目次
ミントの育て方の前に
ミントの育て方をご説明する前に、ミントの特徴やミントの育て方のポイントと用意しておく物についてご説明します。
ミントの種類
一般的にミントと言えば野菜売り場でも販売されているすっきりとさわやかな清涼感のあるペパーミントやスペアミントになりますが、すっきりの中にもほんのりと甘い香りがするミントもあり、品種がとても多いハーブです。
少しだけ例を挙げると、
- アップルミント
- パイナップルミント
- ジンジャーミント
- ベルガモットミント
などがあります。
鉢植えがおすすめ
ミントの育て方として、種から育てることも可能ですが、苗を購入する方法が一般的です。
ミントは繁殖力と交配力が強い爆殖植物なので地植えをすると他の植物を枯らしてしまいます。ミントは他の植物と一緒に育てずに、ミントは同じ大きめの鉢で単独で育てましょう。
苗の選び方
苗を選ぶときは、株元から多くの芽が出ているものを選びましょう。その上で、地面に近い下葉の裏を見て変色していないことや虫がついていないことを確認して選びましょう。
ミントの育て方で種から育てる場合は、種まきをした土の表面にラップを軽くしておくと土が乾燥しないので発芽しやすく育てられるので試してみてください。
苗の植え付け時期
苗の植え付け時期は真夏と真冬を避け、ハーブ苗が出回る時期の3月~6月頃か9月~11月に行えば問題ありません。
用土
苗を植え付ける用土は、保湿性が高いハーブ専用培養土を使用するか肥料が配合されている野菜栽培用の土を選びましょう。
ミントの育て方で重要なのは、ミントを植えるときは他種と混植しないでください。ミントは繁殖力がとても強いので同じ場所に植えた他の植物を枯らしてしまいます。ミント同士でも種間交雑をしてしまうので、1鉢で1品種で植えて栽培しましょう。
肥料
ミントを育てるための肥料は、植え付けのときに肥料入りの培養土を使用していれば、追肥をする必要がありません。
観察して葉色が黄色くなっている部分があったり、葉数を増やしたいと考える場合は液体の肥料を用法容量に従って適量を与えて下さい。肥料を与えすぎると香りが弱まってしまうので注意しましょう。
《 ポイント 》
- ミントは「繁殖力と交配力の強い植物」
- ミントを地植えすると「他の植物に影響を与える」
- ミントを育てる場合は「鉢植え」する
ミントの育て方
ミントの育て方において、重要なことをいくつか挙げたので確認しておきましょう。
置き場所
ミントの育て方のポイントとして置き場所も重要です。
ミントは基本的には日当たりと風通しの良い場所を好みますが、とても丈夫な品種なので、午前中だけ日光が当たるなどの半日陰くらいの場所でも問題なく育てることができます。
また寒さにも強いので、冬でも屋外で栽培可能。室内で育てる場合は、窓辺など日当たりがよい場所で風通しよく管理しましょう。
水やり
ミントの育て方で水やりは注意が必要です。ミントは乾燥が苦手なハーブです。
土の表面が乾いているのが確認できたらたっぷり水やりをするのですが、水をやりすぎても根腐れを起こしてしまうので、土の状態を見て乾燥させないようにしましょう。
1日に1回と回数を決めそれを目安にしてしまうと、夏と冬など季節によって土の乾燥具合がまるで違うので、水が足りないまたはやりすぎということになってしまいます。土が乾燥しないように注意して水やりをしましょう。
植え替え
ミントは成長力が強く、鉢植えで育てて放置状態になると根が回りやすいので、1~2年に1度は植え替えをしてください。
ミントの植え替えに適した時期は3〜10月の内真夏の7月~9月を除いた時期です。植え替えはひと回り大きな鉢に交換するか、鉢の交換が難しい場合は株を整理して同じ鉢に戻してください。
収穫
ミントの葉の収穫は5月下旬~9月が適期となり、いつでも収穫できます。適度に成長したら葉の先端10cm~15cmくらいのところで茎を切り取り、茎を数本ごとに束ねて風通しの良い日陰になる場所で逆さに吊るして乾燥させて密封保存します。
ミントを生のままで使用したい場合は、茎から葉だけを摘んで保存しておきましょう。
病害虫
ミントは比較的害虫が少ない植物ですが、害虫対策にも気をつけておきましょう。
春先と秋口に出る新芽にはアブラムシがつきやすく、暑い夏の乾燥しやすい時期は葉の裏にハダニが発生しやすくなっています。日中と夜の気温差が大きい春や秋はさび病という葉の表面に赤褐色の斑点が出てしまう病気にも注意が必要になります。
病害虫の被害が多い場合の対処法は、葉や枝を切り取ってしまうか、該当する病害虫に適応した殺虫剤や殺菌剤を使って対策をします。
