やってはいけない卵の保存方法8選!ドアポケットに置くのは間違いだった!?

白と茶色の卵

卵は多くの家庭で常備されている栄養価の高い食材です。しかし、その保存方法には意外な落とし穴があります。コスパが良く、様々な料理に使える卵ですが、適切に保存しないと品質が急速に低下する可能性があります。この記事では、卵の鮮度を長く保つための正しい保存方法と、避けるべき間違った方法をご紹介します。

卵の構造と特性を知ろう

竹カゴに入った生卵

卵の正しい保存方法を理解するためには、まず卵の構造と特性を知ることが重要です。卵は見た目以上に複雑な構造を持っています。

卵殻の表面には目に見えない小さな穴(気孔)が無数に開いています。この気孔を通じて卵は呼吸をしており、外部の環境と相互作用しています。また、卵の内部には、卵白、卵黄、そして気室と呼ばれる空気の入った部分があります。

卵白にはリゾチームという酵素が含まれており、これが細菌の増殖を抑制する働きをしています。しかし、この保護機能も時間とともに弱まっていきます。そのため、適切な保存方法で卵の鮮度を保つことが重要なのです。

やってはいけない8つの間違った卵の保存方法

卵や野菜の入った冷蔵庫

では、具体的にどのような保存方法を避けるべきなのでしょうか。以下に、意外と多くの人が知らずに行っている、避けるべき保存方法を紹介します。

1. とがった方を上向きに保存する

卵を保存する際、多くの人が何気なくとがった方を上にして置いていませんか?実は、これは正しい保存方法ではありません。卵は丸みを帯びている方に気室と呼ばれる空間があり、この部分を上に向けることで卵黄が中央で安定し、殻に当たるのを防ぐことができます。

また、とがっている方は殻が割れにくいため、下に向けて保存することで安全性が高まります。万が一の衝撃にも耐えられるよう、卵はとがった方を下に向けて保存するのが賢明です。

2. ドアポケットに置く

冷蔵庫のドアポケットに卵を保存するのは避けましょう。ドアの開閉による振動や温度変化が卵の品質低下を早めてしまうからです。ドアポケットは冷蔵庫の中で最も温度変化が大きい場所です。

代わりに、冷蔵室の奥など温度が安定している場所に保存しましょう。温度が一定に保たれる場所であれば、卵の鮮度も長く保つことができます。

3. パックから出して保存する

卵をパックから出して保存することは避けましょう。パックには卵を保護する役割があるだけでなく、万が一サルモネラ菌が付着していた場合でも、他の食品への二次汚染を防ぐことができます。

また、パックには賞味期限などの重要な情報が記載されているため、管理の面でも便利です。卵を購入したら、そのままパックごと冷蔵庫に入れるのが最適な方法です。

4. ひびが入った卵を長期保存する

ひびが入った卵を長期保存するのは避けましょう。殻にひびが入ると、そこから細菌が侵入しやすくなり、卵の品質が急速に低下します。ひびが入った卵を見つけたら、できるだけ早く使い切るようにしましょう。

中身が漏れ出している場合は、別の容器に移し替えて2〜3日以内に使用するのが賢明です。ひび割れた卵は細菌汚染のリスクが高いため、必ず加熱調理してから食べるようにしましょう。

5. 水で洗ってから保存する

卵を水で洗ってから保存するのは避けましょう。卵の殻表面には「クチクラ層」と呼ばれる薄い保護膜があり、これが細菌の侵入を防いでいます。水で洗うとこの保護膜が損なわれ、卵の鮮度が落ちやすくなってしまいます。

さらに、水洗いによって殻の気孔から水分と一緒に細菌が侵入する可能性も高まります。汚れが気になる場合は、調理直前に軽く拭く程度にとどめましょう。

6. 常温で保存する

スーパーなどで常温販売されている卵を見て、「家でも常温保存でいいのかな」と思う人もいるかもしれません。しかし、家庭では必ず冷蔵保存しましょう。

常温で販売されているのは、購入後の温度変化による結露を防ぐためです。結露は細菌の繁殖を促進するため避けたいのです。家に持ち帰ったら、できるだけ早く10℃以下の冷蔵庫で保存するのが理想的です。

