目次
冷凍庫で氷ができる時間の目安
冷蔵庫の冷凍庫で氷ができるまでの時間は、冷凍庫で製氷皿を使って氷を作る場合と製氷機が付いている場合や冷蔵庫のメーカーや機種によっても変わりが、氷ができるまでの時間は冷蔵庫の温度性能でも大きく異なります。
冷蔵庫の温度性能
冷蔵庫や冷凍庫には性能に指標があるのはご存知ですか?
冷蔵庫や冷凍庫にはワンスターからフォースターまで4段階の性能指標があり、星の数が増えるほどグレードが上がり、冷却能力が高いとされています。
冷凍庫の性能で説明すると以下の通りです。
- ワンスター :-6℃以下
- ツースター :-12℃以下
- スリースター:-18℃以下
- フォースター:-18℃以下(100L当たり4.5kg以上の食品を24時間以内に-18℃以下にできるもの)
100L以下の小型の冷蔵庫の中でもフォースターの性能を持っている製品も中にはありますが、記載のない小型の冷蔵庫の場合はスリースター以下の性能のものが多くなっています。
その一方で137L以上の冷蔵庫の場合はフォースターのものが多く、300L以上の大型の冷蔵庫でしたらほぼフォースターの性能を持っています。
冷凍庫で製氷皿を使って氷を作る場合
一般的な家庭に普及している冷蔵庫の場合、性能はほぼスリースター以上のものなので、冷凍庫内は-18℃になるので、製氷皿で氷を作る場合はおよそ2時間で氷を作ることができます。
製氷機で氷を作る場合
製氷機は大型の冷蔵庫に付いている、冷蔵庫内の給水タンクに水を入れておくと自動的に氷を作ってくれる機能です。こちらの場合もおよそ2時間で氷を作ることができます。
《 ポイント 》
- 冷蔵庫で氷を作るときは一般的なご家庭にある冷蔵庫は性能的にスリースターまたはフォースターのものになるので、冷凍庫で製氷機を使って氷を作る場合と製氷機で氷を作る場合のどちらもおよそ2時間で氷を作ることができます。
冷凍庫で氷を作るとき時間がかかりすぎる原因と対処法
冷凍庫で氷を作るときに2~3時間以上氷ができず、時間がかかりすぎてしまうことがあります。その原因と対処方法を紹介するので、なかなか氷ができないと感じた場合は確認してください。
製氷皿で氷を作るときに時間がかかっている場合
この場合は冷凍庫内がよく冷えていないことが原因とされることが多くなっています。
これは冷凍庫の扉を開閉する回数が多くなっていることや、食品を冷凍庫に詰め込み過ぎていることが原因となっています。
冷凍庫に入れる物の容量は基本的に7割程度にしておくことが冷凍効率的に良いとされています。
冷凍庫内で冷凍されているものがあれば保冷材の代わりにもなるのですが、冷気の通り道を塞いでしまって冷えづらくなることがあります。
この点から冷気の通り道を確保するという理由で冷凍庫内に入れる食品は7割程度を目安にすると良いとされます。
製氷機で氷を作るときに時間がかかっている場合
冷凍庫内の製氷機で氷を作る場合も扉を開閉する回数が多いと冷蔵庫内全体の温度が上昇してしまうので氷ができるまでの時間がかかってしまうことがあります。
また、購入後間もない新しい冷蔵庫では冷凍庫が冷えるまでに時間が多くかかるので、おぼえておくと「あれ?新しい冷蔵庫なのに冷えない!」ということがなくなります。
また給水タンクが汚れてしまっているとフィルターが詰まってしまっていることもあるので、氷ができるまでに時間がかかってしまうことがあります。
冷蔵庫の取扱説明書を確認して給水タンクやフィルターの掃除をしてみてください。
《 ポイント 》
- 製氷皿で氷を作るときや製氷機で氷を作るときに時間がかかるときは、扉の開閉数が多く庫内の温度が上がってしまっていることが原因になっていたり、冷凍庫内に食品を詰め込み過ぎていることが原因となっているので確認してみましょう。
- 冷凍庫内に食品を詰め込み過ぎている原因以外で氷ができるまでの時間がかかり過ぎている場合は冷蔵庫の故障を疑ってメーカーに問い合わせてください。
自宅の冷蔵庫で氷を早く作る裏ワザ
ご家庭の冷蔵庫の冷凍庫内ではほとんどの機種で氷ができるまでに、およそ2時間かかってしまうのですが、急に氷が必要になった場合には氷を早く作る裏ワザがあるので試してみてください。
冷やす面積を大きくする
製氷皿よりも表面積が大きいパッドで氷を作るようにしてみましょう。
表面積が大きくなると冷凍庫の冷気がより大きい面積に当たるので冷えるまでのスピードが変わります。このときに使うパッドを金属製にするとさらに効果的です。
製氷皿は基本的にプラスチックで出来ているものが多く、これを金属製のものに変えるだけで熱伝導率が良くなるため良く冷えて氷ができるまでの時間を短縮させることができます。
アルミ素材のものを利用する
冷蔵庫によっては冷凍庫に最初からアルミの板が敷いてある製品もあります。
これはアルミの熱伝導率がとても良いため、アルミの板の上に乗せることで早く凍らせることができるという機能のために敷いてあります。
これを応用しアルミ素材の容器を利用して氷を作るとより早く氷を作ることができます。
より早く氷を作りたいと考えるのでしたら、お弁当でおかずを入れるときに使うアルミカップに水を入れアルミ製のパッドの上に置いて冷凍庫で凍らせるとおよそ30分の時間で氷を作ることができます。
お湯から作る方が早く氷ができる?
