あぐらをかくのは悪い?それとも良い?体に優しい座り方を身につけよう

椅子や床に座るとき、ついあぐらをかいていませんか?あぐらは楽な姿勢ですが、実は長く続けると体に負担をかけることもあります。今回は、あぐらが体に与える影響と、正しい座り方のポイントを詳しく解説します。

あぐらは本当に体に悪いの?

テレビを見たりスマホを使ったりするとき、無意識にあぐらをかいている人も多いのではないでしょうか。あぐらをかくこと自体は決して悪くありません。実は、あぐらには短時間なら体に良い影響を与える面もあります。しかし、長く座り続けると骨盤が倒れたり、腰や膝に負担がかかったりして、姿勢が悪くなる原因にもつながります。

あぐらが体に与える影響とは?

腰痛の女性

あぐらをかくことによる体への影響は、良い面と悪い面があります。どのようなことが起こるのか、分かりやすく解説します。

姿勢が悪くなる

あぐらをかくと、骨盤が後ろに傾きやすくなります。この状態が長く続くと、背中が丸まってしまい、猫背になりやすくなります。猫背になると、次のような問題が起こります。

  • 首や肩の筋肉がこりやすくなる
  • 頭痛が起きやすくなる
  • 腰に負担がかかって腰痛を引き起こすことがある

また、スマホやパソコンを見るために首が前に出る姿勢になると、さらに背中や肩の筋肉に負担がかかり、姿勢の悪さを加速させてしまいます。

膝や股関節に負担がかかる

長くあぐらをかいていると、膝や股関節に無理な力がかかります。特に、膝に痛みを感じる人が無理にあぐらを続けると、関節の状態が悪化しやすくなります。

実際に、あぐらが苦手な人が無理に続けると、膝の病気(変形性膝関節症)のリスクが高まることも報告されています。

また、股関節が無理に広がったまま固定されると、脚の付け根に負担がかかりやすくなります。これが続くと股関節が痛くなったり、柔軟性が落ちたりすることもあります。

足がしびれたり、冷えたりする

あぐらの姿勢は、足を圧迫して血液の流れを悪くすることがあります。そのため、次のような症状が起こることがあります。

  • 足がしびれる
  • 冷えやすくなる
  • 足がむくみやすくなる

こうした症状は、長時間あぐらをかいた後に特に強く現れます。一方で、あぐらには良い面もあります。それを次に解説します。

短時間のあぐらは体に良いこともある!

実は、短時間(20~30分程度)のあぐらは、体にとって良い影響をもたらすことがあります。特に注目されているのは、股関節の柔軟性や、集中力の向上です。

股関節の柔軟性がアップする

あぐらの姿勢は股関節を適度に開くため、股関節や脚の筋肉の柔軟性を維持するのに役立ちます。特に運動不足の人や座りっぱなしの人は、短い時間あぐらをかいて股関節をストレッチすることで、体が固くなるのを防ぐことができます。

集中力が高まる

あぐらをかくと、体が安定し、気持ちも落ち着きやすくなります。そのため、リラックスして集中したいときや、勉強や読書の際には短時間のあぐらが適しています。実際、瞑想やヨガなどの集中力を高める活動では、あぐらの姿勢がよく使われています。

ただし、これらのメリットはあくまでも短時間の場合です。長時間座り続けないように注意が必要です。

あぐらをかきたくなったときの対策方法

普段から椅子に座っている時間が長いと、ついあぐらをかきたくなってしまいますよね。しかし、体に負担をかけずに楽な姿勢をとる方法は他にもたくさんあります。あぐらの代わりになる、体にやさしい座り方を紹介します。

足元に台を置いて楽に座る

あぐらをかく代わりに、足元に小さな台や箱を置いて足を乗せる座り方があります。足が少し高くなることで、太ももやふくらはぎの血液の流れがよくなり、足の冷えやむくみを軽減できます。この座り方は、あぐらをかくよりも腰や膝に負担をかけません。

クッションや専用グッズを使う

椅子に座るときには、骨盤クッションや腰枕を使うと、骨盤を立てた良い姿勢が自然ととりやすくなります。特に腰が疲れやすい人や、姿勢が崩れやすい人は、クッションを使うことで楽に座れるようになります。高さや硬さを自分に合わせて調整すると、さらに効果が高まります。

立って作業する時間を作る

ずっと座っていると、どうしても体が疲れて姿勢が崩れます。そこで、時々立って作業することも効果的です。最近では、立って仕事や勉強ができる高さ調整可能な机(スタンディングデスク)も手軽に購入できます。立って作業することで、体を動かしやすくなり、腰や足への負担が大きく軽減されます。

簡単なストレッチを取り入れる

作業や勉強の合間に、軽いストレッチを行うのも効果的です。特に座ったままでもできるストレッチなら手軽に取り入れられます。以下のストレッチがおすすめです。

  • 座ったまま腰に手を当て、お腹を引っ込めながら胸を張って背中を伸ばす
  • 首を左右にゆっくり倒したり、肩をぐるぐる回したりする

短い時間でも、筋肉の緊張をほぐし血行を良くする効果があります。

まとめ

あぐらは長時間続けると体に負担がかかりますが、決して全てが悪いわけではありません。短時間であれば股関節の柔軟性アップや集中力を高める効果もあります。

普段から適度に姿勢を変えたり、クッションを活用したりと工夫することで、あぐらの負担を減らし、楽に過ごすことができます。さらに、寝る前の簡単なストレッチを習慣にすると、姿勢の改善や睡眠の質の向上にも役立ちますよ。

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