目次
キッシュの冷凍保存方法
キッシュは冷凍保存が可能な卵料理です。キッシュが余ったときや作り置きしたい場合に安心して保存するためには、冷凍庫で保存しておけるので、いつでも再加熱して食べることができます。
冷凍保存の手順は簡単
- 一切れずつピース分けする。
- 一切れずつラップに包む。
- ジップロックなどの冷凍用保存袋に入れて、できるだけ空気を抜いてから冷凍庫へ入れる。
この3段階を踏むことで簡単に冷凍保存できます。大切なポイントは、「冷凍向きの具材を選ぶ」ことと「密封する」ことでしょうか。一切れずつラップに包んだものをさらに冷凍用保存袋に入れることで、冷凍焼けやニオイ移りを防ぐことができます。
できれば、金属トレーの上にのせて凍らせるか、急速冷凍機能が付いている冷凍庫の機能を活用すると良いでしょう。
また、冷凍保存したキッシュを解凍したときに、どうしても具材の水分が生地に染み込んでべちゃっとした食感になってしまいますので、冷凍向きの具材を選ぶようにした方が無難です。
キッシュの具材で冷凍保存に向かない具材
水分が多い野菜を入れたキッシュは解凍時にぐちゃっとなりやすいので、ほうれん草やトマトのような水気の多いものだけで調理するのではなく、水分の少ないマッシュルームやコーン、ベーコンなどを加えると良いでしょう。
また、具材にジャガイモを使った場合、解凍したときに「ス」が入り食感が変わってしまっておいしくありません。
《 ポイント 》
- 冷凍用保存袋に入れて密封する。
- 水分が多い野菜だけで調理すると解凍時にぐちゃっとなりやすい。
- ジャガイモは解凍したときに「ス」が入りおいしくない。
冷凍保存したキッシュの解凍方法
冷凍キッシュを解凍して食べるとき、美味しさを保つためにどのようにすればよいでしょうか。冷凍したキッシュを解凍するときは、自然解凍したあとアルミホイルごとオーブンやトースターで再加熱すると美味しく食べられます。
再加熱に一番適した方法として、オーブンがおすすめですが、オーブンが熱くなるのを待つ時間がない場合は、トースターまたは電子レンジを使っても構いません。
ただし、キッシュに使われている具材によっては、水っぽくなったり、皮がねっとりしたりすることもありますので、それぞれの使い方を解説していきます。
オーブンで冷凍キッシュを再加熱する方法
オーブンでキッシュを再加熱する場合は、200℃に予熱した後にキッシュをオーブン皿に入れます。冷蔵保存したキッシュの場合は15〜20分間再加熱しますが、冷凍保存したキッシュは30〜35分ほど加熱しましょう。
キッシュをオーブンから取り出したら、アルミホイルにのせたままで15分間カウンターに置いて冷まします。オーブンを使用すると事前に解凍する必要がなく、予熱したオーブンで一気に焼き上げることで、キッシュの風味を保つのに役立ちます。
200℃になるまで予熱する必要があるので時間がかかりますが、とても美味しく仕上げることができるでしょう。
電子レンジで冷凍キッシュを再加熱する方法
電子レンジは冷凍キッシュを温め直すのに最も速い方法です。電子レンジが持つ「霜取り機能」を活用してキッシュをすばやく解凍することもできますので、時間のない時には助かりますよね。
電子レンジでチンすると水分で出て外側のパイ生地がねっとりしてしまうので、オーブンを使用した場合と同じようにはいきませんが、正しく行えばおいしいキッシュを楽しむことができます。
電子レンジで再加熱すると卵はゴム状になってしまうので、電子レンジに入れる前にキッシュを解凍する必要があります。
そのためには、冷凍庫から冷蔵庫に移して一晩かけて解凍するか、電子レンジの霜取り機能を利用します。
卵をふわふわの状態に保つために500Wの電力の電子レンジに入れます。プレートに置き、およそ3分間、様子を見ながら電子レンジで温めたら、熱が均一に分散するように1分ほど扉を開けずにそのままにしておきます。中までしっかり加熱されていない場合には、30秒ほど再加熱してみましょう。
オーブントースターで冷凍キッシュを再加熱する方法
パンをトーストするのに手軽なオーブントースターですが、オーブントースターに入れている間、キッシュを常にチェックしながら行う必要があります。オーブンのように予熱をしない分、冷蔵庫で一晩解凍するか電子レンジの解凍機能を活用して解凍し室温に戻しておきます。
