目次
子どもの持つ『創造力』とは?どのような場面で役立つの?
近年、子どもの創造力を伸ばすことの重要性が注目されています。『創造力』とは、自分が生み出す新しいアイデアや発想を元に、新しいものを生み出す能力を指します。
新しいものというのは、工作などで子どもが生み出す新しい『物』だけでなく、問題にぶつかった時に独自の発想で解決へと導くことも含まれます。
子ども時代に創造力を伸ばすことで、将来問題や課題にぶつかった時、その問題を解決するために自分の発想やアイデアで道を切り拓ける土台を作ることができます。
時代が移り変わると共に、少しずつ人々の価値観も多様化しています。自分が今まで認識していなかった価値観や問題にぶつかることも多くなると考えられる未来で、子どもたちが自力で解決する能力を養うため、創造力を伸ばすことは重要になるのです。
子どもの創造力をつぶす『親の間違い行動』5選
将来にも役立つ創造力は、子どものうちから親が意識的に引き出してあげることが大切です。親の関わり方によっては、芽の出た創造力をつぶしてしまう恐れもあります。ここでは、子どもの創造力をつぶす『親の間違い行動』を紹介します。
1.先回りして親が手を出し過ぎてしまう
子どもが何かに取り組んでいる時、つい「こうやった方が上手くできるのに」「それだと失敗してしまう」と考え、口を出したくなってしまいますよね。
しかし、親が先回して手を出し過ぎてしまうと、子どもが自分で考えて解決に導く機会を奪ってしまい、創造力をつぶしてしまうのです。
子どもが夢中になって何かに取り組んでいるときは、なるべく親は手を出さず、そっと近くで見守ってあげましょう。
2.子どもが興味を持つものを親の事情で排除する
子どもが興味を持つものが、時に親にとって不都合な場合があります。例えば、「後片付けが大変そうだな」や「それは親があまり興味がないから…」といった事情です。
しかし、子どもが興味を持つものを親の事情で排除してしまうと、せっかく子どもが創造力を培うために必要な環境を奪ってしまうことにもなります。
その分野でアイデアや発想をひらめき、創造力を伸ばすことができるかもしれません。なるべく子どもが興味を持ったことは「ダメ」と抑制せず、自由にのびのびと取り組ませてあげましょう。
3.親の思い通りに上手くできないと叱る
子どもが取り組む様子を見ていると、時々「それはダメ!」とストップを入れたくなる場面に出くわすことがあります。しかし、危険につながらないのであれば、無理に止めるのではなく、あえて失敗させることで自力で解決する機会を与えてあげることも大切です。
親の思い通りに上手くできないからと叱ってしまうと、こうした解決へと導く機会を奪ってしまうだけでなく、今取り組んでいることに対して「怒られたことがある」という感情が残ってしまい、ネガティブに捉えてしまう子もいます。
親が考えている理想型と子どもが生み出す完成形は違います。「子どもだからこそ独創性あふれた新しいものを生み出すことができるかもしれない」と、叱らず見守ってあげることも大切です。
4.親の理想(親の興味)を押し付ける
親が興味のあることに子どもを一緒に誘い、一緒に楽しみたいという考えは理解できます。実際、親と子どもが同じ趣味を持つことで家族仲が円満になったり、その中で創造力が育まれることもあるでしょう。
しかし、子どもが興味を持っていないにも関わらず、親の理想や興味を押し付けることはNGです。その分野に関して苦手意識や嫌悪感を抱いてしまい、創造力を伸ばす機会を奪ってしまうことになります。
5.子どもの生活をルールで縛り付ける
生活の中である程度のルールは必要です。しかし、あまりにもルールで縛り付けてしまうと、子どもがのびのびと自分の発想を実現する機会がなくなってしまいます。
また、全て親が作り出したルールに沿って生活していると、自分で考えて行動することができないロボットのような人間になってしまうとも指摘されています。
危険なことは「これはこうだからダメ」と教えることは大切です。しかし、他のルールに関しては、必要最低限の教育をし、そこから「こんな時はどうすればいいのかな?」と自分で考える機会を与えてあげましょう。
子どもの創造力を伸ばすために意識したいポイントは?
子どもの創造力は、正しく導いたり見守ったりすることで伸ばしてあげることができます。反対に、上記で紹介したような間違い行動をとってしまうと、知らぬ間に子どもの創造性を停止させてしまう恐れもあるのです。
子どもの創造力を伸ばすためには、親が以下のポイントを日常的に意識することが重要です。
- 最初は簡単なお手本を見せる
- 親も一緒に楽しみながら取り組む
- 子どもに考えるヒントとなる声かけを意識する
- わからないからとすぐに答えを提示しない
- 子どもが興味を示していることを優先する
- 失敗しても次に繋げるきっかけに持っていく
- のびのびと遊んだり取り組んだりする環境を用意する
何を取り組むにしても、最初はお手本が必要です。「好きにやってみなさい」では、子どもも戸惑ってしまい、興味を失ってしまう恐れがあります。まずは簡単なお手本を見せ、子どもにやり方を興味を持たせてあげることが大切です。
その後はなるべく子どものやりたいように自由に取り組ませ、親は基本的には見守るスタンスをとりましょう。すぐに答えを教えたり、親の考えを押し付けるのではなく、子どもが自分で解決へと導くためのヒントとなる声かけを意識してください。
失敗したり、親にとって不都合なこと(片付けが大変など)が起こったりしても、叱って恐縮させるのではなく、自主的に行動できるよう声をかけてみましょう。
親は子どもの考えを聞き見守りながら創造力を伸ばそう
いかがでしたか。子どもの創造力を高めるためには、子どもの考えを尊重しながら、隣で見守りつつ、その環境を整えてあげることが重要です。のびのびと子どもの発想力を実現させる能力を培い、将来に役立つスキルの1つとしましょう。