目次
茶碗蒸しが固まらない理由と対処法
①出汁が多すぎる
茶碗蒸しが固まらない理由のひとつめに挙げられるのは、出汁の量が多すぎることです。
固まらない茶碗蒸しを作るときのコツは、卵と出汁の比率を卵1に対して出汁が3の「1:3」が良いとされています。
茶碗蒸しの出汁が多すぎないようにするためには、使用する卵の分量をしっかり把握して出汁の分量を図って加えることです。
Mサイズの卵でおよそ50ccとなるので、Mサイズの卵を使うときは出汁は150ccとなり、Lサイズの卵でおよそ60ccとなるので、Lサイズの卵を使うときは出汁は180ccとなります。
軽量カップを使用して適切な出汁の量を加えるようにしましょう。
《 ポイント 》
- 卵に対して出汁の量が多すぎる
- 卵と出汁の比率は卵1に対して出汁が3
- 計量カップを使用して正しい出汁の量を加える
②具材に舞茸を使っている
茶碗蒸しには椎茸を入れることが多いのですが、椎茸の代用として生の舞茸を入れてしまうと卵が固まらない原因になってしまいます。
これは舞茸がたんぱく質を分解する酵素を持っているためです。生の舞茸を卵に加えると卵のたんぱく質が分解されてしまいます。
茶碗蒸しは卵のたんぱく質が熱によって固まる性質を利用して作られるので、たんぱく質が分解されると固まらない原因になってしまいます。
茶碗蒸しを作るときに舞茸を使う場合は、舞茸を加熱してから入れるようにしましょう。舞茸は加熱することで、たんぱく質を分解酵素が壊れるので、卵のたんぱく質が分解されることが無くなります。
茶碗蒸しに加える具材を少なめにしておくとより固まりやすくなります。また、具材を少なめにしておくと固まりやすくなります。具材を浮かせた仕上がりにする場合は2段階蒸しをすることをおすすめします。
《 ポイント 》
- 具材に舞茸を入れると固まらない
- 舞茸は卵のたんぱく質を分解する酵素を含んでいる
- 舞茸を加熱することで分解酵素が壊れるので卵が固まりやすくなる
③蒸すときの火加減に問題がある
茶碗蒸しを作っているときに、茶碗蒸しが固まる温度は80℃~90℃となります。
その温度よりも低くなると茶碗蒸しは固まらない原因になりますし、高過ぎてしまうと「す」が入ってしまいます。
「す」とは、材料の中にある水分が沸騰して細かい泡が出てしまい、表面や内部に穴が開いてしまうことを言います。
固まらない茶碗蒸しを作るときにしっかり加熱していると思っていても、器を入れるときの火加減やタイミングによってはお茶碗の内部の温度が上がり切らなない場合があります。
お茶碗の内部の温度をしっかりと上げるためには、蒸気がしっかり出ている蒸し器の中にお茶碗を入れることが重要です。
茶碗蒸しを蒸し器の中に入れた後の重要なポイントは火加減となります。
火にかけてから最初の2分程度は強火で加熱して蒸し器内部の温度を上げて、温度が上がったら弱火にして温度が上がり過ぎてしまわないように注意して10分ほど蒸し上げます。
弱火にすると言っても火を弱くし過ぎてしまうと固まるまでに時間がかかってしまうので、茶碗蒸しがうまく固まらないので口当たりが悪くなってしまいます。
火加減の調整はむずかしいのですが、蒸し器内の温度を高くしすぎず、低くし過ぎずしておくことが美味しい茶碗蒸しを作るときのコツになります。
《 ポイント 》
- 茶碗蒸しが固まるときの温度は80℃~90℃
- 茶碗の内部の温度が80℃以下の場合は固まらない原因になる
- 90℃を超えると「す」と呼ばれる具材の水分が沸騰し表面に細かい泡や内部に穴が開いてしまう
固まらない茶わん蒸しのリメイク料理
固まらない茶碗蒸しはリメイクして違う料理にすることで、美味しく食べられるようになります。参考にして美味しくリメイクしてください。
お吸い物
固まらない茶碗蒸しは、お湯を沸かして茶碗蒸しを入れて白だし、もしくは醤油や塩を加えて味を整えて、お好みで具材を加えてお吸い物を作ることができます。
卵のおかゆ
卵のおかゆは水を入れた鍋にご飯を入れて火にかけて沸騰させます。その後ごはんが柔らかくなるまで弱火で煮込み、そこに固まらない茶碗蒸しを入れて刻みねぎを加えて作ります。
和風オムレツ
中途半端に固まっている状態になっていて、完全に固まりそうにない茶碗蒸しは和風オムレツにしてみてはいかがですか?
茶碗から茶碗蒸しを出して卵を追加してフライパンで焼けば、だし巻き卵の和風オムレツを作ることができます。また、茶碗蒸しが固くなりすぎてしまった場合も違う料理にリメイクすることができます。
ニラ玉
ニラ玉は、ニラを3cmの長さに切って熱したフライパンに油を入れてニラをさっと炒めます。そこに固くなり過ぎた茶碗蒸しを加え塩、こしょうで味を整えたらリメイクニラ玉の完成です。
豆腐チャンプルー
豆腐チャンプルーは木綿豆腐を1cm幅に切って、ニラも3cmの長さに切ります。油を引いて熱したフライパンで豆腐を並べて焼きます。
そこに切ったニラを加えてさっと炒めてから茶碗蒸しを加えて塩、こしょうで味を整えたら豆腐チャンプルーの完成です。
《 ポイント 》
- 固まらない茶碗蒸しはお吸い物、おかゆにリメイク
- 固くなりすぎた茶碗蒸しはオムレツ、ニラ玉、豆腐チャンプルーにリメイク
レンジで作った茶碗蒸しが固まらない時の対処法
レンジで茶碗蒸しを作る方法は手軽で簡単に作れるので人気がありますが、それに伴って茶碗蒸しが固まらないなど失敗することも多くなっています。
ここではレンジで茶碗蒸しを作ろうとしたときに固まらないなど失敗してしまったときの対処方法を紹介します。
卵を追加してみる
茶碗蒸しが固まらない原因に出汁の量に対して卵の分量が少なかったと考えられます。割ってといた卵を追加してみましょう。
舞茸を取り除く
具材として舞茸を入れていた場合には、舞茸を取り除くか取り除いた舞茸を加熱してから再度加えるようにしてみましょう。
ラップはふんわりかける
電子レンジで加熱するときのラップはピタッと張らず、ふんわりさせてかけるようにしましょう。
ふんわりさせてラップをかけておかないと食品が持っている水分が蒸気になって膨らんだときに、ラップが破れたり、飛び散った食品などでレンジの庫内が汚れる原因になります。
低いワット数で様子を見ながら加熱する
レンジを使って調理をするときは、低いワット数で様子を見ながら加熱時間を追加して加熱することで、上手に仕上げることができます。
《 ポイント 》
- 卵を追加したり、具材を取り除いてみる
- ラップはふんわりかけ、低いワット数で様子を見ながら加熱時間を調整する
最後に
今回は茶碗蒸しが固まらないときの理由とその対処方法を紹介しました。
茶碗蒸しが固まらない理由は卵と出汁の割合を間違えてしまっていたり、舞茸を最初から加えない、火加減を調整するといったことがあります。それぞれの対処方法で美味しい茶碗蒸しを作れるようになりましょう。
また失敗したときにも美味しくリメイク調理をして無駄にすることが無いようにしましょう。