襲ってきたヌカカに何か所も刺されたときや、1週間程度過ぎてもかゆみが治まりそうもない場合には通院をおすすめします。

皮膚科では主に、抗炎症剤やかゆみ止めの薬を処方してもらえます。あまりのかゆさに搔き壊してしまう可能性もあるので、なるべく我慢せずに皮膚科に行って治療してもらいましょう。

《 ポイント 》

  • 刺された直後なら、刺された患部をつねって唾液を外に出す。
  • 水をかけて洗い流し清潔にしておく。
  • 掻いてしまうとかゆみがよけい強まる。
  • 患部を冷やすとかゆみが和らぎ症状の悪化を抑える。
  • ステロイド系の外用薬を塗って炎症を抑える。
  • 症状がひどい場合は皮膚科を受診する。

ヌカカの特徴

ヌカカ

吸血するのはメスだけ

ヌカカは「糠蚊」と書きますがハエの仲間であり、「吸血害虫」と呼ばれる虫です。メスだけが人を刺して吸血する習性を持っています。

2ミリにも満たない小さなヌカカは、いとも簡単に網戸をすり抜けて侵入し、衣類の隙間に入り込んでは一度に何カ所も刺して血を吸います。

遅れて発生するかゆみ

ヌカカに刺されやすい人は経験済だと思いますが、刺されたときのかゆみや痛みは、蚊とは比べものにならないほど強烈です。その強烈さは蚊の20倍はかゆいと言われるほどで、赤く腫れ上がり水ぶくれになってしまうこともあります。

遅延反応型といって、刺された直後はあまりかゆみを感じない場合が多く、かなり時間が経ってから現れてきます。よって、しばらくは刺されたことに気づかずに、かゆみが突然やってきて驚く人もいるようです。

かゆみや痛みが長期間続く

ヌカカの大きな特徴は、蚊とは比べものにならないほどの「猛烈なかゆみ」です。

それはブヨにも匹敵とするといわれるほどで、その後1週間くらいは耐えがたいかゆみが続き、ついつい掻きむしって症状を悪化させるケースもあるようです。また、人によってはその強烈なかゆみが1ヵ月以上続く場合もあります。

一度何カ所も刺す

単体よりも集団で活動することが多いヌカカは、刺すときも集団で襲ってくることがあります。気づかないうちにたくさん刺されていた!とびっくりすることも珍しくありません。

水辺で産卵する

ヌカカは全国各地の森林や渓流周辺、水田、海岸沿いなどで多く発生します。水辺に多く生息しているのは、水辺で産卵し幼虫になれば泥土の中で成長するからです。ですので、キャンプや釣りなど水辺でのアウトドアをしているときに刺されやすいのです。

全国各地に生息する

遭遇したことがない方もいるかもしれませんが、ヌカカは全国に生息しています。昔は西日本を中心に生息していたようですが、今では北海道から沖縄まで、全国各地で被害報告がされています。

近年ではさらに生息地を広げているとされ、水辺の多い田舎のみならず、都市部でも発生しているようです。

《 ポイント 》

  • 小さいため網戸をすり抜けて侵入し、衣類の隙間にも入り込む。
  • かなり時間が経ってから強烈なかゆみが現れる。
  • 耐えがたいかゆみが1週間続き、人によっては1ヵ月以上続く場合も。
  • 集団行動をするので知らない間に何カ所も刺されていることがある。
  • 水辺で産卵し幼虫になれば泥土の中で成長する。
  • 全国各地に生息している。

最後に

ヌカカ

ヌカカに刺されやすい人の特徴と予防対策、そして刺された時の正しい対処法について紹介いたしました。

とても小さなヌカカですが、刺されると蚊やブヨ以上に激しいかゆみに襲われるのでとても大変です。刺された直後に症状が出なくても、遅れてしつこいかゆみがやってくるので油断できませんよね。

野外活動をする前には、この記事を参考にして万全な対策を心がけてください。そして刺されたときの正しい対処方法を知っておくと、いざというときに助かりますよ!

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