早期発見で早めに対応することが大きな被害を防ぐポイントなのでミントをしっかり観察することが大切になります。
《 ポイント 》
- ミントは「屋外・屋内どちらでも」育てることができる
- ミントは「乾燥に弱い」ので水やりを忘れないように
ミントの育て方のポイント
ミントの育て方において重要なポイントを挙げたので確認しておきましょう。
切り戻し
切り戻しとは伸び過ぎてしまった茎や枝を切って株の生長を促すための作業のことを言います。
ミントは成長力が強く茂るので、株が成長すると茎葉が密集してしまい、風通しが悪くなってしまうため、病気や害虫の被害が発生しやすくなってしまいます。ミントの育て方の基本として、定期的に切り戻しをしてあげましょう。
株が30cm位の高さに成長した5~7月の時期に、株元から半分くらいの高さで茎をカットします。草丈が低くなってしまうのですが、大きく切り戻すことで縦方向ではなく横に広がって育つので、よりたくさんの葉を収穫することができます。
夏越しと冬越し
【夏】は葉が蒸れないように風通しが重要になります。夏の暑い季節になる前に切り戻しや剪定をしておきましょう。
【冬】はミントは寒さに強い強いのでそのままの状態で屋外で育てていても問題ありません。冬前に地表の部分で切り戻しをします。地表の部分が無くなっても地中の茎や根が生きているので、暖かい季節になれば新芽が出て繁茂します。
花茎をする
ミントは初夏から夏にかけて花穂をつけます。開花するとかわいい花が咲きますが、花を咲かせない方が新しい茎葉の成長が良くなるので、花穂は切り取るようにしてください。
《 ポイント 》
- ミントは成長が早く茎葉が密集しやすくなるので、切り戻しをして風通しを良くし病気や害虫の被害にあわないようにしましょう。
ミントに関するQ&A
A.気温が安定してくる4月頃から種まきをしてください。暑さが落ち着く9月~10月でも種まき可能ですが、成長途中で冬を越すことになるので、春に種まきをすることをおすすめします。
A.ミントの育て方として水耕栽培ができます。ミントは室内でも水耕栽培ができます。キッチンで栽培すれば料理の飾りつけに必要になったらすぐ使えるので便利です。
A.食べ物に添えるのは一般的なので、それ以外のおすすめの使い方を紹介します。
「虫除けスプレー」と「入浴剤」として使用してみましょう。虫除けスプレーは収穫したミントをスプレーボトルに入れて熱湯を注ぐだけです。冷ましたら網戸や玄関入り口などに散布しておきましょう。天然成分なので身体に付いても問題ありません。
入浴剤はミントを乾燥させてティーバックに入れて浴槽に入れるだけ。疲労回復、血行促進、リラックス効果、保温効果があります。
ミントの植え替えと増やし方
ミントは「ランナー(匍匐枝)」から増やすことが出来る
ミントの育て方として、ミントは地下茎で増えますが、地上部分でもランナーを出して増えます。
ランナーは匍匐枝と呼ばれるツルで、株元から伸びたランナーの葉の下から根が出て根付いて新しい株となってミントが増えていきます。
ランナーは鉢の外まで伸びてしまって地面に接地してしまうと根付きます。予期せぬ場所で根付く事が無いように植え替えをしましょう。
植え替え方法
植え替えはひと回り大きな鉢に交換するか、株を整理して間引いて植え替えます。真夏の時期は乾燥しやすいので避けるようにしてください。
「挿し芽・挿し木・水挿し」によるミントの増やし方
ミントは次の方法でも増やすことができます。
- 挿し芽・挿し木
- 水挿し
【挿し木】
挿し木をするときは親木の枝先の良く成長する部分から1/3をカットして用意します。
土に埋める下半分の葉は手で千切らずハサミで取り除き、一番下の部分の節よりも少し下の部分で斜めに切って水に5分ほど浸けておきます。
葉を取り除いた部分が埋まるように土に挿し木してたっぷり水やりをすれば成長します。挿し木は4月~5月に行うのがベストです。
【水挿し】
コップに水を入れて水耕栽培をするのもおすすめです。水に浸かる部分の葉を取り除き(2~3節分)水に浸けておくだけで根が出て成長していきます。毎日水を交換するようにしましょう。
《 ポイント 》
挿し木の際は切断面がスパっと滑らかになっていると水分を吸いやすくなるのでおすすめ
最後に
ミントの育て方について準備から収穫そして増やし方までポイントを踏まえながら紹介しました。
ミントは成長力がとても強いので、比較的簡単に育てることができますが、油断していると他の植物を枯らしてしまうこともあります。適切にお世話をして収穫し、料理やお茶など日々の生活の中で活用してみましょう。