子どもの号泣が悪化するNG行動7選!親がやりがちな失敗とその解決法

泣く子ども

子どもが号泣すると、困りますよね。焦って対応すると、NGな対応方法を実践するかもしれません。子どもがさらに泣くのを避けるためにも、NGな対応方法を知っておきましょう。子どもが号泣しているときの対処方法もまとめているので、ぜひ実践してみてください。

子どもが号泣!慌てて対処しないで

泣く子どもと頭を抱える母親

子どもが号泣すると、困りますよね。

  • 周囲の人の目が集まる
  • 近隣住民から苦情が出ないか気になる
  • 親のストレスが溜まる

上記の理由から、子どもが号泣したら焦って対応する親が多くいます。しかし、焦って対応するのはよくありません。

実は、子どもが泣くことには重要な意味があります。泣くことで感情を表現し、自分の気持ちを伝えようとしているのです。年齢によって泣く理由も変わってきますので、まずは子どもの年齢に応じた泣く理由を理解することが大切です。

0~1歳:基本的な欲求の表現

この年齢の子どもは、主に以下の理由で泣きます。

  • お腹が空いた
  • おむつが気持ち悪い
  • 眠たいのに上手に眠れない
  • 抱っこしてほしい
  • 寂しい、不安

実は、赤ちゃんは泣き方を少しずつ変えて、自分の欲求を伝えようとしています。泣き方をよく観察することで、子どもの要求を理解しやすくなりますよ。

1~3歳:自我の成長と感情の表現

この時期は自我が芽生え始め、泣く理由も多様化します。

  • 自分の思いがうまく伝わらない
  • 思い通りにならない
  • 自分でやりたいけどうまくいかない

言葉でのコミュニケーションがまだ十分でないため、感情を泣くことで表現することが多くなります。この時期は「イヤイヤ期」とも呼ばれ、親を悩ませることも多いですが、子どもの成長にとって大切な時期なのです。

4~6歳:複雑な感情の表現

集団生活が始まり、社会性が発達するこの時期は

  • 友達とのトラブル
  • 仲間外れにされた悲しさ
  • 困難な状況への対処

など、より複雑な理由で泣くことがあります。この頃になると、言葉で理由を説明できるようになってきます。「どうして泣いているの?」と優しく聞いてみると、子どもなりの理由を教えてくれるかもしれません。

さて、子どもの号泣には年齢に応じた理由があることが分かりました。では、親はどのように対応すべきでしょうか? 次に、子どもの号泣を悪化させてしまう親の行動と、適切な対処法について見ていきましょう。

子どもの号泣が悪化するダメ行動7選

泣く女の子

子どもが号泣しているとき、親は焦ってしまい、かえって状況を悪化させてしまうことがあります。以下の行動は、子どもの号泣を悪化させる可能性が高いので注意しましょう。

1. 子どもを怒鳴る

子どもを大声で怒鳴り、無理やり黙らせようとするのは逆効果です。怒鳴ることで、次のような結果を招く可能性があります。

  • 親の声を上回る声で泣き出す
  • 親からの叱責に反発し、さらに号泣する
  • 悲しいことがあった上に親から怒られ、感情が高ぶってさらに泣き声が大きくなる

子どもが長時間大泣きするとイライラが募るのは理解できますが、怒鳼っても子どもは泣き止みません。むしろ、状況が悪化する可能性の方が高いのです。

2. 無理やり黙らせようとする

子どもが号泣中に無理やり黙らせようとすると、子どもは反発してさらに泣きます。以下のような行動は避けましょう。

  • 口を押さえて、黙らせようとする
  • 脇をくすぐるなど、普段笑う所を刺激する
  • 無理やり抱っこして抑え込む

子どもの動きをすべて制御しようとする行動を取ると、子どもは親から逃げたがります。これは、子どもの感情表現を抑制することにもつながり、長期的には感情のコントロールを学ぶ機会を奪ってしまう可能性があります。

