目次
お金にだらしない人の心理
給料日までまだ日数があるのにすぐ金欠になる人は、以下のような心理が働いているかもしれません。
- お金がないなら借りればいいや
- 先輩や友人に食事代をおごってもらえばいい
- なぜすぐお金が無くなるのかがわからない
これらの考え方の背景には、金銭教育の不足や、短期的な満足を優先する傾向があります。また、自己認識の欠如も大きな要因となっており、自分の金銭感覚がずれていることに気づいていない場合も少なくありません。
実際、ある調査によると、20代の約40%が「お金の管理が苦手」と感じているそうです。これは決して珍しいことではありません。しかし、この「苦手意識」を放置すると、将来的に深刻な金銭問題につながる可能性があります。
お金にだらしがない人には、これらの心理と共通する特徴が見られます。次の特徴を確認し、自分に当てはまらないかチェックしましょう。
お金にだらしない人の7つの特徴
お金にだらしがない人の特徴をまとめました。自分が当てはまっていないか確認してみましょう。
1. クレジットカード払いが多い
クレジットカードは現金を持たずに済むため便利ですが、支払額を把握できていないまま使用するのは危険です。ポイントが付くなどのメリットはありますが、自分がどれくらいの金額をカードで支払っているか把握できていないと、お金を使いすぎる原因になります。
ある調査では、クレジットカード利用者の約30%が、毎月の支払い額を正確に把握していないという結果が出ています。これは、「見えないお金」を使っている感覚が、支出を増やしてしまう一因となっているのです。
2. 目先のことしか興味がない
「今これが欲しい」と思った時に、必要性を考えずに買ってしまうのはNGです。不必要なものの衝動買いは、お金が貯まらない人がよく陥る行動のひとつ。長期的に見て本当に必要かどうか、冷静に考えることが重要です。
例えば、コーヒーチェーン店で毎日500円のラテを買うのと、自宅で100円のインスタントコーヒーを飲むのでは、年間で約15万円もの差が出ます。こういった小さな選択の積み重ねが、将来の経済状況を大きく左右するのです。
3. 収入と支出のバランスが把握できていない
お金はさまざまな用途に振り分けられます。
- 自分の現在の収入
- 生活に必須な支出
- 貯金すべきお金
- 少し遊んでもいいお金
これらを把握せず、給料日にお金が入るとすぐに使ってしまうのは良くありません。まずは収入と支出の金額を把握し、貯金額を決めて遊ぶお金を管理しましょう。
家計簿をつけている人は、つけていない人に比べて平均して年間約20万円多く貯金ができるという調査結果もあります。数字を可視化することの重要性が、ここからも伺えます。
4. 人より優れたものを持ちたがる
常に周囲よりもワンランク上のものを持ちたい、という見栄っ張りな一面もお金にだらしがない人の特徴です。見栄を張って無理な買い物をすると、後で自分の首を絞めることになりかねません。
例えば、年収の半分以上する高級車を購入したり、毎シーズン最新のブランド品をそろえたりする行動がこれに当たります。こういった行動は、一時的な満足感は得られても、長期的には経済的な負担となり、ストレスの原因にもなりかねません。
5. 貯金ができない
お金にだらしない人の多くは、貯金の習慣がありません。給料が入ったらすぐに使い切ってしまい、月末には財布の中身がスカスカになっているという状況です。
実は、一般的に推奨されているのは、収入の20%程度を貯金に回すことです。これを「20-30-50の法則」と呼びます。収入の20%を貯金、30%を自由に使えるお金、50%を固定費に充てるという考え方です。この法則を意識するだけでも、貯金の習慣づけに役立ちます。
6. 借金を安易に考える
「今月足りないから来月の給料から返せばいい」「友達に立て替えてもらえばOK」など、借金を軽く考えてしまうのもお金にだらしない人の特徴です。
これは非常に危険な考え方です。なぜなら、借金は雪だるま式に膨らむ可能性があるからです。例えば、10万円を年利15%で借りた場合、1年後には11万5千円に膨らみます。返済が遅れれば遅れるほど、利息が積み重なっていくのです。
7. お金の価値を正しく理解していない
1万円の価値を、働いた時間に換算できない人も要注意です。例えば、時給1000円のアルバイトをしている人なら、1万円は10時間分の労働の対価です。この感覚がないと、お金を簡単に使ってしまいがちです。
ある心理学の研究では、お金を数字ではなく労働時間に換算して考えると、無駄遣いが減る傾向があることが分かっています。「このゲーム機を買うために何時間働く必要があるか?」と考えれば、本当に必要かどうか冷静に判断できるでしょう。