室温になったキッシュをオーブントースターに数分間入れ、食べられるようになるまでチェックし続けましょう。電子レンジよりも良い仕上がりになりますが、気を付けていないとキッシュが焦げてしまいます。
再加熱した後は、数分間オーブントースターに入れたままにしておくと、卵は柔らかくなり最初に調理したときと同じように美味しくいただけますよ。
再加熱した後の注意点
キッシュの再加熱が終わったら、そのまま室温まで冷ましておきます。この際にキッシュをラップなどで覆ってしまうと、クラストがねっとりする可能性があります。ラップで包む必要がある場合は、キッシュが確実に冷めてからにしましょう。
《 ポイント 》
- 予熱したオーブンを使うと解凍する必要がない。
- 電子レンジは水っぽくなるが、温め直すのに最も速い方法。
- オーブントースターは焦げないようにチェックし続ける。
キッシュの賞味期限
常温保存の賞味期限
キッシュを常温に置いておくと菌が繁殖して傷んでくるので、基本的に常温保存はNGです。
冷蔵保存の賞味期限
保存期間の目安は2~3日程度で、それ以上だと例え冷蔵庫の中とはいえ菌が繁殖しますので、悪くなる可能性が出てきます。3日以内に食べきれないようでしたら、すぐに冷凍してしまうのがおすすめです。
キッシュは他の食材のニオイがつきやすいので、あら熱が取れてから一切れずつラップでしっかりと包み、保存袋に入れて密封したものを冷蔵庫に入れるようにしましょう。
冷凍保存の賞味期限
冷凍したキッシュを美味しく食べるには、2週間程度が賞味期限の目安になります。それを過ぎると多少味が落ちてきますが、それほど風味を気にしないのであれば1ヶ月くらいは問題なく食べられます。それ以上保存すると冷凍焼けなどにより風味が格段に落ちてしまいます。
《 ポイント 》
- 常温保存は基本的にNG。
- 冷蔵保存は2~3日程度。
- 冷凍保存したキッシュを美味しく食べたいなら2週間程度。
キッシュの作り方
市販の冷凍パイシートを使った簡単キッシュの作り方を紹介します。
材料(18cmタルト型)
- 卵2個
- 牛乳100g
- 玉ねぎ 中1個
- グリーンアスパラガス 6~7本
- ベーコン 150g
- 市販の冷凍パイシート 2枚
- ピザ用チーズ 30g(2回に分けて使う)
- オリーブオイル
- バター
- 塩コショウ
- お好みでケチャップとマヨネーズ
作り方
- 玉ねぎとベーコンはそれぞれ1.5㎝角に、グリーンアスパラガスは1.5㎝の長さに切る。
- フライパンでオリーブオイルを熱し、最初に玉ねぎを入れて少々炒めたら、ベーコンとグリーンアスパラガスを加えて、ときどき混ぜる程度に軽く炒める。
- ボウルに卵を割り入れて溶きほぐしたら、牛乳、塩コショウ、ピザ用チーズの半量15g、そして冷ました「1」の具材を入れよく混ぜる。
- 常温にした2枚の冷凍パイシートを重ねて、めん棒で均一に伸ばす。
- タルト型から外しやすくするために、バターやオイルを型に塗る。
- 伸ばした生地を型に敷き、余分な生地を落としたら底にフォークでピケをする。(冷凍パイシートをつなぎ合わせて使うときは、つなぎ目部分をめん棒でしっかりと密着させます)
- 「5」に「3」を流し入れ、残りのピザ用チーズ15gを上に散らす。
- 200℃に予熱したオーブンに入れて、30分ほど焼いたら出来上がり。
- お好みでケチャップとマヨネーズを1:1の割合で混ぜたソースをかけてもOK。
《 ポイント 》
- 市販の冷凍パイシートを使って簡単に調理。
最後に
フランスの家庭料理として知られている「キッシュ」の冷凍保存方法と美味しく解凍するコツ、そしてキッシュに向かない野菜について解説しました。いかがでしたでしょうか?冷凍保存方法のポイントは「水分の多い具材を使わない」、そして「密封する」ことでしたね。
一切れずつ切り分けてからラップに包み、空気を抜いて冷凍用保存袋に入れるという3ステップで、品質を落とすことなく冷凍保存できます。キッシュを再加熱するときは、オーブン、電子レンジ、トースターを使いますが、それぞれにちょっとした違いがあります。
最適なのは、冷凍のまま200℃に予熱をしたオーブンで30分ほど加熱する方法なのですが、正しく行えば電子レンジやトースターでもキッシュを美味しく再加熱できます。作り置きしたキッシュを無駄なく冷凍保存して、美味しくいただいてくださいね!