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納豆が苦い原因
今日の納豆はなんだか苦い…腐っているわけでもないのに苦いと感じたら、それは納豆に含まれる「ペプチド」という成分が原因です。
ペプチドとは
プチペドとは、簡単に言うとアミノ酸の固まりです。納豆に含まれるたんぱく質が納豆菌によって分解されることで、アミノ酸が数十個固まったものができます。
ペプチドは健康に良いさまざまな効果があります。また、腸内で素早く吸収されるという特徴がありますので、健康効果を実感しやすい成分でしょう。
〈ペプチドの主な効果〉
- 疲労回復効果
- 生活習慣病の予防・改善効果
- 免疫機能の強化効果
- 基礎代謝のアップ効果
- 脂肪燃焼効果
- 抗ウィルス効果
など、基礎代謝のアップや体脂肪の燃焼を活発にしますのでダイエットの強い味方でもあります。
ところで、全ての納豆が苦いわけではありませんよね。「昨日は苦くなかったのに、今日の納豆は苦い」というように、苦い納豆と苦くない納豆の違いはなんでしょうか?
苦い納豆の特徴は?
苦い納豆は賞味期限切れや賞味期限間近など古くなった納豆に多いです。
ペプチドは納豆に含まれるたんぱく質が分解されることで作られるものですので、時間がたつ程たんぱく質の分解が進みますのでペプチドも多くなりより苦みを感じるようになるようです。
そのため、新鮮な納豆やり賞味期限切れ、賞味期限切れ間違いの古くなった納豆が苦いと感じるわけです。また、大粒の納豆に比べて小粒の納豆やひきわり納豆の方が、ペプチドが多く作られるので苦みが強くなるようです。
原因ははっきりわかっていないのですが、納豆を加熱すると苦くなることがあります。納豆チャーハンを食べたことがある人は気が付いていたかもしれませんが、なぜ加熱すると苦くなるかの理由はまだ不明です。
《 ポイント 》
- 納豆が苦いのはペプチドという成分が原因。
- ペプチドは納豆に含まれるたんぱく質が分解されることで作られる。
- 賞味期限切れや賞味期限間近の古い納豆が苦い。
納豆が苦い時の食べ方
納豆が苦いと食べにくい、苦い納豆は美味しくないと思う時の食べ方をご紹介します。身近な食材や調味料を混ぜるだけで苦みを感じにくくすることができます。
ネギと生卵
納豆の薬味といえばネギが定番ですが、苦い納豆にネギと生卵を混ぜると旨味が出てマイルドになります。
キムチ
苦い納豆にキムチを混ぜると、キムチの風味が納豆の苦みを感じにくくします。また、納豆には納豆菌、キムチには乳酸菌、お互い発酵食品ですので相性も良く旨味も増えます。
ごま油とネギ
苦い納豆にごま油とネギを混ぜると、ごま油の香ばしい香りとネギの旨味が苦い納豆をマイルドにして苦みを感じにくくします。
ポン酢とネギ
苦い納豆にネギとポン酢を混ぜると酢が納豆の苦みをや和らげネギが旨味を引き出します。
海苔の佃煮
海苔の佃煮を一緒に混ぜると海苔の甘みや風味が納豆の苦みが感じにくくなります。
ドレッシング
和風ドレッシングや青じそドレッシングなどを混ぜると、ドレッシングの酢や風味が納豆の苦みを和らげます。
オリーブオイル
苦い納豆にオリーブオイルを混ぜると風味がまろやかになり苦みが感じにくくなります。
梅または梅チューブ
梅を一緒に混ぜると梅の香りや酸味がさっぱりとした風味になり納豆の苦みが感じにくくなります。
マヨネーズ
マヨネーズの原料は卵黄ですので、卵を混ぜた時と同じようなマイルドさが出てきます。また、マヨネーズに含まれる酢と植物油がネギの苦みを和らげます。
苦い納豆に混ぜることで苦みを和らげるものをご紹介しましたが、苦い納豆を料理に使う方法もあります。ただし、加熱することで苦みが増えることもありますので、カレーなどのように納豆より味が強い物や、納豆のかき揚げなど苦みが和らぐ料理で使いましょう。
《 苦い納豆に混ぜて苦みを和らげるもの 》
- ネギと生卵
- キムチ
- ごま油とネギ
- ポン酢とネギ
- 海苔の佃煮
- ドレッシング
- オリーブオイル
- 梅・梅チューブ
- マヨネーズ
納豆が腐った時の見分け方
納豆は発酵食品ですので、腐りにくいというイメージがあると思いますが、納豆菌は生きたままですので生鮮食品です。納豆を10℃以上の場所に長期間保存すると発酵が進み腐ってしまいます。
腐った納豆の見分け方
- ツンとしたアンモニア臭がする。
- 焦げたような異臭がする。
- 水っぽい。
- ドロドロしている。
- ぐにゃっとする。
- カビが生えている。
- 食べると砂を噛んだようなジャリジャリした歯ごたえがする。
など。
納豆はもともと独特な臭いがしますが、傷むとツンと鼻につくアンモニア臭がし、日数がたつ程その刺激臭が強くなります。また、納豆はネバネバして糸を引くのが特徴ですが、水っぽくなって糸を引かなくなったら腐っています。
このように納豆の見た目や臭いに異常を感じたら賞味期限内であっても口にせず処分しましょう。
白い粒々はアミノ酸
納豆の表面に白い粒々した結晶が出てくることがありますが、これはアミノ酸・チロシンが結晶化したものですので、食べても問題ありませんが、風味や歯ごたえが悪く美味しくない可能性があります。
納豆の賞味期限切れはいつまでOK?
