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食パンを冷蔵庫で保存してはいけない理由
冷蔵庫保存がNGな理由は、パンに含まれるデンプンの特性にあります。デンプンは0〜4度で老化を始めます。老化したデンプンは粘性を失い、消化も悪くなります。つまりパンの美味しさが損なわれるのです。
冷蔵庫の温度は0〜5度で設定できるようになっており、ちょうどデンプンが老化を始める温度なのです。また冷蔵庫ではどうしてもパンの水分が失われやすく、すぐにパサついてしまいます。だから食パンの保存には、冷蔵庫は避けるべきなのです。
2~3日で食べ切れる食パンの量なら常温保存
スーパーやコンビニで売られている食パンの賞味期限は約3〜4日です。
食パンをそのまま焼かずに美味しく頂くには、常温保存がおすすめです。ただしすぐに食べきれる場合のみです。2〜3日以上経つとやはり少しパサついてきますので、トースターで軽く焼いたほうが美味しく頂けます。
パン屋や自分で焼いたパンの場合、賞味期限はもっと短く1〜2日です。注意しましょう。
常温保存する場合は、直射日光の当たらない低温で、湿気の低い場所に保存しましょう。その際、袋の口はしっかり塞いでおくことが重要です。食パンは空気に触れるとすぐに乾燥してしまうからです。
しかし、焼きたてのパンの場合は蒸気がこもるとカビやベタつきの大きな原因となりますので、きちんと冷ましてから袋の口は閉めましょう。パン専用の保存容器もありますので、それを使用するのもおすすめです。
またパンは臭いも移りやすいので、一緒に保存する食品にも注意を払いましょう。一度臭いが付いてしまうと、取り除くことはほぼ不可能です。夏場でカビが心配な場合は、アルコール度数の高いお酒をコットンに含ませて一緒に保存したり、軽く表面にスプレーしておくとカビと乾燥を防ぐことができます。
2〜3日以内に食べ切れない食パンの量なら冷凍保存
数日以内に食べきれないと分かっているのなら、すぐに冷凍保存してしまうのがおすすめです。長く常温保存しておいても乾燥してしまうばかりか、カビも生えてしまい結局は無駄にしてしまう可能性が高いからです。
冷凍保存するには、一枚一枚ラップで包み、さらにフリーザーバッグで密封してから保存しましょう。袋のまま冷凍保存してしまうと、食パンに含まれる水分が凍り、パン同士がくっついてしまうからです。
またこの方法で冷凍焼けも防ぐことができます。食べる際は、凍った状態のままトースターで焼くだけです。解凍してしまうとパンがベチャッとなってしまいますので注意しましょう。食べる分だけ、取り出して焼くだけですので簡単ですし、表面はカリッとして、中はフワフワで美味しく頂けます。
冷凍保存の期間は2週間ほどです。それ以上でも頂けますが、美味しさや風味は多少落ちてきますので遅くとも1ヶ月以内には食べ切るようにしましょう。
まとめ
食パンは、生ものと同じですので、丁寧に扱いましょう。きちんと保存しなければどんどん乾燥して味も落ちていきます。老化を速める冷蔵庫は避けて、常温か冷凍庫で上手に賢く保存しましょう。
ひと手間加えるだけで、美味しい食パンを長く味わうことができます。焼きたての美味しさを保ったパンを少しでも長く美味しく頂くにはちょっとしたコツが必要なのです。
管理栄養士取得後、病院で1000人以上の食事サポート、栄養・給食管理を経験。現在は「食の力で、心身ともに”健幸”になり、彩り豊かな人生を自己実現できる社会を作りたい!」思いから独立しセミナーや個別サポートを行っている。その他、事業立ち上げ、商品開発、記事監修、特定保健指導、講師活動などを行っている。