冷蔵庫に入れるとダメになる食材13選!実はみんな間違えている保存の常識

冷蔵庫を開ける女性

食材はとりあえず冷蔵庫に入れておけば大丈夫と思っていませんか。その考え方は、実は食材の期限を縮める原因になる恐れも…!今回は、実は冷蔵庫に入れるべきではない食材とその理由、さらに正しい保存方法を解説します。

冷蔵保存に不向きな食材は冷蔵庫に入れないで!

食材の入った冷蔵庫

数多くある食材には、それぞれ適した保存環境があります。すべての食材が冷蔵保存に適しているわけではありませんし、冷蔵保存があっている食材でも、適した収納場所(チルド室、冷蔵室など)が異なります。

基本的に冷蔵保存に不向きな食材は、低温環境が苦手だったり、他の食材に悪影響を及ぼしたり、逆に悪影響を受けるものが多いです。劣化が早まり、食材が持つ香りや食感、旨味が損なわれる恐れがあるため、それぞれに適した環境で保存しましょう。

実は、多くの人が知らずに食材を冷蔵庫に入れてしまっているケースがあります。「冷蔵庫に入れておけば安心」という考えは、時として食材の品質を落としてしまう原因になるのです。

では、具体的にどのような食材が冷蔵庫に入れるべきではないのでしょうか。以下の代表的な食材とその正しい保存方法を紹介します。

実は冷蔵庫に入れるべきではない食材13選

冷蔵庫から食材を取り出す女性

ここでは、実は冷蔵庫に入れるべきではない食材を紹介します。それぞれに適した保存方法も解説するので、ご家庭にある食材と比較して参考にしてみてください。

1. 食パン

冷蔵庫内は乾燥しやすく、食パンに乾燥は大敵!そのため、食パンを冷蔵保存すると、水分が抜けて固くなったりパサパサになります。さらに冷蔵庫の環境ではデンプンが劣化し、食パンの美味しさが損なわれる原因にもなります。

多くの人が経験したことがあるかもしれませんが、冷蔵庫から出したパンがカチカチに固くなっていた経験はありませんか?これは冷蔵保存による悪影響の典型的な例です。

基本的に食パンは常温保存し、パッケージに記載されている期限内に食べ切りましょう。食べきれない場合は、1枚ずつアルミホイルに包んでジップ式の保存袋に入れて冷凍保存します。冷凍パンは、室温で自然解凍するか、トースターで軽く焼くと美味しく食べられます。

2. バナナ

バナナは暑い地域が原産の果物なので、寒い環境が苦手です。冷蔵庫に入れると熟さずに黒くなり、甘みが全くなくなる低温障害が起きてしまいます。

バナナの最良の保存方法は、常温でバナナスタンドに吊るして保存する方法です。しっかり熟して甘みが出る上、吊るすことで下に着いて劣化するリスクも回避できます。

バナナには面白い特徴があります。まだ緑色のバナナを紙袋に入れると、バナナ自身が放出するエチレンガスによって熟成が早まります。急いで熟したバナナが必要な時に使える小技です。

3. 完熟トマト

トマトは寒い場所で活性化して熟す野菜です。そのため、すでに熟しているトマトを冷蔵庫に入れると、活性化が進み、劣化が早まります。夏場は冷蔵庫の野菜室に入れることが望ましく、それ以外の季節は常温保存で問題ありません。トマトを1個ずつキッチンペーパーに包み、冷暗所でヘタを下にして保存しましょう。

完熟トマトの甘みと香りを最大限に楽しむなら、室温で保存するのがベストです。冷蔵庫から出したトマトは、冷たくて香りが抑えられているため、本来の美味しさを感じにくくなります。

4. りんご

りんごを冷蔵庫に入れると、りんご自体が傷むのではなく、りんごが放つエチレンガスで他の食材が傷みます。そのため、冷蔵庫で保存するのは不向きです。

りんごは新聞紙やキッチンペーパーで1個ずつ包んで、冷暗所で常温保存しましょう。暑い夏場は、同じく1個ずつ包んだ後、ポリ袋に入れてエチレンガスが他の食材に影響を与えないよう配慮し、野菜室に保存してください。

りんごのエチレンガスには興味深い性質があります。このガスは他の果物の熟成を促進する効果があるため、未熟な果物と一緒に保存すると、熟成を早めることができます。例えば、硬い洋ナシをりんごと一緒に紙袋に入れておくと、早く熟すという裏技があります。

5. じゃがいも

じゃがいもを冷蔵庫に入れるとデンプンが劣化するため、風味や旨味、食感が損なわれます。そのため、基本的にじゃがいもは直射日光の当たらない場所で常温保存しましょう。

常温保存するときは、麻布などのじゃがいもが呼吸できる袋で保存するのが望ましいです。もしもこのような袋がないときは、ビニール袋などに数ヶ所穴を開け、呼吸ができるように工夫してください。

じゃがいもには面白い特徴があります。光に当たると緑色に変色し、有毒物質であるソラニンが生成されます。これを防ぐために、暗所での保存が重要なのです。緑色に変色したじゃがいもは、その部分を大きく切り取って使用するか、安全のために廃棄するのが賢明です。