7. 賞味期限切れの卵をそのまま使用する

賞味期限を過ぎた卵をそのまま使用するのは避けましょう。卵の賞味期限は、生で食べても安全な期間を示しています。賞味期限を過ぎた卵を使用する場合は、必ず十分に加熱調理してから食べるようにしましょう。

ただし、賞味期限から大幅に経過している場合は使用を控えるのが賢明です。卵の鮮度は日々低下していくため、できるだけ新鮮なうちに使い切るよう心がけましょう。

8. 直射日光の当たる場所で保存する

卵を直射日光の当たる場所で保存するのは避けましょう。日光による温度上昇は卵の品質劣化を早めます。また、急激な温度変化は結露の原因となり、細菌の繁殖を促進する可能性があります。

冷蔵庫で保存する際も、庫内灯に近い場所は避け、なるべく奥の安定した温度の場所を選びましょう。

卵の正しい保存方法とは

冷蔵室の中で保存されてい卵

これまで紹介した「やってはいけない保存方法」を踏まえ、卵を正しく保存する方法を詳しく見ていきましょう。

購入後はできるだけ早く冷蔵庫に入れる

卵を買ったら、できるだけ早く冷蔵庫に入れましょう。特に夏場は気温が高いため、帰宅後すぐに冷蔵庫に入れることが重要です。買い物の際は卵を最後に選び、保冷バッグを使用するのも良い方法です。

冷蔵庫の奥など、温度が安定している場所に置く

冷蔵庫内でも、温度が安定している場所を選びましょう。具体的には、冷蔵室の中段から下段の奥側がおすすめです。ドア付近や野菜室は温度変化が大きいので避けましょう。

パックに入れたまま保存する

卵はパックに入れたまま保存しましょう。パックには衝撃から卵を守る役割があるだけでなく、万が一卵が割れた場合も他の食品への汚染を防ぐことができます。また、賞味期限の管理も容易になります。

丸い方を上に向けて保存する

卵は丸い方を上に向けて保存しましょう。これにより、卵黄が中央に位置し、気室が上部にくるため、鮮度を長く保つことができます。パックの向きを変えるだけで簡単にできるので、ぜひ実践してみてください。

使用前に水で洗わない

卵は使用する直前まで洗わないようにしましょう。殻の表面にある保護膜(クチクラ層)を保つことで、細菌の侵入を防ぎます。使用時に軽く水で洗う程度で十分です。

賞味期限を確認し、期限内に使用する

卵の賞味期限は必ず確認し、期限内に使用するよう心がけましょう。賞味期限を過ぎた卵は、生食は避け、十分に加熱調理してから食べるようにします。また、先に購入した卵から使用するよう、ローテーションを心がけましょう。

温度と湿度の管理

卵の理想的な保存温度は10℃以下です。家庭用冷蔵庫の設定温度(通常3〜5℃)で問題ありません。また、急激な温度変化や高湿度環境は避けましょう。結露を防ぐことで、細菌の繁殖を抑えることができます。

これらの方法を守ることで、卵の鮮度を長く保ち、安全に美味しく楽しむことができます。日々の小さな心がけが、食の安全と質の向上につながります。

まとめ

紙のパックに入った卵

卵は非常に便利で栄養価の高い食材ですが、その保存方法には意外な落とし穴があります。正しい保存方法を知り、実践することで、卵の鮮度を長く保ち、食中毒のリスクを減らすことができます。

毎日の食生活で卵を安全に楽しむために、この記事で紹介した保存方法を参考にしてみてください。卵を大切に保存することは、食品ロスの削減にもつながります。美味しく、安全に、そして無駄なく卵を楽しみましょう。

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