真鍮の手入れはご家庭にあるもので簡単きれいに!汚れの状態別に手入れ方法をご紹介

真鍮(しんちゅう)は主に亜鉛と銅から作られた合金で、黄銅(おうどう、こうどう)やブラスとも呼ばれます。真鍮の歴史は古代ローマから始まり、日本に入ってきたのは江戸時代と言われています。耐久性と加工性に優れ、腐食し難く仕上がりが美しい為、日用雑貨から装飾品、楽器まで様々な製品加工に用いられています。しかし真鍮は埃や脂質が付着しやすく、時間の経過で表面が変色します。今回は汚れた真鍮のお掃除方法をご紹介致します。

真鍮の手入れ前に確認すること

懐中時計

真鍮(しんちゅう)の製品は現在でも広く数多く出回っていますが、真鍮のお手入れの方法が分からないという方が多いようです。

真鍮とは、主に亜鉛と銅から作られた合成金属です。身近なものですと、5円玉、金管楽器、シンバル、装飾品やアクセサリー、水道の蛇口などで使用されています。

一見真鍮のようにみえても、実際には真鍮かどうか定かでない場合は、どうしたら良いでしょうか?真鍮製品かどうか、確認する方法があります。真鍮のお手入れ前にチェックしてみましょう。

磁石で真鍮かどうか見分ける

  • 磁石が引き寄せられない…その金属は真鍮です
  • 磁石が引き寄せられる…おそらくその金属は、真鍮メッキを施した鉄または鋼です

台所の冷蔵庫のドアで使用しているようなマグネットでOK!)を該当の製品に近付けてみましょう。磁石に引き寄せられるかチェックしてみましょう。

基本的な真鍮のお手入れ方法

アンティークの箱

お手入れに使えるもの

真鍮のお掃除には、シルバー用の市販のクリーナーなどを使用することが多いですが、どちらの家庭にも比較的常備してあるもの、またはスーパーなど身近な場所で手に入りやすいものを用いてお掃除することが可能です。

基本的には、酸性のものでお手入れをすることで、表面の汚れをある程度まで落とすことが可能です。よくあるものですと、お酢、レモン、タバスコなどで、お手入れは可能です。なお、お手入れをせずに経年劣化した真鍮は、表面の黒ずみ等の汚れが落ちにくくなります。

お手入れの手順

クリスタルや石などの装飾がない真鍮のお手入れ 酢やレモン、タバスコでお手入れにトライ!

  1. レモンや酢、タバスコをよく含ませた柔らかい布で真鍮製品を丁寧に拭く、または、レモンや酢を張ったボールや洗面器に漬け置きします。【2~3分程度が目安】
  2. 1が完了したら、きれいな柔らかい別の布で丁寧に磨きます。
  3. 真鍮は、汗や皮脂、水や洗剤などに影響されるため、2が完了しましたら、優しく丁寧に水で洗い流した後、乾いた柔らかい布で水分をしっかり拭き取りましょう。
  4.  お手入れのあと、アクセサリーなどすぐに使用しない場合は、空気に触れないよう袋やケースに入れて保管するのがベストです。

お手入れのコツ

長い間お手入れせずに黒ずみが特に酷い場合に限り、1~2のステップで、重層や塩を混ぜ、強くこすりすぎないよう気を付けながら、磨きます。

重層や塩がクレンザーのように研磨する働きをしますが、この際に、細かい傷をつけかねませんので、余程汚れが酷い場合のみにしておきましょう。その際は、表面を傷めないように十分気を付けて行いましょう。

状態別!真鍮の最適なお手入れ方法

アンティークのアクセサリーボックス

真鍮の経年による汚れには、いくつか種類が見られます。緑青が出てしまった、黒く変色した、錆のような赤いものが出てしまった…などがよくあるケースですが、これらのそれぞれの原因やお手入れの方法は次の通りです。

緑色がかった青い汚れが浮いている場合

真鍮の汚れで最も多い、青緑の汚れのようなものは、真鍮に含まれる金属物質が酸素に触れることで、化学反応を起こしてできる物質です。

こびりついた頑固な緑青(ろくしょう)は綿棒や乾いた布でふき取るだけでは落とせませんので、以下の2つの方法を試してみてください。どちらも身近なものを使ってのお手入れですので、ぜひ試してみてください。

重曹を使って落とす

こびりついた緑青(ろくしょう)に、重曹のペースト(重曹2:水1を混ぜたもの)をつけてから乾いた柔らかい布で拭きあげます。目の細かいクロス、メガネクリーナーなどでのお手入れがお薦めです。ただし、細かい細工などがある装飾品は表面を傷めないよう、強く凝りすぎないようご注意ください。

酢と塩を使って落とす

  1. 先に、酢と塩を1:1で混ぜた液体を作ります。
  2. 1に緑青(ろくしょう)の汚れのついた製品を浸します。少しすると、緑青が落ち始めます。
  3. 数分以内に液体から取り出します。
  4. 中性の石けんで丁寧に洗い、水で丁寧に石鹸を落とします。
  5. 最後に乾いた柔らかい布で拭き上げます。