3. 的外れな行動で対応する

子どもの要望を無視した、的外れな行動で子どもの機嫌を取ろうとするのはよくありません。例えば

  • 急にお菓子やおもちゃを買う提案をする
  • 子どもの意見を全部無視して、黙ることだけ押し付ける
  • いつも約束を破って子どもから信頼されていないのに、わかったような口を利く

子どもは大人の言葉をよく聞いており、的外れなことを言う大人に対して不信感など負の感情を持つことが多いです。このような対応は、子どもの本当の気持ちを理解しようとしていないことを示し、親子の信頼関係を損なう可能性があります。

4. 子どもが泣くことを否定する

子どもは自分の要望が通らないと泣くことがよくありますが、泣くこと自体を否定するのはNGです。以下のような言葉は避けましょう。

  • 泣き止みなさい!
  • いい加減にしなさい!
  • おいていくよ
  • もう知らない
  • ずっと泣いてなさい

このように子どもを突き放すような言葉を使うと、子どもはさらに号泣し、親子の信頼関係が崩れてしまいます。泣くことは子どもにとって重要な感情表現の手段であり、それを否定することは子どもの感情発達を妨げる可能性があります。

5. 体罰を与えて黙らせる

体罰によって子どもを黙らせるのは、絶対にしてはいけません。体罰は以下のような悪影響を及ぼす可能性があります:

  • 恐怖で子どもを支配する
  • 泣くと痛い目に遭うとすり込む
  • わがままは許さないと教え込む

大人の思惑は子どもに伝わらず、子どもは恐怖だけを抱きさらに号泣します。体罰は子どもの心身に深刻なダメージを与え、長期的には親子関係を壊してしまう可能性があります。

6. 子どもの感情を無視する

子どもが泣いているときに、その感情を無視してしまうのも問題です。例えば:

  • 「そんなことで泣くなんて、大したことないでしょ」
  •  「もう大きいんだから、泣かないの」
  • 子どもの泣き声を聞こえないふりをする

子どもの感情を軽視したり、無視したりすることで、子どもは自分の感情を表現することに不安を感じるようになるかもしれません。結果として、感情表現が苦手な子どもに育ってしまう可能性があります。

7. 過剰に心配して過保護になる

子どもが泣くたびに過剰に反応し、必要以上に保護してしまうのも問題です。

  • 些細なことで泣いても、すぐに抱きしめて慰める
  • 子どもが泣くのを恐れて、困難な経験をさせない
  • 子どもの要求をすべて受け入れてしまう

このような過保護な態度は、子どもの自立心や問題解決能力の発達を妨げる可能性があります。また、「泣けば要求が通る」と学習してしまい、泣くことを操作の手段として使うようになるかもしれません。

これらのダメ行動を避け、子どもの感情を理解し、適切に対応することが重要です。では、子どもの号泣に対する効果的な対処法と落ち着かせるコツを見ていきましょう。

号泣する子どもを落ち着かせるコツ

子どもが号泣しているときは、冷静に対応することが大切です。以下のコツを参考に、子どもの気持ちに寄り添いながら落ち着かせていきましょう。

1. 子どもの気持ちを受け止めて共感する

まずは、子どもの気持ちを受け止め、共感することが大切です。「嫌だったね」「悲しかったんだね」「痛かったんだね」などと声をかけ、子どもの感情を認めてあげましょう。子どもは自分の気持ちを理解してもらえたと感じ、安心します。

実際、ある保育士さんの経験では、3歳児が友達におもちゃを取られて泣いていたとき、「悲しかったね。大事なおもちゃだったんだね」と共感の言葉をかけたところ、子どもはすぐに落ち着き、自分から「貸してって言えばよかった」と気づいたそうです。

2. 気をそらして気持ちを切り替える

特に小さな子どもの場合、気をそらすことで泣き止むことがあります。以下のような方法を試してみましょう。

  • 音楽をかける
  • 外に出て風にあたる
  • お水を触らせる
  •  いないいないばあをする
  • 鏡を見せる
  • 普段は触らせられないリモコンやお財布など、子どもが興味のある物を触らせる