NHKのTV番組内で紹介されていた、常温の水が凍り始めるまでにおよそ100分かかるのに対して、熱湯を凍らせると30分の時間で氷始めるというムペンバ効果を利用して氷を作るという方法があります。
この方法は科学的に解明されていないため実際にご家庭の冷蔵庫で試すのは止めておきましょう。
冷蔵庫の給水タンクに熱湯を入れると故障の原因になってしまうだけではなく、冷えていた冷蔵庫内が熱湯の温度で熱くなってしまいます。
製氷皿に熱湯を入れるのも他の冷凍食品に影響が出てしまいます。
《 ポイント 》
- 冷凍庫で氷を早く作りたいと考える場合は、表面積を大きくした容器で氷を作ることや、熱伝導率が良いアルミ製の容器で氷を作ると製氷皿や製氷機で氷を作るよりも早い時間で氷を作ることができます。
透明な氷やキレイな氷を作る方法
家庭の冷凍庫で氷を作ると白く濁った氷ができるのですが、バーなどで使われるような溶けにくい透明な氷を作ることもできます。
氷が白くなってしまうのは水に不純物が混ざってしまっていることが理由になります。
水道水にはカルキ、ミネラル、空気などの不純物が入っています。これらが一緒に凍ってしまうことで氷は白く濁ってしまいます。
空気が入った氷はその空気から氷が溶け始めてしまうので白く濁った氷は早く溶けてしまいます。
溶けにくい透明な氷の作り方
- 水を沸騰させます
- 沸騰後に粗熱を取ってから製氷器にゆっくり入れます
- 製氷器をタオルで包んでから冷凍庫に入れます。
- 半分ぐらい凍ったら残りの水を捨てます。
溶けにくい透明な氷を作るコツは、ゆっくり時間をかけて凍らせることです。
まず沸騰させるのは水の中の空気を抜くために1度沸騰させます。
ゆっくり凍らせてその途中で残りの水を捨てるのは、不純物は水が氷るよりも遅いので先に水を凍らせることで、凍る前の不純物を捨てることができるためです。
ゆっくり時間をかけて凍らせるためには製氷器をタオルで巻いておきます。
溶けにくい透明な氷は-9℃で凍らせた氷なので、家庭の冷蔵庫の場合‐18℃となるため低すぎてしまうためタオルを巻いて温度が低くなり過ぎないようにします。
キレイな形の氷の作り方
キレイな形の氷を作るときは星や花の型になっているアルミカップを利用して氷を作ったり、バーで出てくる球体の氷を作るときにも球体用の製氷皿が販売されているので利用して作りましょう。
《 ポイント 》
- 透明な氷は冷凍庫で凍らせる水に不純物が残っている状態では作ることができません。
- 水を沸騰させて水の中に残る空気を抜いて製氷器に入れゆっくり時間をかけて冷凍庫で凍らせて、半分凍ったところで残りの水を捨てることで作れます。
- 冷凍庫で使う製氷器を500mlの牛乳パックで作るとタオルも巻きやすく、氷ができたらパックを破いて取り出せるので大きな氷を作ることができます。
最後に
冷凍庫でで氷を作る場合、一般的なご家庭の冷蔵庫では製氷皿で作る場合と製氷機で氷を作る場合のどちらもおよそ2時間で氷ができるということを紹介しました。
冷蔵庫の扉の開け閉めの回数が多くなると、冷凍庫で内の温度も上昇してしまったり、冷凍庫に物を入れ過ぎている場合には氷ができるまでにより多くの時間がかかってしまうことがあります。
また、少しでも早い時間で氷を作るには製氷皿の表面積が大きいものを利用したり熱伝導率が良いアルミ製の器で氷を作ると早い時間で氷が作れるので、お急ぎの場合はお試しください。