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年々増加傾向にある『孤独死』は若い人も他人事ではない
近年、日本国内で発生している『孤独死』の件数が増加傾向にあることを受け、社会問題として取り上げられることも増えました。
孤独死は、主に一人暮らしの人が何らかの原因で誰にも気づかれることなく1人で亡くなり、死亡から2日以上気づかれなかった場合に「孤独死」と判断されることが多いです。
全体で見ると、孤独死は60代の報告が最も多く、次いで70代の割合が多いと公表されています。20代〜30代と若い世代でも報告があるので、「自分は高齢じゃないから」「うちの子供たちはまだ20代だから大丈夫」と他人事として捉えるのは危険です。
部屋で人が『孤独死』している可能性がある5つのサイン
誰にとっても他人事ではない孤独死。いつどこで発生するか予測がつきにくい孤独死ならではの特徴も関係していると考えられます。もしも部屋で人が孤独死している場合、どのような異変が発生するのでしょうか。
1.腐敗臭などの異臭が発生している
孤独死してから時間が経過している場合、孤独死した人の部屋から腐敗臭のような悪臭が発生するケースが多いです。特に夏場は遺体の腐敗が早く、腐敗状態も悪くなりやすいため、腐敗臭に気付きやすい傾向があります。
もしも一人暮らしの近隣住宅から明らかに違和感を覚えるような腐敗臭が発生している場合は、孤独死を疑うべきでしょう。
2.部屋の周囲に害虫が大量発生する
以前は気にならなかったのに、最近、自分の家の周りに害虫が発生する頻度が増えたと感じることはありませんか。ある1つの部屋を中心に害虫が発生している場合、その部屋に何らかの原因があると見て間違いないでしょう。
その家の世帯人数が1人で、なおかつ害虫の大量発生以外にも孤独死の可能性があるサインが見られる場合は、孤独死の可能性が強く疑われます。
3.郵便物がポストから溢れかえっている
一人暮らしの住宅のポストに大量の郵便物が詰め込まれていたり、ポストに入り切らずに溢れかえっている様子が見られる場合は、住人がポストに投函された郵便物を回収していないことがうかがえます。
引っ越した後ならば、引越し後に宛先が変更されていない郵便物が届き続けていることも考えられますが、引っ越した形跡がないのに郵便物が回収されていない場合は注意しましょう。
4.洗濯物が数日間干しっぱなしになっている
洗濯物は、一般的に干した当日、あるいは翌日には取り込みます。しかし、3日以上経過しても洗濯物が干しっぱなしになっている場合は、住人に洗濯物が取り込めない状況が発生していると考えるべきでしょう。
特に、普段は規則正しく、毎日洗濯物を取り込んでいた方がこのような状況に置かれている場合は、体調不良や怪我など、異常事態が発生している可能性が疑われます。
最悪の場合、孤独死している可能性も疑われるので、付き合いがある相手ならばインターホンで確認を、大家さんや管理会社に連絡するべきでしょう。
5.姿を見かけなくなった
近隣を散歩する姿や買い物に行く姿、ゴミ捨てをしている姿などを目撃していた近隣住民が、ある日を境に姿を見せなくなった……という場合も危険です。
孤独死の発見につながる最も多いパターンとして、近所の人たちが「最近、あの人を見かけないけれどどうしたのかしら」と疑問を抱くことによって発見されるケースが該当します。
突然姿を見かけなくなったときは、何らかの事情があることは明確です。特に、一人暮らしの場合は孤独死の可能性が高まるので、ご家族や親族、住宅の管理者に連絡すべきでしょう。
隣人が孤独死しているかも…気付いた時にとるべき行動
隣人に異変を感じて孤独死の疑いが強まったとき、私たちができる対応は主に2つです。
- お裾分けや回覧板などの理由をつけてインターホンを押して確認
- 大家さんや住宅管理会社に連絡する
元々付き合いのある相手であれば、いつも通りインターホンを押したりスマホで連絡を取り、生存確認が可能です。しかし、あまり付き合いのない相手であれば、何らかの理由を持ってインターホン越しに生存を確認する他、確認方法がありません。
明らかに異常な場合やインターホンを鳴らしても住人が応答しない場合は、大家さんや住宅管理会社に連絡を取り、中を確認してもらいましょう。
近隣住民との付き合いが孤独死を回避・発見するポイントに
年々増加傾向にある孤独死は、私たちの身近で起こる可能性もあります。いざという時のために、挨拶を交わす程度のご近所付き合いを行い、もしも近隣住民に異変が現れた際は紹介したように大家さんや管理会社に連絡を入れましょう。