レストランでやると恥ずかしい!フランス料理を食べるときの『NGマナー』

フレンチレストランには、日本人がついやりがちなNGマナーが多数あります。この記事では、フランス料理を楽しむ際に避けたい「やってはいけない行動」を具体的に解説。初心者でも安心してフランス料理を楽しむために、最低限のマナーをわかりやすく紹介します。

知らないと恥をかく?フレンチマナーの基本

豪華なフランス料理

初めてのフレンチレストラン。普段の食事とは違い、豪華な雰囲気や美しい食器に心が躍る一方で、内心緊張してしまう人も多いのではないでしょうか。

特に、仕事の接待や大切なデートのとき、「マナーを知らなくて恥をかいたらどうしよう…」という不安はつきものです。複雑で難しいマナーを全て覚えるのは大変でも、最低限「これだけは避けるべき」というNG行動さえ押さえておけば安心ですよね。

そこでこの記事では、初心者がうっかりやりがちな「フランス料理を食べるときのNGマナー」をピックアップしました。知らないうちに周囲に失礼な印象を与えないためにも、ぜひ最後まで目を通してみてください。

フランス料理を食べるときのNGマナー

NGを出す女性店員

フレンチレストランには、日本の食事マナーにはない独特なルールや文化が存在します。そのため、普段当たり前にしている行動が、フレンチの場では大きなマナー違反になってしまうことも。

ここからは、フランス料理を食べる際に絶対に避けるべき「NG行動」を6つ紹介します。どれも初心者が思わずやってしまいがちなものばかりですので、具体例を参考にしながら、しっかり確認していきましょう。

1. 自分のハンカチで口を拭く

フレンチレストランで食事をしている最中、口元が汚れたり、手にソースが付いたりしたとき、ついバッグから自分のハンカチを取り出して拭き取ろうとした経験はありませんか?

実は、この行動はフランス料理ではNGなのです。

その理由は、自分のハンカチを使うことで、「お店で用意されたナプキンは不潔だから使いたくない」というネガティブなメッセージになってしまうからです。フレンチレストランでは、店側が用意したナプキンを使うこと自体が礼儀であり、最低限のマナーなのです。

例えば、食事の際に赤いソースが口についた女性が、慌てて自分のハンカチを取り出して口元を拭ったとしましょう。この光景を見たスタッフは、「もしかして私たちのナプキンが汚いと感じられたのかも…」と誤解し、不快に感じることもあります。

美しい所作としても、ハンカチを使うのは控え、必ずレストランのナプキンを使うようにしてください。

2. ナプキンやフォークを落としたとき自分で拾う

食事中にナプキンやフォークをうっかり床に落としてしまった場合、思わず自分で拾いたくなりますよね。しかし、フレンチレストランではこの行動がマナー違反とされています。

その理由は、落としたものを自分で拾うことで、「スタッフの仕事を奪う」「衛生的に問題がある」と考えられるからです。また、フレンチレストランでは、サービススタッフがお客様の快適な食事環境を保つことを重要視しています。そのため、落としたカトラリーやナプキンを拾うのは、スタッフに任せるのが正解です。

例えば、フォークを落としてしまったときには、慌てず落ち着いてスタッフに軽く合図を送るようにしましょう。スタッフはすぐに気づいて対応してくれます。このようなときの振る舞いこそ、フレンチレストランのマナーとして評価されるのです。

3. 食事中に音を立てる

日本ではそばやラーメンをすすって食べる音は、美味しさの表現として受け入れられていますが、フランス料理では食事中に音を立てることは完全なNGマナーとなります。

フレンチレストランでは、「音を立てない静かな食事」が礼儀であり、音を立てることは周囲の人々に不快感を与えてしまうためです。

例えば、スープを飲む際にズズッと音を立てたり、ナイフやフォークがお皿にカチャカチャと当たったりする音を無意識に立ててしまう人がいます。このような音が店内に響くと、静かな雰囲気が一瞬で台無しになってしまいます。

フランス料理を楽しむ際には、できるだけ静かな動作を心がけ、落ち着いてゆったりと食事を楽しむようにしましょう。

4. 食後のナプキンをきれいに折りたたむ

日本人には、食事を終えた後のナプキンを丁寧にきれいに折りたたむ習慣がある人も少なくありません。しかし、フレンチレストランでは、この行為はマナー違反と受け取られることがあります。

