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足湯のやりすぎによるデメリット
疲れや冷えの解消に自宅で手軽にできる「足湯」、みなさんご存じですよね?良いことづくめのように思われている足湯ですが、やりすぎるとどんな悪影響がおこるのでしょうか。
足が乾燥する
足には顔や頭皮のように皮脂を分泌する「皮脂腺」がありません。なので、足湯をしすぎると皮脂や肌本来の保湿成分「セラミド」がお湯に溶け出して、肌を守る機能を低下させてしまいます。
足湯を長時間していると足が乾燥してしまいます。そうなると元の状態に戻るまでかなりの時間が必要となり、その間にも乾燥が進み症状がひどくなるという悪循環に陥ってしまうのです。
かかとがガサガサ・ひび割れ
足湯のやりすぎによって乾燥してしまった足に、これといった対処もせずにいると乾燥が悪化して、かかとのガサガサやひび割れに悩まされることになるかもしれません。
ほとんどの女性が、冬になるとストッキングがかかとに引っかかって伝線してしまう、破れてしまうという経験をしているのではないでしょうか。
このような状態にならないためには、ボディクリームを塗り保湿をすることで防ぐことができます。
足には肌水分の蒸発を防ぐ皮脂腺がないため、どんなボディクリームでもOKというわけではありません。地面に接するかかとには体重がかかるため、皮や角質が非常に厚くなり、そうなると保湿成分の浸透にも時間がかかってしまいます。
その対策として、角質層が分厚いかかとでも十分に保湿・保護ができる「足・かかと専用」のボディクリームを使ってみてください。かかとに塗ったときにベタベタしているものよりは、さらさらした感触のものがおすすめです。
普段は靴下や靴で隠れているため、手入れを後回しにしがちですが、足湯後にはかかとのスペシャルケアをしてみてはいかがでしょうか。
《 ポイント 》
- 足には皮脂腺がないため、足湯を長時間すると乾燥してしまう。
- 角質が分厚いと保湿成分の浸透に時間がかかってしまう。
- ガサガサやひび割れになったかかとはボディクリームを塗って対処する。
足湯がやりすぎにならない頻度や時間の目安
足湯のやりすぎといっても、年齢や体質、足湯の時間など個人差があるため、足湯をやりすぎた全ての人にデメリットがおこるわけではありません。
ここでは足湯がやりすぎにならない「頻度」や「時間の目安」についてご紹介しますね。
足湯がやりすぎにならない頻度
足湯は毎日行っても問題ありません。毎日お風呂に入っても大丈夫なように、足湯も適正な温度と時間であれば毎日でも良く、頻度にこだわる必要はありません。
足湯を毎日するにしても数日空けてやるにしても、足湯をする「時間」が関係してきます。ではその時間の目安について解説しましょう。
足湯がやりすぎにならない時間の目安
足湯は入浴時間が短いとその効果が感じられず、逆に入浴時間が長すぎるとデメリットが出てしまいます。ちょっと熱めのお湯をふくらはぎがつかる程度までバケツに入れて、15〜20分程度入浴します。
ほんのり汗ばんできた時を終了の目安にするとちょうど良いでしょう。お風呂に入るよりも体への負担が少ないとはいえ、それでも長くて45分までにしてください。
とても効果的な健康法ですが、できれば食後から1時間以上時間を空けてから実践するようにしましょう。
《 ポイント 》
- 適正な温度と時間であれば毎日おこなうのが効果的。
- 15〜20分程度、長くても45分で終了する。
- 食後から1時間以上時間を空けてから実践する。
足湯の効果
慣れるまで面倒でかもしれませんが、軽い症状なら毎日続ければ、足湯の効果を実感できることも多くあるようです。ただし、長時間やりすぎにならないよう注意しましょう。
では、足湯によって期待できる効果を具体的に紹介しましょう。
血流が促されると冷え症が改善される
ふくらはぎは、第二の心臓と呼ばれています。深刻な冷えによって頭痛や肩こり、胃腸の不調、月経トラブルなどが続きイライラや憂うつ感があるという方は、足湯をすることによって末梢血管が拡張して血流が促されます。
足湯で温められた血液がふくらはぎから全身へと送られ、体全体が温められると体の調子が整ってくるでしょう。特に女性の場合、原因不明の不調は「冷え」からくることが多いので、足湯による体のケアを積み重ねたいものですね。
免疫力アップで風邪や気管支炎などを予防する
体温が1度下がると免疫力がおよそ30%下がると言われていますので、体が完全に冷えてからケアをするより、冷えたと感じる前に足湯をして温めます。
