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なぜカレーのシミは落ちにくいの?
夏のバーベキューで白いTシャツにカレーをこぼしてしまった経験はありませんか?慌てて水で洗おうとしたら、かえってシミが広がってしまって…。そんな経験をした方も多いのではないでしょうか。
カレーのシミは、水溶性と脂溶性の二つの異なる性質を持った成分が混ざり合っているため、普通に洗濯しただけでは落とせません。水溶性は水に溶けやすく、脂溶性は水に溶けにくいという特徴があり、2つの汚れを落とさない限り、カレーのシミは消せないというワケです。
さらに、カレーに使われるターメリックには、クルクミンという黄色い色素が含まれています。実は、このターメリックは昔から染料としても使われていたほど色素が強いんです。クルクミンは、時間経過とともに衣服の繊維と結びついて落としにくくなるので、シミがついてしまった時は、できるだけ早い対処が必要です。
カレーのシミの落とし方
では、具体的なカレーのシミ抜き方法を見ていきましょう。基本的な方法から、時間が経ってしまった場合の対処法まで、順を追って説明します。
まずは、一般的な衣類に使える基本的なシミ抜き方法をご紹介します。
《用意するもの》
- ティッシュペーパー
- 食器用の中性洗剤
- 40〜60℃のお湯
《手順》
- 1. 服についた汚れをティッシュでつまみ取り、油分を吸い取る
- 2. 食器用洗剤を汚れに染み込ませる
- 3. 数分後に40〜60℃程のお湯で軽くもみ洗いをしてぬるま湯で洗い流す
- 4. 通常通り洗濯機で洗う
ポイントは、水溶性の汚れは食器用洗剤(中性洗剤)で落とし、脂溶性の汚れは40〜60℃のお湯で洗うことです。シミが落ちるまで2と3を繰り返し行いましょう。
ここで注意したいのは、おしぼりやタオルでゴシゴシこすらないことです。シミが広がってしまい、かえって落としにくくなってしまいます。つまみ取るようにして、やさしく扱うことが大切です。
色が残るようであれば、40〜60℃のお湯に酸素系漂白剤を規定量入れ、30〜60分程つけ置いてください。その後、よくすすいでから洗濯機で洗いましょう。
時間が経過したカレーのシミを落とす方法
「あっ!」と気づいたときには既に時間が経ってしまっていた…。そんな経験はありませんか?時間が経過してこびりついたシミを落とすには、少し工夫が必要です。
太陽の光を味方につけるのがおすすめです。カレーに含まれるクルクミンは、紫外線や熱に弱く、日光の下に干しておくと分解され、自然と消えることがあります。ただし、色あせしやすい服の場合は、直射日光には当てず、日陰干しを繰り返して徐々に汚れを薄くしていきましょう。
また、次のような方法も効果的です。
《用意するもの》
- 食器用中性洗剤
- 酸素系漂白剤
- 重曹
- タオル
- 歯ブラシ
《手順》
- 1. 食器用中性洗剤、酸素系漂白剤、重曹を同量ずつ混ぜる
- 2. この混合物をシミに塗り、歯ブラシで優しくたたくように浸透させる
- 3. 10分ほど置いてから、40〜60℃のお湯でよくすすぐ
- 4. 通常通り洗濯する
カレーのシミを落とす際の注意点
カレーのシミ抜きには、いくつか注意点があります。これらを守ることで、より効果的にシミを落とすことができますよ。
洗濯表示をチェックする
シミ抜きを始める前に、必ず洗濯表示を確認しましょう。水洗いができない衣類もあります。無理に洗ってしまうと生地を傷めたり、色落ちの原因になるので、クリーニングに出すようにしましょう。洗濯ができない衣類には、洗濯表示タグに「バツ×」のマークがついています。洗濯機だけでなく手洗いもできないので注意してくださいね。
外出先での応急処置
外食先でカレーをこぼしてしまった…。そんなときは、次のような応急処置をしてみてください。
- 1. ティッシュで汚れをつまみ取る
- 2. ティッシュを濡らして汚れをティッシュに移す
- 3. 乾いたハンカチで汚れを抑えて水分を取る
- 4. 自然乾燥させて、帰宅後に染み抜きを行う
この方法で応急処置をしておけば、帰宅後のシミ抜きがより効果的になります。
まとめ
カレーのシミには水溶性と脂溶性の2つの汚れがあり、どちらも落とさなければいけません。汚してしまっても慌てず正しい応急処置を心がけましょう。そして正しい方法でシミ抜きを行い、綺麗な服を取り戻しましょう。
最後に、シミ抜きに失敗してしまっても諦めないでください。何度か繰り返すことで、少しずつシミが薄くなっていくことがあります。愛着のある服だからこそ、根気強く取り組んでみてくださいね。