納豆のパッケージに記載されている賞味期限は、美味しく食べることができる期限ですので、賞味期限が切れたからといってすぐ食べてはいけないということではありません。
賞味期限を過ぎると風味が落ちたり苦みが出てきますが、賞味期限が過ぎても腐っていない限り食べるとはできます。
納豆の賞味期限は7~10日
賞味期限というのは「美味しく食べることができる期限」のことです。納豆の賞味期限はメーカーや商品によって異なりますが、平均的に製造日から7~10日ほどに設定されています。
ただし、ひきわり納豆の場合、一般的な粒の納豆に比べて賞味期限は短いです。それは細かくした大豆に納豆菌をふりかけるため、菌が着く面積が多く、その分発酵するのも早くなりますので賞味期限が短くなります。
納豆は蒸した大豆に納豆菌をふりかけ、38~42℃で発酵させ、仕上げに冷却して納豆菌の動きを弱めて出荷されます。
納豆菌の働きを弱めただけですので、スーパーなどに並んでいる時もゆっくり発酵し続けています。発酵スピードは遅いですが時間がたつ程発酵は進みます。その発酵スピードを考えて賞味期限が設定されています。
賞味期限が切れてから食べられる日数
1~3日はOK
一般的に、冷蔵庫で保存している納豆の場合、賞味期限が切れて1~3日程度であれば、まだ美味しく食べることができるとされています。
納豆は冷蔵庫で保存していてもゆっくり発酵していますが1~3日くらいであれば傷んでいないと考考えられます。
1週間は要注意
賞味期限が1週間過ぎた納豆は、見た目や味に変化が出てきます。豆の茶色が濃くなり、乾燥して風味が落ちて苦みが強くなっています。
白い粒々のアミノ酸の結晶が出始めますので歯ごたえもジャリジャリしてきますが腐っていないのであれば食べても問題はありません。
水っぽくなっていたり、ツンとした臭いや異臭がする場合は傷み始めか腐っていますので口にせずに処分しましょう。
1ヵ月過ぎた場合
賞味期限が1ヵ月過ぎた納豆を食べるのは基本的にNGです。乾燥して固くなり、白い粒々が増加しています。
納豆が傷むのは、納豆菌以外の雑菌が繁殖するのが原因ですが、1ヵ月過ぎると雑菌が繁殖して傷み始め、ツンとしたアンモニア臭が強くなります。腐った納豆を食べると食中毒をおこす可能性がありますので注意しましょう。
メーカーの話
冷蔵庫で保存していた場合、賞味期限が過ぎても1~3日は食べることができると説明しましたが、メーカーとしては賞味期限が過ぎた納豆を食べることは推奨していません。
例えば、代表的な納豆のメーカー「カノフーズ」のよく寄せられる質問コーナーによると…
Q:賞味期限が過ぎた納豆は食べられますか?
A:期限を過ぎると、風味が落ちてきたり臭いが強くなってしまいます。いずれも本来の風味は損なわれてしまうので、お召し上がり頂くことはお勧めできません。
(引用:タカノフーズ株式会社)
安全を考えたら賞味期限が切れた納豆は食べない方がいいってことですね。
《 ポイント 》
- 平均的な納豆の賞味期限は7~10日。
- 一般的に、冷蔵庫で保存している納豆の場合、賞味期限が切れて1~3日程度であれば食べることができるとされている。
最後に
納豆が苦いのはペプチドが原因でしたね。納豆に含まれるのは大豆ペプチドですが、他にもさまざまな種類があり、牛乳に含まれるホエイペプチド、魚に含まれる魚肉ペプチド、いわしに含まれるいわしペプチドなどがあります。
全てのペプチドに健康に良い効果があります。生活習慣病の予防や改善、筋肉の修復や増強など、体が丈夫で元気する効果がありますので体に取り入れたい成分ですね。