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アルミの変色を戻すことはできる?
結論から先に言いますと、基本的にアルミの変色は完全には元に戻すことはできません。ただし、アルミの変色した部分を目立たなくしてピカピカにすることはできます。
アルミが変色する理由
そもそも、アルミはなぜ変色するのでしょうか?それはアルミを保護するための被膜シートに傷が付いて剥がれてしまいアルミが表にでてしまったことが原因です。
アルミはアルカリ性や酸性に弱く、アルカリ性の洗剤を使ったり、酸性の食品を調理すると鍋の被膜とアルミに化学反応がおき、黒ずみができます。
例えば、お酢やレモンんなどは酸性、ショウガやネギなどはアルカリ性、また卵の硫化水素などを調理すると化学反応で被膜が傷つく可能性があります。また、洗う時は中性の食器用洗剤を使いましょう。
アルミの変色を戻すことはできない
化学反応で変色したものは少し削ったくらいでは元に戻すことはできません。スチールたわしなどで研磨して落さない限りキレイにはなりません。ただし、キレイになるといっても、研磨でアルミの変色が目立たなくしているだけですので元に戻るわけではありません。
《 ポイント 》
- アルミが変色するのはアルミを保護するための被膜シートに傷が付いて剥がれてしまいアルミが表にでてしまったことが原因
- スチールたわしなどで研磨してアルミの変色が目立たなくすることはできる
アルミの変色を戻す方法
アルミは変色すると元に戻すことはできませんが、目立たなくすることはできます。お酢、レモン、りんご、クエン酸、野菜の切れ端、赤・白ワイン、などの酸性のものを使います。
それでは酸性のものを使ってアルミの変色を目立たなくする方法を紹介します。
お酢でアルミの変色を戻す
鍋などが黒く変色した場合、お酢を使って落とす方法です。
手順
- アルミが変色した鍋に水をはり、お酢を入れたら火にかけて沸騰させます。
- 沸騰したら弱火で20~30分くらい煮ます。
- あまり黒ずみが取れていない時は鍋に水を足し、クエン酸小さじ1杯程度入れます。
- 沸騰させ、15分程度煮立たせます。
- キレになったら、お湯を捨て、鍋を洗い流します。
- 米のとぎ汁を入れ、10~15分程煮立たせましょう。
- 米のとぎ汁をしっかり洗い流したら完了です。
お酢やレモン汁でアルミの変色を戻す
リンゴやレモン、オレンジの皮などアルミの変色を戻す
用意するもの
- レモン1/4~1/5程度
- りんご1個
- 鍋
- スポンジ
- クレンザーまたはスチールたわし
手順
- レモンを輪切りにします。
- アルミの変色部分をレモンで擦ります。
- 少し落とせたところで、そのまま鍋の黒ずみの少し上まで水をはります。
- りんごを1個皮をむき、鍋の中に入れます。
- 沸騰させて5分程度煮立たせます。
- 火を止めて冷めるまで待ちます。
- 鍋を洗い流します。
- クレンザーをスポンジまたはスチールたわしで変色した部分を磨きます。
- 鍋をキレイに洗い流したら完了です。
アルミの黒く変色した部分は落ちてピカピカの仕上がりになります。レモンやりんごを用意するのは少々面倒かもしれませんがとても自然に優しい洗い方ですのでおすすめです。
スチールたわしでアルミの変色を戻す
一定方向に優しく研磨しているとだんだんアルミの変色が目立たなくなります。元に戻ることはありませんが目立たなくする方法としては効果的です。
クレンザーでアルミの変色を戻す
クレンザーの研磨剤で変色部分を擦りますのでスチールたわしで研磨するのと同じ効果があります。アルミの変色を元に戻すことはできませんが目立たなくします。
クエン酸でアルミの変色を戻す
手順
- 鍋に水をはり、クエン酸を入れます。
- 火にかけて沸騰させます。
- 変色したアルミのお弁当箱をお湯に1~2分程度浸けます。
- お弁当を取り出し、キレイに洗い流します。
変色したばかりや、変色範囲が小さい時に適しています。
アルミ用有機酸洗浄剤でアルミの変色を戻す
アルミの汚れやサビを落とします。主成分は乳酸やクエン酸ですので環境に配慮した洗剤です。アルミの換気扇のフィルターの変色を戻すのにも役立ちます。
おすすめ!アルミ用洗剤
カンペハピオ 復活洗浄剤 アルミ用
《 ポイント 》
- お酢、レモン、りんご、クエン酸、野菜の切れ端、赤・白ワイン、などの酸性のものを使って変色を目立たなくし、キレイにすることができる
- アルミ用有機酸洗浄剤でアルミの変色を戻す
アルミの変色を予防するには
アルミの変色を戻す方法でせっかくキレイにしても、何もせずに使用していると、またすぐ変色してしまいます。変色を予防する方法を紹介しますので汚れを落とした後にやってみてください。
酸化被膜を作る
アルミの変色を戻す方法でキレイにした後、そのままだとまた変色してしまいます。アルミの鍋が変色するのを防ぐために、酸化被膜という保護膜をつけます。
保護膜の付け方①
- 鍋にお米のとぎ汁を入れ、沸騰させます。
- 5分ほど煮立たせます。
- 鍋を洗い流したら完了です。
保護膜の付け方②
- 鍋に水をはり、野菜の切れ端を入れて沸騰させます。
- 5分ほど煮立たせます。
- 野菜の切れ端を入れ、鍋を洗い流したら完了です。
- または野菜の切れ端を煮立たせる。
アルカリ性の洗剤はNG
アルカリ性の洗剤や漂白剤の使用は絶対NGです。使用すると変色する可能性がありますので注意しましょう。漂白剤は酸素系、塩素系どちらもNGです。漂白剤にうけるとアルミが溶けて白い錆のようなものができます。
重曹はNG
ナチュラル洗剤として重曹を掃除に使う方も増えてきましたが、重曹はアルカリ性ですので使用するのはNGです。
重曹やアルカリ性洗剤で洗うとアルミの保護膜が剥がれしまい、化学反応で水酸化アルミニウムになります。それによって白いサビなどができてしまう可能性があります。化学班ので変色したアルミは研磨するのはNGです。
アルミの変色は体へ影響がある?
アルミが変色したものは見た目も悪く健康被害があるように見えますが、変色したアルミを使用しても体への影響はありませんので大丈夫です。また、アルミは体内に入ってもほとんどが体外へ排出されますので、体に蓄積することも無く健康に悪影響は与えません。
《 ポイント 》
- お米のとぎ汁や野菜の切れ端を煮た汁に浸ける
- アルカリ性の洗剤や重曹、漂白剤もNG
- アルミ鍋を使う時は、酸性やアルカリ性にならない食材を使う
最後に
アルミが変色すると完全に元に戻すことができないのは残念ですが、変色が目立たなくなる方法はたくさんありますので自分にあった方法で試してみてください。
今回紹介した方法の中で、お酢やレモン汁でアルミの変色を戻す方法がおすすめです。目立たなくなるだけでなくピカピカになりますよ。