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ハンドブレンダーでメレンゲができない理由
ハンドブレンダーとは、軸が回転することで材料などをかきまぜるキッチン家電です。
先についているアタッチメントを付け替えることで「混ぜる」「刻む」「潰す」「泡立てる」など、食材を粉砕し混ぜる調理が簡単にできるので、料理の幅が広がり楽しくなります。
このハンドブレンダー、食材を細かくするにはすごく便利なのに、メレンゲができないのです。なぜ、ハンドブレンダーはメレンゲや生クリームなどの泡立てができないのでしょうか?
卵白や生クリームの量に問題がある
ハンドブレンダーでちゃんとしたメレンゲができない理由は、卵白や生クリームの量に問題があります。というのは、ハンドブレンダーでも少量なら泡立てることは可能だからです。
それには、計量カップのような深くて小さめのカップの中で卵白や生クリームを入れて泡立てなければいけません。
中には、専用のカップが付いているハンドブレンダーも販売されていますので、専用のカップを使うと泡立てやすいのではないでしょうか。
また、深くて小さめのボウルが適していると言うものの、お菓子のトッピングに使う程度の少量ならともかく、スポンジケーキなど多めに作る場合、大きめのボウルで泡立てようとしても上手く混ざりません。
空気を含ませながら泡立てるハンドミキサーとは違う
卵黄や生クリームは少量であればハンドブレンダーでも泡立てられるのですが、メレンゲは混ぜる加減が難しく思うように泡立ちません。コシのあるメレンゲを作る時はなおさらです。やはり、メレンゲや生クリームなどを泡立てるのにはハンドミキサーの方が適しているでしょう。
安すぎる卵や質の良くない卵はからまりにくい
卵が古いと泡立てるまで時間がかりますので、きめの細かい安定した形のメレンゲを作るには新鮮で質の良い卵を使います。
また、安すぎる卵や質の良くない卵の場合は、卵白が見るからに水っぽく、ハンドブレンダーにかけても、ホイッパーの先に卵白がからんできませんのでなかなか泡立ちません。
メレンゲは泡がしっかりと立った状態
卵白に砂糖を入れて泡立てたものが「メレンゲ」ですが、オーブンで焼いたお菓子そのものを指すこともあります。
泡立て器を持ち上げたときに、泡がしっかりと立った状態が完成したメレンゲで、ボウルを逆さにしても泡が落ちません。メレンゲはムースやケーキの生地に混ぜたり、フリッターの衣に加えて使うのが一般的でしょう。
《 ポイント 》
- 少量ならハンドブレンダーでも泡立てることは可能。
- メレンゲではなく、少量の卵黄や生クリームだったら上手く泡立てられる。
- 空気を含ませながら泡立てるハンドミキサーとは違う。
- 卵が古いと泡立てるまで時間がかる。
- ハンドブレンダーは少量の食材を粉砕し、混ぜるために使うもの。
ハンドブレンダーとミキサーの違い
ハンドブレンダーが日本に入ってきて売り出すときに、メーカーが「ミキサー」と「ブレンダー」をごっちゃにして紛らわしい名前をつけてしまいました。
置き型の撹拌機は「ミキサー」、ハンディタイプの撹拌機は「ブレンダー」と勘違いされている人もいることでしょう。
実際には…
ハンドミキサー
ホイップクリームやメレンゲなどを作るときに、生クリームや卵に空気を含ませながら泡立てるために使うものが「ハンドミキサー」
ハンドブレンダー
先端に付いた回転刃で少量の食材を粉砕し、混ぜるために使うものが「ハンドブレンダー」です。少量の食材を「混ぜる」「刻む」「潰す」のでしたらお手入れの手軽さの点でもハンドブレンダーがおすすめです。
《 ポイント 》
- ハンドブレンダーは少量の食材を粉砕し、混ぜるために使うもの。
ハンドブレンダーでメレンゲを作るには?
基本的に「ハンドブレンダー」でメレンゲができないのは残念ですが、場合によっては「ハンドブレンダー」でメレンゲを作ることも不可能ではありません。
では、ハンドブレンダーでメレンゲを作るコツをご紹介しましょう。
泡だて器のアタッチメントがついているものを選ぶ
メーカーや機種によってはいくつかのアタッチメントが付属しているものがありますので、それを使えばメレンゲを作ることができます。
ハンドブレンダーの先端に泡だて器のアタッチメントを取り付けると、泡だて器のかわりとして使えるでしょう。
深くて小さめのボウルを使う
メレンゲをハンドブレンダーで泡立てたいなら、小さくて深いカップを使いましょう。計量カップに似た形のカップに卵白を入れ、その中で泡立てます。
ハンドブレンダーによっては専用のカップが付属しているものもあるので、それを使うと良いでしょう。
ハンドブレンダーはモーターの力がハンドミキサーより強い
ハンドブレンダーのモーターはハンドミキサーよりパワーがあるため、あっという間にクリームが泡立ち過ぎて硬くなったり、分離してしまったりすることがあります。入れる容器や量だけでなく、攪拌する力加減も重要なポイントになります。
《 ポイント 》
- 泡だて器のアタッチメントをハンドブレンダーの先端に取り付ける。
- 計量カップのような小さくて深いカップを使う。
- ハンドブレンダーのモーターはハンドミキサーよりパワーがある。
ハンドブレンダーや泡だて器を使わずメレンゲを作る方法!
