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エアコンのつけっぱなしでカビはどうなる?
夏は35℃越えは当たり前の猛暑が続き、エアコンはつけっぱなしでないと生活できない!
エアコンを小まめに切ると節約どころか逆に電気代が高くなるようで、近所のスーパーや1時間以内に帰ってこられる外出のときはエアコンはつけっぱしで出かけています。
ところで、エアコンはつけっぱなしの方がカビが発生しにくいとか発生しないという話を聞いたことはありませんか?残念ながら、エアコンをつけっぱなしでもカビは発生します。
「エアコンをつけている間は、内部の空気がずっと循環して乾燥しているのでカビが生えにくいはず」と考えているとしたら、それは間違いです。
実際は、エアコンをつけている間中、エアコンの内部には結露ができて濡れたままの状態なのです。つまり、エアコンをつけっぱなしの方がカビが発生しやすいということになります。
エアコン内部に結露ができるのは空気の温度と水蒸気が関係します。空気は温度が高いほど水蒸気を多く含みます。
部屋の温度が高く、水蒸気が多い空気を冷やすと、空気が水蒸気を抱えきれず(飽和状態)水蒸気が水分に変わってしまいます。
エアコンによって空気中の水蒸気が冷やされて水になり結露が発生するため、湿気が好きなカビが繁殖しやすくなります。エアコンをつけっぱなしにしている限り、カビが生える可能性も高くなります。
ただし、エアコンはつけっぱなしの方がカビが発生しにくいという話も完全否定できません。今まで説明したように、エアコンをつけっぱなしでもカビは発生しますが、必ず発生するということではなく「発生しにくい」という意見もあります。
その意見によると、カビの繁殖条件は、
- 温度:5℃~45℃
- 湿度:60%~100%
- 栄養:ホコリや皮脂
この条件がそろわなければカビは繁殖しにくいと言う意見のようです。
《 ポイント 》
- エアコンをつけっぱなしにしていると、エアコン内部に結露が発生し、カビが繁殖しやす
い。しかし、「エアコンをつけっぱなしにしてもカビは生えない」という意見もある。
エアコンをつけっぱなしにするデメリット
エアコンをつけっぱなしにするとカビが生えやすいのは大きなデメリットですが、他にもエアコンをつけっぱなしにした場合のデメリットを紹介します。
空気が乾燥する
エアコンをつけっぱなしにする空気が乾燥し、肌や喉を傷める原因になります。また、体が冷えすぎて体調不良を起こす可能性もありますので注意しましょう。
電気代が高くなる
エアコンをつけっぱなしより、小まめにON/OFFしている方が電気代が高いといわれていますが、ダイキンによると、エアコンを1日つけっぱなしにした時の消費電力は5.7kWh、こまめに切った時が4.4kWhでつけっぱなしの方が消費電力が高くなりました。また、電気代は、つけっぱなしが153.9円、こまめに切った時は118.8円となりましたのでつけっぱなしの方が35.1円高くなりました。
使えない機能がある
内部クリーン機能やお掃除機能は、エアコンを切らないと運転しません。内部クリーンやお掃除機能を使わないとエアコン内部の汚れや水分が溜り、カビが生えやすくなる可能性があります。せっかくついている便利な機能ですので利用しましょう。
冷房病に注意
エアコンをつけっぱなしや
冷房病とは、冷房によって自律神経に障害をおこし、次のような症状を引き起こします。
- 体温調整が上手くできない
- 胃腸障害
- 生理障害
- だるい
- 冷え性
など、エアコンをつけっぱなしにすると体の温度が下がり過ぎて必要以上に冷たくなり色々な器官の活動が悪くなることがありますので注意しましょう。
《 ポイント 》
- エアコンをつけっぱなしにするデメリットは、空気が乾燥する・電気代が高くなる・使えない機能がある・冷房病の心配など。
エアコンのカビを防ぐ運転方法はある?
エアコンをつけっぱなしにしてカビが生えるのを防ぐために、エアコン内部にたまった水を乾燥させましょう。
送風運転をする
エアコンのカビを防止するため、送風運転でエアコン内部にたまった水分を乾燥させましょう。送風運転の目安は約3~4時間です。エアコンの熱交換器や送風ファン、吹き出し口などを乾燥させることができます。
送風運転機能の代用
もし、送風機能が無い場合、エアコンの最高温度(30℃)に設定してから冷房運転すると送風運転の代用になります。最高温度(30℃)で冷房を使うと出てくるのは送風のみですので3~4時間ほど冷房運転をしましょう。
暖房運転をする
冷房運転直後にエアコンの最高温度(30℃)に設定し、暖房運転で30分程度運転しましょう。
熱交換器や送風ファン、吹き出し口なら15分程度でも乾燥させることができます。30分運転させればエアコン内部の水はほとんど乾燥します。
ただし、冷房によってせっかく冷えた部屋が、暖房で暖かくなってしまいます。外出する際に、タイマーをかけて暖房運転をするのをおすすめします。
エアコンのカビ対策と掃除方法
エアコンをつけっぱなしにして生えたカビの対策や掃除方法をご紹介します。カビが生えるのを予防するには、エアコンのカビ対策として結露を取り除くことが大切です。
こまめにフィルター掃除
エアコンのフィルターのホコリは定期的に掃除しましょう。フィルターにホコリがたまって目詰まりすると風や空気の流れが悪くなり、エアコン内部にたまった水が蒸発できなくなります。
また、結露がフィルターについているとフィルターにもカビが発生しやすくなりますので注意しましょう。
エアコンのカビは主に「黒カビ」です。送風口を覗いて黒い点々が見えたら黒カビですのですぐ掃除しましょう。カビを吸い込むとアトピー性皮膚炎・喘息・肺炎などのアレルギー症状を起こす可能性がありますので注意しましょう。
内部クリーン機能を活用する
エアコンの内部クリーン機能を使って、エアコン内部の結露を取り除きましょう。内部クリーン機能を使うことがエアコン内部のカビ対策として一番有効です。
ただし、内部クリーン機能がついていないエアコンの場合、冷房・ドライ運転使用後に送風運転を3~4時間してみましょう。
送風機能も無い場合、冷房温度を最高温度(30℃)に設定して冷房運転をすると送風運転の代用になります。
使った後はエアコンのカバーを開けておく
エアコンを使った後は、エアコンのカバーを上げておきましょう。エアコンカバーをあげておくことでエアコン内部の湿気を減らすことができます。
風向き板(ルーパー)を上げる
エアコンの風向き板から水が垂れてくる場合、風向き板を上向きにしましょう。風向き板が下向きのままずっと冷房運転を続けているとエアコンの冷たい空気が風向き板にあたり、結露が発生することがありますので注意しましょう。
部屋の掃除をこまめにする
部屋のホコリや汚れがエアコンのフィルターに入り、フィルターに詰まる可能性がありますので、定期的に部屋の掃除をしましょう。
《 ポイント 》
- こまめにフィルター掃除する。
- 内部クリーン機能を活用する。
- 使った後はエアコンのカバーを開けておく。
- 風向き板(ルーパー)を上げる。
- 部屋の掃除をこまめにする。
最後に
いかがでしたでしょうか。結局のところ、エアコンのつけっぱなしがカビが発生しやすい原因になる可能性がありますが、つけっぱなしでカビが生えにくい可能性もあるということですね。
どちらにせよ、エアコンのカビを防止する方法や生えてしまったカビ対策は同じですので、それを実行してカビの生えない環境を保ちましょう。