酢を使った方法は、やりすぎると金属や装飾を傷めることがありますので、液体に浸しすぎないように注意しましょう。また、クリスタルや石など酢酸に反応する飾りがついているものについては、この方法を避けてください。

緑色がかった青い汚れの原因

水分と二酸化炭素(と酸素)が混ざり、化学反応を起こした結果、この緑色がかった青い汚れが浮き上がってきます。これは、緑青(ろくしょう)と言われるサビの一種です。

アクセサリーの場合は、汗に含まれる酸と反応することで発生します。色味は毒々しいですが、体に触れると人体に被害を及ぼすような毒物ではありません。

緑青(ろくしょう)は、早い段階であれば、綿棒や乾いた布でこするだけでも落とすことができます。しかし、洋服などの布製品につけてしまうと、色移りするので、お手入れの際には十分気をつけてください。

また、緑青(ろくしょう)の物質は水に溶けませんので、水拭きはあまり効果が期待できません。返って濡れることで、さらにサビの原因になってしまうため、必ず乾いた布でお手入れしましょう。

真鍮が黒く変色している場合

蓄音機

緑青のくすみは、付着した手あかや水分・汗などが原因ですが、真鍮製品が、経年とともに黒くなる原因は、空気中の酸素と真鍮に含まれる銅が化学反応をおこしたためです。真鍮が酸化して黒ずんでしまった場合のお手入れは、以下のような方法できれいにすることが可能です。

重曹ペーストで落とす

  1. 重曹のペースト(重曹2:水1を混ぜたもの)に塩を混ぜて柔らかい布につけて優しくこすり落とします。その際、こすり過ぎないよう、充分ご注意ください。
  2. 1で落ちにくい場合は、薄めた酢に少しつけておくと落ちやすくなります。ただし、長時間の漬け置きはNG!どんなに長くても2~3分程度までにしましょう。

※この際、重曹や塩、酢などが真鍮に残ったままですと、新たな酸化の原因になりますので充分に丁寧に水拭きや水で洗い落とすことで、これらを落としてください。

錆のような赤っぽい色が浮いている場合

トランペット

真鍮は銅と亜鉛で作られていますので、基本的には、真鍮の汚れは、緑青や黒ずみが多いのですが、たまに赤い錆のような汚れが見られる場合があるようです。

真鍮がさびてしまう原因は、銅の成分に人間の手垢や、汗などのたんぱく質が付着したことで発生します。そして、そのたんぱく汚れは以下の家庭にあるもので落とせます。

お酢、レモンの絞り汁で湿らせた布で拭き取る

  1. お酢、レモンの絞り汁に数分だけ漬け置きし、その後取り出します。どちらも長時間の作業は避けましょう。
  2. 最後にきれいな水で絞った柔らかい布でよく拭き取るか、水で洗い流し最後には柔らかい乾いた布で水気をよく拭き取りましょう。

真鍮の手入れでやってはいけないこと

ドアノブ

真鍮の状態ごとのお手入れ方法をご紹介いたしましたが、真鍮のお手入れでやってはいけないポイントがあります。

  • 酢やレモン、クエン酸などの液体に長時間つけ過ぎない。
  • 重曹や塩でこすり過ぎない。

以上があげられます。真鍮は保存状態によって表面に分かりやすい変化が出てきますので、お手入れを丁寧に行うことで、良いコンディションを保つことが可能ですが、「やりすぎ」は、真鍮の表面を傷めてしまい、傷がつき、独特な風合いが損なわれてしまいますので、お手入れの際は、手際よく、丁寧に優しく行うことがポイントです。

また、時々耳にするのが、「真鍮の表面にピンク色の幕のようなものが出来た!」といった声がありますが、こうなった場合は専門業者に一度相談してみてください。

真鍮は銅と亜鉛の合金ですので、原因としてはおそらくトイレ用洗剤に成分が近いような、塩酸系が含まれる洗剤を使用したことで、真鍮の成分に含まれている亜鉛が溶け出したことが考えられます。

ですので、家庭での真鍮のお手入れでは、以下もやってはいけないことになります。汚れが酷くても、トイレ用洗剤や漂白剤などの塩酸系が含まれる家庭用洗剤でのお手入れはNG!

まとめ

アンティークのかぎ

真鍮のお手入れ方法、いかがでしたでしょうか?経年によりわかりやすく汚れやくすみが浮いてきますので、これらの症状にあった方法を選んで、正しい方法を用いれば、家庭でのお手入れは充分に可能です。最後に真鍮のお手入れの重要ポイントをまとめました。

  • 手持ちのものが本当に真鍮製品か確かめてみる
  • 汚れの種類をチェックする
  • 汚れの種類にあったお手入れ用品を揃えて洗浄液を作成する
  • 洗浄液でのお手入れは短時間で手際よくする
  • こすりすぎはNG 優しく丁寧にする
  • 最後の水拭きや水洗いのあとは、しっかりと水分を拭きとる
  • すぐに使用しないものは、空気に触れないよう袋やケースに入れて保管する
  • 塩酸系の強い洗浄剤は使用しない

以上を守って是非、お手持ちの真鍮製品のお手入れをしてみてくださいね。