6. コーヒー豆

最近、コーヒー豆を家で焙煎する人が増加傾向です。そのため、コーヒー豆を保存しているご家庭も多いでしょう。コーヒー豆は、冷蔵保存に不向きです。冷蔵庫内は通常明かりが点き、光の影響で豆の風味に悪影響を与えます。また、冷蔵庫内の様々な食品の匂いを吸収してしまう可能性もあります。

コーヒー豆は風味が命ともいえるほど重要です。そのため、密閉容器に入れ、暗く涼しいパントリーなどで保存するのがおすすめです。コーヒー好きの方なら、一度は冷蔵庫から出したコーヒー豆で淹れたコーヒーの風味が悪くなった経験があるのではないでしょうか。これは冷蔵保存による影響かもしれません。

7. はちみつ

はちみつは強い殺菌力を持つため、開封後でも常温保存が可能です。冷蔵庫に入れて冷やすと、問題なく食べられるものの、糖分が結晶化して食感がジャリジャリして味が落ちてしまいます。はちみつには消費期限がないため、常温の暗所で保存するのが最適です。

面白い話ですが、古代エジプトの墓から発掘されたはちみつが、数千年経っても食べられる状態だったという報告があります。これほど保存性の高い食品は珍しいですね。

8. バター

バターは乳製品ですが、意外にも常温保存が可能です。冷蔵庫に入れると固くなってしまい、パンに塗りにくくなります。特に冬場は、室温が低いため、常温保存しても問題ありません。ただし、夏場や室温が高い場合は、やはり冷蔵保存が安全です。

バターディッシュを使用すれば、バターを常温で保存しつつ、清潔に保つことができます。塗りやすさと保存性を両立させる良い方法です。

9. アボカド

アボカドは熟す前に収穫され、店頭に並びます。購入したアボカドが固い場合は、常温で保存して熟すのを待ちましょう。皮が緑から黒色に変色し、指で触った時に少し押せるくらいの弾力があれば食べ頃です。

熟したアボカドは冷蔵保存も可能ですが、5℃以下になると低温障害を起こし、黒く傷んでしまうことがあります。熟したら早めに食べるのがベストです。

10. 玉ねぎ

玉ねぎは湿気が苦手で、冷蔵庫に入れるとすぐに腐ってしまいます。風通しが良く、湿気の少ない場所で保存することをおすすめします。常温でも十分長持ちしますが、室内の湿気が増える梅雨〜夏の時期は冷蔵庫に入れておいた方が良いでしょう。

玉ねぎの保存に網袋を使用すると、通気性が良く長持ちします。スーパーで売っているネット状の袋を再利用するのも良いアイデアです。

11. オリーブオイル

オリーブオイルは10℃以下になると固まりやすいため、冷蔵庫での保存は適していません。常温の暗所で保存するのが最適です。光に当たると劣化するため、遮光性のあるボトルや場所で保管しましょう。

オリーブオイルが白く濁ってしまった経験はありませんか?これは低温で保存したときに起こる現象で、室温に戻せば元に戻ります。品質に影響はありませんが、見た目や使い勝手が悪くなるので注意が必要です。

12. 桃

桃は真夏でなければ常温で保存します。冷蔵庫に入れると、水分が奪われて乾燥し、水々しさを失い、甘みも半減してしまいます。真夏は、ひとつずつラップで包むかビニール袋に入れて冷蔵庫へ入れます。食べる2時間前に常温に戻しておけば美味しく食べられます。

桃には面白い特徴があります。他の果物と一緒に保存すると、お互いの熟成を促進し合うので、単体で保存するのがベストです。

13. きゅうり

きゅうりは低温、水、熱に弱い野菜で、保存の適温は10〜15℃です。冷蔵庫に入れると低温障害を起こし、ビタミンCも損なってしまいます。風通しが良い暗い場所で保存しましょう。傷みやすい食品なので、早めに食べきるようにしましょう。

きゅうりを長持ちさせるコツは、ヘタを切らずに保存することです。ヘタから水分が蒸発するのを防ぎ、シャキシャキ感を保つことができます。

食材にあった適切な方法で保存するのが長持ちの秘訣!

いかがでしたか。今回は冷蔵保存に不向きな食材を紹介しましたが、その理由も食材によって異なります。食材は、それぞれ適切な方法があるので、風味や旨味、食感などを損なわずに長持ちさせるためには、適切な方法で保存しましょう。

また、季節や気温によっても最適な保存方法が変わることがあります。例えば、玉ねぎは通常は常温保存が適していますが、梅雨〜夏の時期は湿気が多いため、冷蔵庫で保存する方が良い場合もあります。

食材の特性を理解し、適切な保存方法を選ぶことで、食材の無駄を減らし、より美味しく食べることができます。さらに、エネルギーの節約にもつながります。冷蔵庫に詰め込みすぎると、冷気の循環が悪くなり、電力消費が増える可能性があるからです。

この記事を参考に、ぜひご家庭での食材管理を見直してみてください。適切な保存方法を知ることで、食材の味わいを最大限に引き出し、家計にも優しい食生活を送ることができるでしょう。

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