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何歳から『高齢者』に?気になる人は意外と多い
近年、日本は高齢化社会と言われており、さまざまな問題が浮上しています。しかし、『高齢者』と聞いて、皆さんは具体的に何歳から高齢者の対象になると考えますか。
自分が年々歳を重ねていくにつれて、「自分はもう高齢者に入っているのだろうか」「昔は自分の年齢になったら高齢者と思っていたけれど、自分ではそのような感覚がない」といった疑問が浮かぶ人も多いでしょう。
実際、高齢者に対するイメージは昔と今では大きく変わっている点も多く、「高齢者」と一概にひと括りにできないという意見もあります。
高齢者と言われてイメージする特徴
ある調査では「高齢者と聞くと、どのようなイメージを思い浮かべますか」という問いに対し、以下のような意見が多数寄せられたそうです。
- 心身の衰えを著しく感じるようになる
- 食欲が落ちて疲れやすくなったと感じる
- 全体的に外見にシワやたるみが見え始める
- 仕事を退職し時間に縛られずに生活している
- 些細なことにも敏感に反応してしまう
- 物忘れが激しくなる
やはり身体的な変化や物事への考え方や捉え方の変化などが上位に挙がっていた印象です。他にも「性格が極端な人が多い(穏やかで優しい、または異様なほど他人に厳しい)」「知識や経験が豊富」といった意見もありました。
『高齢者』と呼ばれる年齢の目安は?
国や世界、そして一般の人々は、高齢者と聞いて何歳以上と定義しているのでしょうか。
日本では一般的に65歳以上が高齢者と定義されることが多い
現在の日本において、社会保障制度や老人福祉法において、一般的に65歳以上が高齢者に定義されている事例は多く存在します。
実際、昔は60歳になると定年退職する人が多くいましたが、現在は65歳へと定年を引き上げる人も増えており、60歳を過ぎても若々しい方が増加している印象です。
さらに、2025年4月以降、企業は65歳までの雇用を希望している従業員の雇用機会の確保が法律で義務付けられたことから、より高齢者の定義が60歳から65歳へと引き上げられたと捉えられます。
世界保健機関でも65歳以上が高齢者と定義されている
また、世界保健機関(WHO)では、65歳以上が高齢者であると定義しています。
さらに、日本を含む先進国の多くは、65歳以上を高齢者と定義している国が多く、世界的にも65歳を超えると高齢者に該当するという認識が強い傾向にあるようです。
60歳以上を対象としたアンケートでは70歳以上の回答が最多
そして、ある調査によって60歳以上の人々を対象として、「高齢者は何歳からだと思いますか」というアンケートを実施したところ、「70歳を超えたら高齢者」との回答が最多だったことがわかります。
一般的には65歳以上が高齢者と定義される場面が多く見受けられるものの、60歳を超えて自分達がいざその年齢に達したとき、自身の心身と向き合い「まだ高齢者と言うには早い」と感じる人が多いということなのでしょう。
現状から年齢で一律にとらえるべきではないとの見方も
一昔前に比べて、65歳になっても仕事を続けていたり、新しいことに積極的にチャレンジしたりと、最近の60代以上の方々は若々しくエネルギッシュな人が増えています。
したがって、現状では「年齢で一律に『何歳から高齢者』と決めつけるべきではない」という意見も多く、その人の健康状態や感じ方、周囲からの見え方によって『高齢者』という見方が変わる時代なのかもしれません。
現在の日本におけるお年寄りの割合はどのくらい?
高齢化社会と言われている現代の日本では、具体的にお年寄りの割合はどのくらいなのでしょうか。
高齢者を国が定義する65歳以上として見てみると、2024年の高齢者の人口割合は、日本の人口全体の29.3%に当たることが判明しています。つまり、約3人に1人が65歳以上という現状です。
また、2024年の総人口は前年に比べて59万人ほど減少しているのに対し、65歳以上の人口は2万人増加していることから見ても、少子高齢化社会が進んでいることがうかがえます。
こうした日本の現状から、高齢者に対する福祉サービスの充実化が進んでおり、その点も現代の高齢者が生き生きと生活できている理由の1つなのかもしれません。
現在は『高齢者』に対する認識が大きく変化している
現在、昔に比べて高齢者に対する認識が大きく変化しています。国は65歳以上が高齢者と定義していますが、一般的な認識としては「人によって高齢者と印象を受けるかどうかは異なる」という見方が増加傾向にあるようです。