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テフロン加工が剥がれても使い続けて大丈夫?
テフロン加工とはフライパンの調理面をテフロン(フッ素樹脂)でコーティングしたもので、食材がくっつきにくいのが最大のメリットです。
でも、長く使っているうちにテフロン加工が剥がれてきます。剥がれたテフロン(フッ素樹脂)が料理に混ざっているかもしれないと思うとちょっと心配になりますよね。
テフロン加工が剥がれたフライパンをこのまま使っても問題はないのでしょうか?
テフロン加工が剥がれても大丈夫!
テフロン加工が剥がれたフライパンで調理しても問題はありません。また、剥がれたテフロン(フッ素樹脂)を料理と一緒に食べてしまっても、そのまま排出されますので大丈夫です。子供やお年寄りも心配いりません。
テフロン加工に使う成分は化学変化をおこしにくいという特徴があり、体内に入っても特に変化がないためそのまま排出されるのです。テフロンそのものに害がないことはアメリカの政府機関である食品医薬品局(FDA)でも認めています。
また、神奈川県の「かながわ食の安全」で、テフロン加工が人体に重大な影響を及ぼすことは無いと掲載されています。
Q: テフロン加工がはがれている鍋を使用しても大丈夫か?
A: テフロン加工とは、フッ素樹脂を2層コーティングしたものです。フッ素樹脂は、一般的な樹脂と比べて非常に安定性が強く、加工がはがれて人体に入っても、体内で変化せずそのまま排出されます。焦げ付いたりして使いづらいことはあっても、人体に重大な影響を及ぼすことは無いと思われます。
(引用元:かながわ食の安全)
つまり、口に入れても大きな問題はないということです。
とは言え、テフロン加工のメリットはフライパンに食材がくっつかないことです。テフロン加工が剥がれると調理している食材がくっつきやすくなりますのでそれは大きなデメリットですね。
剥がれたテフロンより注意すべきこと
テフロンが剥がれることよりもっと注意することがあります。
空焚きすると有毒ガスが発生する
テフロン加工に使われるフッ素樹脂の耐熱温度は350℃で、それを超えると有毒ガスを発生します。
350℃と聞くと、そんな高温では調理しないから大丈夫だと思うかもしれませんが、3分~5分空焚きするだけで380℃~390℃の高温になりますので、350℃はありえない温度ではありません。
カセットコンロでフライパンを空焚き実験をした結果、5分ほどで400℃近くなり無味無臭または微臭の有毒ガスが発生しました。
この毒ガスを吸うと、吐き気、めまい。頭痛、呼吸困難の可能性がありますので危険です。
フライパンの素材も要注意
フライパン本体にはさまざまな素材がありますが、一般的に多いのはアルミニウムです。テフロン加工が剥がれてアルミニウムが溶けだす温度は約600℃以上ですが、アルミニウムは有害物質が発生する可能性があるようです。
調理で600℃使うことはめったにないと思いますが、テフロン加工に問題が無くてもアルミニウムが心配な方はフライパンの替え時でしょう。
テフロン加工が剥がれるのを防止する方法
テフロン加工のフライパンの寿命は意外と短く、平均的に約1年、長くて3年です。寿命が短い理由はテフロン(フッ素樹脂)が傷、摩耗、高熱に弱いからです。
テフロン加工が剥がれるのを防いで少しでも寿命を長くする方法をご紹介します。
高温になりすぎない
テフロン加工は高温に弱いため、長時間高温で調理しているとテフロン加工が剥がれる可能性があります。炒め物や煮物など、時間がかかるものを調理する時は中火以下で調理しましょう。
急激な温度変化を避ける
テフロン加工は急激な温度変化に弱いため、調理してすぐの熱いフライパンに冷たい水を入れるのはNGです。フライパン本体とテフロン加工に収縮差が生じて、収縮したテフロンが剥がれやすくなるようです。
シリコン製の調理器具を使う
フライパンのテフロン加工が剥がれるのは、フライパンについた傷が原因です。また、傷がついているところからさらにフッ素加工は剥がれます。
菜箸やフライ返しなど金属製のものは傷が付きやすいのでシリコン製や木製のフライ返しを使いましょう。
スポンジで洗う
固いたわしなどでゴシゴシ洗うと傷ついてテフロンが剥がれる可能性がありますので、柔らかいスポンジで優しく洗いましょう。また、メラミンスポンジやクレンザーなど研磨剤が入ったもの傷がつきやすいので避けてください。
汚れたまま長時間放置しない
調理後、汚れたまま長時間放置しているとテフロン加工が剝がれやすくなります。テフロン加工をする際、熱の伝導率を良くするためフッ素樹脂は薄くコーティングされています。
そのため、フライパンには目に見えないほど小さな穴(ピンホール)が開いています。その小さな穴(ピンホール)に汚れが浸透し、穴を押し広げるためコーティングが剥がれていきます。
《 テフロン加工が剥がれるのを防ぐために 》
- 高温になりすぎない。
- 急激な温度変化を避ける。
- テフロン加工部分を傷つけないように、シリコン製の調理器具を使い、スポンジで優しく洗う。
- 汚れたまま放置しない。
剥がれたテフロンを復活させる方法
テフロンのコーティングは、復活させることができます。
フッ素コート剤
テフロン加工を復活させる方法として、市販のテフロン(フッ素樹脂)コーティング剤を使うのもおすすめです。
テフロン加工業者に依頼する
テフロン加工業者にテフロン加工の復活を依頼することができます。復活料金は、フライパンは1,600円~くらいです。高価なものや愛着があるものは業者に依頼すれば安心ですね。
最後に
剥がれたテフロンを口にしても問題は無いという説明をしましたが、ネットの口コミに「テフロン加工で使われる「PFAO」は身体に悪い」という書き込みを見つけてどういうことか詳しくし食べてみました。
〈調査結果〉
2015年以前、テフロン加工で使用するフッ素樹脂を製造する際の助剤にPFAOを使用していましたが、このPFAOは発がん性があると言われ、フライパンから剥がれたフッ素樹脂を大量に口に入るのは有害で、ガンや腸閉塞の危険や、胎児に影響が出る可能性があると言われていたそうです。
その話がどこまで事実化はわかりませんが、現在は主要フッ素樹脂製造者が自主的にPFAOの使用を中止したため現在は使用されていませんでした。
安全性はわかりましたが、剥がれたせいで食材がくっつくようになるとそのフライパンを使っている意味はないかもしれません。新しいフライパンの買い時でしょう。