これらの特徴に心当たりがある人は、要注意です。しかし、心配する必要はありません。お金の管理は誰でも学べるスキルなのです。次は、お金をしっかりと管理する能力を高める方法を紹介します。
お金をしっかりと管理する能力を高める方法
お金をしっかり管理するためには、以下の点に注意しましょう。
- 収支の具体的な金額をまとめる
- 価格に関係なく衝動買いを控える
- 購入すべきものの優先順位を明確にする
- 生活習慣を見直し、不要な買い物はしない
- 家計簿をつける
特に家計簿をつけることは、お金の管理にとって非常に重要です。スマートフォンのアプリを使えば、簡単に始められます。毎日の支出を記録するだけで、自分のお金の使い方が見えてきます。
また、「72の法則」という考え方を知っておくと良いでしょう。これは、お金が2倍になるのにかかる年数を簡単に計算する方法です。72を利率で割るだけです。例えば、年利3%で貯金すると、72÷3=24年で元金が2倍になります。複利の力を実感できるはずです。
自分の収入に合わない買い物を続けると、お金はすぐに無くなります。定期的に収支のバランスを見直し、ある程度の貯蓄を作ることが重要です。もし人よりも良いものを持ちたいなら、普段の預金とは別に貯金をして、欲しいものを購入しましょう。
お金にだらしない人との付き合い方
お金にだらしない人との付き合いは、時に難しい場面に直面することがあります。以下のポイントを意識することで、より良い関係を築くことができるでしょう。
明確な境界線を設定する
お金の貸し借りには慎重になりましょう。「今度返す」という約束は、往々にして守られないものです。必要に応じて断る勇気を持つことが大切です。
例えば、「申し訳ないけど、私も今月は予算ギリギリなんだ。代わりに、一緒に安い居酒屋を探してみない?」など、相手の気持ちを傷つけずに断る方法を考えましょう。
共に学ぶ姿勢を持つ
批判や非難は避け、一緒にお金の管理について学ぶ姿勢を持ちましょう。例えば、家計簿アプリを一緒に始めてみるのも良いかもしれません。
「この前、面白い家計簿アプリを見つけたんだ。一緒に使ってみない?お互いの節約術をシェアできたら楽しいかも」といった提案をしてみるのも良いでしょう。
金銭的なプレッシャーを与えない
高額な飲み会や旅行に誘うなど、相手に金銭的なプレッシャーを与えないよう気をつけましょう。代わりに、お金をかけずに楽しめる活動を提案するのも良いでしょう。
例えば、「今週末、近くの公園でピクニックをしようよ。みんなで料理を持ち寄れば、外食よりずっと安上がりだし楽しいと思うんだ」といった提案ができます。
専門家のアドバイスを勧める
深刻な金銭問題を抱えている場合は、専門家のアドバイスを受けることを勧めましょう。多くの自治体で無料の金融相談サービスを提供しています。
「こういう相談窓口があるって聞いたんだけど、一緒に行ってみない?私も自分の家計のことで相談したいことがあるんだ」と声をかけるのも一案です。
良い変化を褒める
お金の管理に努力している様子が見られたら、積極的に褒めましょう。小さな進歩でも認めることで、相手の自信につながります。
「最近、外食を控えているみたいだね。すごいな、私も見習わなきゃ」といった言葉かけが効果的です。
自分自身の金銭管理も見直す
他人のお金の使い方に注目するあまり、自分自身の金銭管理がおろそかになることがあります。定期的に自分の家計も見直しましょう。
例えば、毎月末に30分ほど時間を取って、その月の支出を振り返る習慣をつけるのも良いでしょう。
長期的な視点を持つ
人の金銭感覚を変えるのは一朝一夕にはいきません。辛抱強く接することが大切です。
「今は大変かもしれないけど、少しずつ良くなっていくよ。一緒に頑張ろう」といった励ましの言葉をかけることで、相手の長期的な成長を支援できます。
お金にだらしない人との付き合いは確かに難しいものです。しかし、適切な距離感を保ちつつ、相手の成長を支援することで、より健全な関係を築くことができるでしょう。また、このような経験は自分自身の金銭感覚を磨く良い機会にもなります。
まとめ
お金は使えばなくなります。自分の欲求を満たすためだけに散財するのは避け、将来を見据えて少しずつ貯金を増やすようにしましょう。収入と支出のバランスをこまめに見直し、計画的にお金を使うことが大切です。
お金の管理は、一朝一夕には身につきません。しかし、小さな習慣の積み重ねが、大きな変化を生み出します。今日から、自分のお金の使い方を見直してみませんか?きっと、より豊かで安定した人生への第一歩となるはずです。