すると、血流がよくなり体温が上昇し免疫力アップにつながります。冬場の冷え対策を日頃から心がけるようにすると、風邪や気管支炎などの予防にも効果を発揮するでしょう。
ストレス解消効果
お湯に足を浸けて温めることにより、全身の血の巡りが改善され、ストレスによって緊張した筋肉がほぐれます。その結果、心身ともにリラックス効果が高まるでしょう。
不眠解消
足湯は、副交感神経を優位にする効果あります。副交感神経の働きが高まるとぐっすり眠れるようになりますので、寝付きが悪い方には就寝前に足湯をすることをおすすめします。
デトックス効果
足湯で温められた血液が全身をめぐると老廃物が流れ、むくみの解消につながります。血行不良が原因の目の下のクマや顔色は、血行が良くなると改善されるので美肌効果にも一役買ってくれます。
おまけに胃腸の調子も整い、体の内側から美しくなれるので、女性の皆さんはぜひ試してみてくださいね。
《 ポイント 》
- 末梢血管が拡張して血流を促し、体全体が温められる。
- 血流がよくなり体温が上昇し免疫力アップにつながる。
- ストレスによって緊張した筋肉がほぐれる。
- 副交感神経が優位になるとぐっすり眠れる。
- 老廃物が流れるとむくみが解消しデトックス効果にもなる。
足湯を効率よく活用する方法
ここでは、足湯を効率よく活用するための正しい浸かり方をご紹介します。
お湯の温度の目安
副交感神経を刺激してリラックスするのに適している温度は40℃です。冷めやすいことを考慮して、42℃~43℃くらいのお湯、そして挿し湯用に43~45℃のお湯を用意します。
冷めてくると体に負担がかかるので、途中ぬるく感じてきたら差し湯をして適温になるように温度を調整しましょう。
高温のお湯は避ける
普段入浴するお風呂の温度は42℃~43℃を超えてくると皮脂が落ち、肌の乾燥や心臓に負担がかかるリスクが高まります。
それは足湯でも言えることで、体に負担をかけたくないのなら38℃のぬるめのお湯から始めて、高温の場合でも42℃~43℃までにしておきましょう。
体に異常を感じたらすぐに中止する
体調に異常を感じなければ、うっすらと汗ばむ程度まで行います。ただし、やりすぎは禁物なので長くても45分以内にしてくださいね。
足湯の最中に動悸や息苦しいなど、のぼせ症状が出たら直ぐに中止して水分を十分に補給し体を休めます。
また、浴室で行うことが多いと思いますが、冬場は浴室を温かくしていないと却って身体を冷やすことになってしまいます。
できればリビングなど温かい部屋で行うか、浴室の場合は暖房装置を持ち込んで事前に室温を温めておきましょう。
足湯が終わった後は湯冷めさせないようにする
足湯が終わったら濡らした足をていねいに拭き、保湿クリームを塗って乾燥を防ぎます。それから、湯冷めしないようにすぐに靴下を履くようにしましょう。
全身にうっすらと汗をかいているので、必ず乾いたタオルで拭きます。かいた汗をそのままにしておくと身体を冷やすことになり、わざわざ足湯をした意味がなくなってしまいますよ。
夏場は冬場以上に積極的に行うとよい
夏場は冷房などで身体を冷やしている可能性が高いので、冬場以上に積極的に行ってもいいかと思います。特に、シャワーだけの人は入浴前に足湯をして身体を温めておくと、身体が冷えてしまうリスクを回避できますよ。
《 ポイント 》
- 副交感神経を刺激してリラックスするのに適している温度は40℃
- 体に負担をかけたくないなら38℃のぬるめのお湯から始める。
- 冬場はリビングなど温かい部屋か、浴室に暖房装置を持ち込む。
- 足湯が終わったら湯冷めしないようにする。
- 冬場以上に、冷房で身体が冷えている夏場におこなっても良い。
最後に
いかがでしたでしょうか?足湯のやりすぎによるデメリットはあるのか、そして目安の時間はどのくらいなのかについてお伝えしました。
足湯は、冷え性、むくみ、不眠解消、リラックス効果などさまざまなメリットを得ることができる一方で、その方法が間違っていたらデメリットになることもあるのですね。
足には皮脂腺がないため、足湯を長時間すると乾燥が進み、ガサガサやひび割れになってしまいます。足湯後の足は保湿する必要があるので、その対処法として、足やかかとに特化したボディクリームを塗るようにしましょう。
慣れるまで多少面倒に思われるかもしれませんが、お金もかからず効果的な健康法の一つです。寒い冬の時期だけでなく、冷房で体が冷えている夏場にこそ体の調子を整えてくれるのかもしれませんね。
ぜひ、日常的に足湯を取り入れ、健康的な体を維持してみてはいかがでしょうか。