絶対に食べてはいけない『毒キノコ』5選!それぞれの特徴や危険な症状を解説

きのこが入ったカゴバスケット

アウトドアの一種として、軽いハイキングを楽しみながらキノコ狩りを楽しむ人は少なくありません。世代を問わず楽しめるアウトドアなので、家族で楽しむ人も多いでしょう。しかし、山に生えているキノコの中には毒キノコが潜んでいることもあります。今回は、絶対に食べてはいけない毒キノコを紹介します。

3世代に渡って家族で楽しめるキノコ狩り

きのこ狩りで撮ったきのこ

きのこ狩りは、家族揃って楽しむことのできるアウトドアの1つです。名前の通り、実際に山や開催されている敷地内で自らキノコを採取する体験を楽しめるため、学習の一環としても人気が高いです。

最近では、採ったキノコをそのまま炙ったり焼いたりして食べることのできるBBQ場で開催されることもあり、全国のさまざまな場所で手軽に楽しめるアウトドアとなっています。

ツアー内容によってはリスクを伴うことも…

家族や友人と楽しめるキノコ狩りですが、店舗で販売されているキノコとは違い、美味しく食用として楽しめるキノコもあれば、中には体に有毒となる毒キノコが混ざっていることもあります。

特に、野山を散策しながらきのこ狩りを楽しむタイプのツアーでは、より毒キノコとの遭遇率が高まります。間違って食べてしまうと食中毒になり、最悪の場合、死に至る危険性もあります。

そのため、キノコ狩りに参加する際は、必ず引率している係りの人の注意をよく聞いたり、事前に危険なキノコと安全なキノコのリサーチをしておいたりすることが大切です。

絶対に食べてはいけない毒キノコ5選!特徴や危険な症状も解説

腹痛でお腹を抱えている男性

では、実際に食べてしまうと危険を伴う毒キノコには、どのような毒キノコがあるのでしょうか。よく見られる間違いやすい毒キノコの特徴と危険な症状を解説するので、キノコ狩りに参加しようと検討している方は、事前に頭に入れておきましょう。

1.一見無害そうな『クサウラベニタケ』

クサウラベニタケ

日本で毒キノコによる中毒症状が起こった時に多い事例として報告されている3種類の毒キノコがあります。その中の1つに『クサウラベニタケ』が当てはまります。

クサウラベニタケは、特に中部地方や関東地方で見られることの多い毒キノコで、一見他の食用キノコと変わらない地味な見た目をしている厄介者です。クサウラベニタケの特徴は以下の通りです。

  • カサが灰色
  • 柄の部分が白く華奢
  • 柄に絹のような光沢感があり縦スジが入っている
  • 粘り性がある
  • 広葉樹の根元付近に発生することが多い

カサの色や柄の色では、他の食用キノコと見分けがつかないので、発生している場所や粘り気があるかどうかを見分けるポイントとしましょう。

もしもクサウラベニタケを食べてしまうと、嘔吐や下痢、腹痛といった代表的な食中毒症状だけでなく、異常な発汗といった症状が見られることもあります。

2.美味しそうに見える『カキシメジ』

よく見かけられる毒キノコの代表格として『カキシメジ』が挙げられます。シメジのようにダシが取れる美味しそうな見た目をしているため、食用と間違えて食べてしまう人が後を絶ちません。

そんな食用のような見た目のカキシメジには、以下のような特徴が見られます。

  • カサは茶色
  • 大きいものは肉厚
  • 全体的にぬめり気がある
  • 一箇所にまとまって複数個発見されることが多い

このように、他の食用キノコとあまり変わらない特徴を持っているため、キノコ狩りに慣れた人でも見分けがつかないことがあると言います。

カキシメジを食べてしまうと、一般的に30分から1時間ほどで食中毒症状が現れます。嘔吐や腹痛、下痢といった代表的な症状に加えて、頭痛を伴うこともあります。キノコ中毒の中では比較的軽い症状ですが、入院例も多数報告されているので、侮れません。

3.暗闇で発光する『ツキヨタケ』

毒キノコのツキヨタケ

古くから毒キノコとして知られているツキヨタケは、今昔物語集でも暗殺の道具として使われるほど広く知れ渡っています。夜になると発光するという特徴を持っていますが、昼間は無害に見えるため、日本国内では最も中毒報告の件数が多い毒キノコです。

  • カサは黄褐色の物が多く、成熟すると紫褐色になる
  • 柄は太く短い
  • 柄の切断すると黒いシミが見られる
  • 真っ暗闇の中で発光するものも多い

これらがツキヨタケの特徴です。ツキヨタケは毒性が強く、死亡例も報告されています。食べてから30分から1時間後に腹痛や下痢、嘔吐といった症状が見られ、幻覚や痙攣を伴うケースも多いです。

また多くの有毒物質を含んでいるため、視覚異常を引き起こしたり、最悪の場合、死に至る危険性があります。

4.毒キノコの中でも猛毒な『ニガクリタケ』

毒キノコのニガクリタケ

ニガクリタケは「名前だけは聞いたことがある」という人もいるのではないでしょうか。それほど毒キノコとして有名なキノコです。報告件数は多くないものの、見かける頻度が高い毒キノコなので、注意が必要です。

  • 柄の部分から複数のキノコが束になってはえる
  • 同じ場所にいくつものニガクリタケが群生する
  • 黄褐色から硫黄色のカサを持つ
  • ほぼ平らに丸みを帯びたカサ

上記のような特徴を持ち、枯れ木や倒木などに群生しているキノコを見かけたら、ニガクリタケの可能性を疑って採取を断念してください。

ニガクリタケは猛毒で、30分から3時間ほどで中毒症状が発症します。激しい嘔吐や下痢といった重篤な症状から、脱水症状を引き起こし、痙攣、ショック症状を引き起こす非常に恐ろしいキノコです。最悪の場合、死に至るリスクも高いため、絶対に食べてはいけません。

5.殺人キノコとの別名を持つ『カエンタケ』

毒キノコのカエンタケ

真っ赤な特徴的な見た目を持つため、「毒キノコだ」とわかりやすいカエンタケですが、殺人鬼のことの別名を持つほど猛毒です。さらに、触るだけで炎症を引き起こし、皮膚をただれさせる恐ろしい特徴を持つため、食べることはもちろん、触れることも絶対NGです。

  • 真紅色
  • 人間の指のような形をしている
  • 初夏から秋にかけて発生する
  • 広葉樹林の根元に発生することが多い

カエンタケは、食べてしまうと全身の皮膚がただれたり、肝臓や腎臓、呼吸器官などの機能が低下してしまいます。最悪の場合、臓器の働きが不全となってしまうこともあり、死亡例も非常に多いです。

また、先ほどお話ししたように、触るだけで皮膚に強い影響をもたらすので、食べることはもちろん、触ることも絶対にやめてください。

そして、カエンタケは恐ろしいことに、山中だけでなく、条件が揃えば街中の公園に発生することもあるため、大人だけでなく子供への注意喚起も忘れず行いましょう。

毒キノコを摂取してしまったら早急に病院へ

きのこ狩りをしている女性

いかがでしたでしょうか。今回紹介した毒キノコはほんの一例にすぎません。もしも毒キノコを摂取してしまった場合は、症状が現れる30分以内に病院へ行きましょう。もしも吐くことができるようであれば、できるだけ嘔吐し、毒物を吐き出した上で病院へ行きましょう。

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