基本的にハンドブレンダーではメレンゲができない、またはできにくいため手軽な泡だて器やハンドミキサーを使って作っている人が多いのではないでしょうか。では、ハンドブレンダーや泡だて器、ハンドミキサーが手元にない場合、メレンゲ作りを諦めなくてはいけないのでしょうか?
意外や意外!どこの家庭にもある「ビニール袋」を利用してふわふわのメレンゲを作ることができるんです!
作り終えた後の器具を洗うのが面倒だと思っている方にとっても必見です!使ったビニールを捨てるだけなので、洗い物なしで後片付けが楽チンですよ。
準備するもの
- 卵白:1個
- 砂糖:20g
- ビニール袋:1枚
- 輪ゴム
ビニール袋を使ってメレンゲを作る手順
- ビニール袋に卵白と砂糖を入れる。
- ①を外から手で揉んで、卵白が固まっていない状態にしておく。
※卵白の塊を潰してさらさらにしておくと、シャカシャカ振った際に泡立ちやすくなります。 - ビニール袋の中に空気を入れて漏れないように輪ゴムでしばる。
- ③を漏れないように手で持ちながら、卵1個あたり3分程度振る。
※泡が立ちやすいようにいろんな角度でシャカシャカ振り続けます。 - ふわふわのメレンゲが出来たら完成!
ずっと振り続けるので、ハンドミキサーなどに比べると手が疲れてしまいますが、泡だて器のような腕全体の疲れよりマシかもしれませんね。
頑張って振り続けただけあって、泡だて器などに負けないくらいのキメの細かさに驚くことでしょう。
何よりうれしいのは、メレンゲを出した後のビニール袋をそのままポイっと捨てるだけで片付けが終了します!
《 ポイント 》
- どこの家庭にもある「ビニール袋」を使ってふわふわのメレンゲが作れる。
- 泡だて器などに負けないくらいのキメの細かさ。
- 使ったビニールを捨てるだけなので後片付けが楽チン。
泡だて器でメレンゲを作るの裏技
メレンゲや生クリームなどの泡立てに適しているハンドミキサーを持っていなくても心配いりません。泡だて器を使って上手にメレンゲを作る裏技をご紹介します。
準備するもの
- 卵白:2個
- 砂糖:40~50g
- 泡立て器
- ボウル
作り方
- 卵を黄身と白身に分ける。
- 分けた白身を10~15分ほど冷凍庫に入れて、表面と周りが固くなる程度まで冷やす。
- 冷凍庫から出して軽くほぐす。
- ボウルを斜めに持ち、泡立て器で空気を取込むように一定方向に一気に混ぜる。
- シャバシャバしてきたら砂糖を1/2を入れて混ぜる。
- トロトロしてきたら残りの砂糖2/2を入れてクリーム状なるまで混ぜる。
- 10分前後混ぜて、角がきれいに立つようになったら出来上がり。
メレンゲを泡だて器だけで作るコツや裏技
白身を冷やしてから使う
白身を10~15分ほど凍らしてください。冷凍すると泡立て器だけで早く泡立てられきれいなツノが立ちやすいです。生地を作るなど、他の段取りをしている間に冷やしておくと時間を無駄にせずにすみます。
ペットボトルを使って卵を黄身と白身に分ける
炭酸飲料などが入っていた弾力性のあるペットボトルを準備します。もちろん、きれいに洗ってから完全に乾燥させた清潔なペットボトルですよ。
卵を容器に割ったら、指で少し凹ましたペットボトルの口を黄身につけて指をパッと放すと黄身だけがペットボトルの中にスッと入ります。少しの吸引で黄身だけを吸い上げ、簡単に黄身と白身に分けられます。
《 ポイント 》
- 10~15分ほど凍らした白身を使うと早くできる。
- 清潔なペットボトルを使って黄身だけ吸い上げる。
最後に
先端に付いた回転刃で食材を粉砕し混ぜるために使うハンドブレンダー。メレンゲができない理由と簡単にメレンゲを作る裏技について解説しましたがいかがでしたでしょうか?
ハンドブレンダーで泡立てるには、良質な卵を使い、卵白の量を少なめにして、小さくて深さのある容器を使うことがポイントです。
ハンドブレンダーはコンパクトでありながら、ミキサーとフードプロセッサーを合わせたような機能を兼ねそろえた優秀なキッチン家電です。
ミキサーよりも収納場所を取らず、付属のアタッチメントがたくさんついていると面倒な下ごしらえも楽勝です。使いこなせるようになると、料理の幅がグッと広がり楽しみも増えますよね。ハンドブレンダーの特徴を把握して、上手にメレンゲや生クリームを作ってみてくださいね。