子どもの年齢や好みに合わせて、効果的な方法を見つけてください。例えば、2歳の男の子が公園で転んで泣いていたとき、近くにいた蝶々を指差して「あっ、きれいな蝶々さんがいるよ!」と声をかけたら、すぐに泣き止んで蝶々を追いかけ始めた、という体験談もあります。

3. 安心できる環境を提供する

子どもが安心できる環境を整えることも重要です。

  • 手を差し伸べて、子どもが近寄ってきたら抱きしめたり抱っこしたりする
  • 「どうしたの?」と優しく声をかけ、子どもが話し始めるのを待つ
  • 景色や環境を変える
  • 子どもが好きなものを見せたり触れさせたりして、気分を変える

特に、抱っこは赤ちゃんや小さな子どもにとって大きな安心感を与えます。抱っこされることで、子どもの心拍数が落ち着き、ストレスホルモンが減少するという研究結果もあります。

4. 思い切ってしばらく何もしない

どんなに頑張っても泣き止まないときは、思い切って何もせずにしばらく様子を見るのも一つの方法です。子どもが泣き疲れたときに声をかけ、抱いてあげると、子どもは安心し、落ち着きを取り戻すことがあります。

ある親御さんは、2歳の娘がどうしても泣き止まなかったとき、「もう何をしても効果がない」と思い、娘の近くで静かに座っていただけだそうです。すると、しばらくして娘が自分から近づいてきて、膝の上に座り、泣き止んだそうです。

5. 親自身もクールダウンする

子どもの号泣に対してイライラしてしまうのは自然なことです。そんなときは、親自身もクールダウンする時間を取りましょう。例えば

  • 深呼吸をする
  • 短時間でも別の部屋に行く
  • パートナーや家族に協力を求める

親がリラックスすることで、子どもも落ち着きやすくなります。「怒りの10秒ルール」という方法もあります。子どもに怒りを感じたら、10秒数えてから対応するというものです。この間に冷静さを取り戻せることが多いそうです。

子どもの泣き顔を記録することの意外な効果

意外かもしれませんが、子どもの泣き顔を写真や動画で記録することも、親のストレス軽減に役立つことがあります。もちろん、泣いている子どもをそっとしておいて撮影するわけではありません。

泣いている最中に記録を取ろうとすることで、親の気持ちが少し落ち着き、客観的に状況を見られるようになることがあります。また、後で見返したときに「あの時はこんなに大変だったけど、今はこんなに成長したんだな」と感じられ、子育ての喜びを再確認できることもあります。

子どもの涙と上手に付き合うために

抱っこしてもらった赤ちゃん

子どもの号泣は、親にとって大きなストレスになることがありますが、子どもの成長過程では避けられないものです。号泣を悪化させるダメ行動を避け、適切な対処法を身につけることで、親子ともにストレスを軽減できます。

重要なポイントを振り返ってみましょう。

  • 子どもの年齢に応じた泣く理由を理解する
  • 怒鳴る、無理に黙らせるなどのダメ行動を避ける
  • 子どもの気持ちを受け止め、共感する
  • 適切な方法で子どもの気をそらす
  • 安心できる環境を提供する
  • 必要に応じて、しばらく何もしないという選択肢もある
  • 親自身もクールダウンする時間を取る

子育ては長い道のりです。一朝一夕には解決できないこともありますが、子どもの気持ちに寄り添い、適切な対応を心がけることで、徐々に改善していくはずです。辛抱強く、愛情を持って接していきましょう。

そして、困ったときは周囲の人に相談したり、専門家のアドバイスを求めたりすることも大切です。一人で抱え込まず、周りの支援を活用しながら、楽しく子育てをしていきましょう。

最後に、子どもの泣き声に悩まされることがあっても、それは決して珍しいことではありません。多くの親が同じような経験をしています。子どもの成長とともに、泣き方も変わっていきます。今は大変でも、きっと笑顔で振り返れる日が来るはずです。そう信じて、日々の子育てを楽しんでいきましょう。

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