ナプキンをきれいに折りたたむことは、「料理やサービスに満足していなかった」というメッセージとして伝わってしまう可能性があるのです。意図せずに相手に不快感を与えてしまうことは、避けなければなりません。

正しいナプキンの置き方としては、食事が終わったらナプキンを軽く、無造作に折ってテーブルの上に置くようにしましょう。この軽い置き方こそが「食事に満足した」という気持ちを自然に伝える作法なのです。

5. パンに直接かぶりつく

フレンチコースでは、料理とともにパンが提供されますが、このパンの食べ方にも注意が必要です。日本ではパンをそのまま手に持ってかぶりつくのは珍しくありませんが、フランス料理においては、これはNGマナーにあたります。

フレンチのテーブルマナーでは、パンは一口ずつ手でちぎってから口に運ぶことが基本です。パンを直接かぶりつく行動は、エレガントさや上品さに欠けるとされるため、正式な場では控えるべきとされています。

実際に、フレンチレストランで女性がパンを丸ごと口に運んでいる姿を想像してみてください。周囲から見れば、やはり違和感がありますよね。小さなことですが、一口ずつちぎって口に運ぶだけで、ぐっと洗練された印象になります。

6. ナイフやフォークを内側から使う

コース料理のテーブルには、多くのフォークやナイフが並べられていますが、どの順番で使えばいいのか迷ってしまう人も多いでしょう。実は、内側のカトラリーを最初に使うことはマナー違反です。

正しいマナーでは、外側のナイフやフォークから順番に使います。これは料理が提供される順番に合わせて、外側から内側へとカトラリーが並べられているためです。つまり、内側から使うという行動は、コース料理の流れを乱すことになるのです。

初めてフレンチコースを楽しむ場合、つい「大きくて使いやすそう」という理由で内側にあるメイン用のフォークやナイフを手に取ってしまう人もいます。しかし、カトラリーのサイズではなく、「外側から順番に」というルールを覚えておくことが大切です。

フランス料理で押さえておくべき基本マナー

フランス料理のコース

これまで紹介したような「やってはいけないマナー」を避けることも大切ですが、基本的なマナーを押さえておくことも、食事を楽しむためには欠かせません。ここからは、フレンチレストランで食事をする際に知っておくべき最低限のルールを、わかりやすく箇条書きで紹介します。

▶ 飲み物が来たらナプキンを膝に置く
飲み物が運ばれてきたタイミングが食事を始める合図になります。ナプキンを半分に折って膝に置くことで、「食事の準備が整いました」ということをさりげなく伝えることができます。

▶ 食事中の休憩時はカトラリーを「ハ」の字に置く
ナイフとフォークを皿の上で「ハ」の字になるように置くと、「まだ食べています」という意思表示になります。スタッフが誤って皿を下げてしまうことも防げます。

▶ 席を離れるときはナプキンを椅子に置く
席を一時的に離れる際は、ナプキンを軽くまとめて椅子の座面や背もたれに置きましょう。テーブルに置くと食事終了のサインになってしまうので注意が必要です。

▶ グラスは脚の部分を持って飲む
ワインや水を飲むときはグラスの脚(ステム)を持つようにしましょう。グラスのボウル部分を持つと、中の飲み物が温まって味が変わってしまいます。

▶ 乾杯時にグラス同士をぶつけない
フレンチではグラスをカチンと音を立てて合わせることはマナー違反です。乾杯をする際はグラスを軽く持ち上げて、相手の目を見るだけにするとスマートです。

こうした基本的なテーブルマナーを守ることで、食事の場の雰囲気がより優雅で洗練されたものになります。難しい作法をすべて覚える必要はありませんが、最低限これらのルールを意識するだけでも、あなたの印象はぐっと良くなります。

マナーを知ってフランス料理をもっと楽しむ

フレンチレストランというと、「マナーが難しい」と感じてしまう人も多いですが、実際には難しい作法を完璧に覚える必要はありません。それよりも、基本的なマナーを少し意識するだけで、食事の時間はぐっと豊かで心地よいものになります。

また、マナーは「相手への配慮」の表れです。正しいマナーを守っているという安心感が、自然とあなたの表情や仕草にも余裕を与えてくれます。フレンチレストランでの食事は、料理そのものはもちろんですが、ゆったりとした時間や空間を楽しむことにも大きな魅力があります。

ぜひマナーを味方につけ、フランス料理の優雅な世界を心ゆくまで楽しんでくださいね。

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