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浴室乾燥機の電気代が高くなる理由
浴室乾燥機の電気代が高くなるのは、消費電力の大きさが原因です。浴室乾燥機の消費電力は1,200~1,400Wと非常に大きく、これはドライヤーを強の状態で使用するときの電力に匹敵します。
乾燥を終わらせるには3~5時間かかると考えると、その間ずっとドライヤーを付けっ放しにしているのと同じ電力を使用していることになります。早く乾くのがメリットですが、その分消費電力も大きくなるため、浴室乾燥機の電気代は高くなります。
実は浴室乾燥機の機能によって消費する電力が異なります。涼風と換気は比較的電気代が安く済みますが、乾燥、暖房は電力が必要なので、その分費用がかかります。
付けっ放しなどにしないよう、乾燥に必要な時間だけ使用するようにしてくださいね。
浴室乾燥機のメリットとデメリット
電気代が少々高くても、浴室乾燥機のメリットはたくさんあります。浴室乾燥機を使いたい、または浴室乾燥機完備の家にするか悩んでいる方のために、メリットとデメリットを整理してみます。
メリット
- 屋内で洗濯物を短時間で乾かすことができる
- 梅雨時や花粉が多い時期に便利
- 日中に洗濯物を干すことができない場合に便利
- 暖房機能で入浴前に浴室を暖めておくことができる
- 入浴後の湿気を除去ができ浴室のカビ防止ができる
- 洗濯乾燥機を使うよりも服にシワがつきにくい
雨が続く日は、部屋干しという手もありますが、生乾きの臭いが気になったり、なかなか乾かないので浴室乾燥機があるとやはり便利ですよね。また、仕事や予定で日中はなかなか干せないという方も重宝するでしょう。
女性の方は、特に下着など外に干したくないという方も多いのではないでしょうか。このように、外に干さなくても洗濯物がしっかり乾くのが浴室乾燥機の大きなメリットです。
また、暖房機能によって浴室を暖めておけば、冬場のヒートショック現象の防止にもなります。入浴後に使用すれば湿気を除去することもでき、カビの繁殖を防ぐことが可能です。
外干しと同じように服を吊るした状態で干せるので、シワがつきにくいのもメリットです。あるとうれしい点ばかりの浴室乾燥機ですが、デメリットも見てみましょう。
デメリット
- 賃貸の場合は設置されていない場合よりも家賃が高くなる
- フィルターの掃除が面倒
- 洗濯物を干すペースが必要
- 光熱費が高くなる
デメリットとして挙げられるのは、やはりコストです。当然、浴室乾燥機の設置にはお金がかかるので、家賃相場は高くなります。1〜2万円程度はあがると見込んでおいた方がよいでしょう。
また、意外と見落としがちなのがフィルターの掃除です。エアコンと同様、フィルターにホコリがたまると掃除をしなければなりません。特に浴室は湿気が多いので、カビが発生しやすくなりますし、洗濯物に臭いがついてしまうこともあるので、要注意です。
浴室は狭いので、干せる洗濯物が限られるのも浴室乾燥のデメリットでしょう。一般的な浴室のサイズだと2人分くらいの洗濯物を干すのが限界で、家族が多い人はスペースが足りず浴室乾燥機が使えないことがほとんどです。
さらに問題なのが光熱費が高くなること。毎日外干しするのと、毎日浴室乾燥機を使用するのでは電気代にはかなり差がでます。電気代がかかってしまうのは浴室乾燥機の一番のデメリットではないでしょうか。
浴室乾燥機を使うと電気代ってどのくらいかかるの?
おおよそではありますが、浴室乾燥機を使った場合「1時間で約30円~50円の電気代がかかる」といわれています。
洗濯物を浴室乾燥で乾かすのにかかる時間が4時間くらいだと仮定すると、1日で約120円~200円かかる計算です。「1日200円程度なら大したことない」と感じるかもしれませんが、毎日使用した場合は1ヵ月に約3,000円~6,000円、1年だと約4万円~5万円も電気代がかかってしまいます。
前述したとおり、浴室乾燥機は同じ時間使用してもメーカーや浴室の広さで消費する電力は異なります。電気代も、ご家庭で契約している電気会社のプランによって金額は変動するので、金額はあくまで目安です。
とはいえ、ここ数年は電気代が上がっていますし、できるだけ電気代を抑えられるように対策することが必要だと思っている人も多いでしょう。電気代が気になって浴室乾燥機が使えないという人も多いと思います。
浴室乾燥機の電気代を抑える方法
浴室乾燥機を使いたいけど電気代は抑えたい…そんな方に少しでも電気代を抑える方法を紹介します。
乾燥の時間が長ければ長いほど電気代がかかる浴室乾燥機。電気代を抑えるためには、洗濯物をできるだけ早く乾かし、乾燥時間を短くすることが電気代を抑えるための重要なポイントです。少しの工夫だけで電気代を下げられるので、ぜひ参考にしてください。
洗濯物の干し方を工夫する
できるだけ短時間で洗濯物を乾かすためには、干し方を工夫しましょう。洗濯物は衣類同士の間隔を空けずに干してしまうと、かなり乾くのが遅くなってしまいます。できるだけ隙間を空けて干すようにしてください。
乾くのに時間がかかる厚手のパーカーやジーンズなどは、浴室乾燥機の温風が当たる場所に干すのがポイントです。薄手ですぐに乾きそうな衣類は端のほうに干してもかまいません。
浴室内の水分を取り除いておく
浴槽のふたを閉めたり浴室の湿気を少なくしてから乾燥するのもポイントの一つです。
浴室が濡れた状態で浴室乾燥をすると、湿気が多すぎて洗濯物はなかなか乾きません。壁に水滴が付いている場合、スポンジやタオルで浴室内の水分をしっかり拭き取ってから洗濯物を干せば、短時間で乾き電気代を抑えることができます。
お風呂上がりには換気を行うようにすれば、拭く手間も省けます。換気は乾燥よりも費用が安いので、換気機能でお風呂場を乾いた状態にしてから、乾燥機能を使用しましょう。
お風呂上りにすぐに洗濯物を浴室乾燥させたい時は、面倒ではありますが浴室内をタオルや水切りワイパーでふき取ってから干すようにしてください。
部屋干しと合わせて乾かす
浴室乾燥と部屋干しを組み合わせて使用すると、節約しながら効率よく服を乾かすことができます。初めは浴室乾燥機で服を乾かしておき、8割ほど乾いたらリビングなどへ移動させて部屋干ししてください。
エアコンや扇風機などを併用する
部屋干しの際、エアコンを併用するとより早く乾かすことができます。扇風機も使うと部屋干しでも早めに乾きます。最後だけ浴室乾燥機を使えば、完全に乾かすことができるので、電気代を抑えた上で効率よく乾かすことができます。
フィルターの掃除をまめにする
フィルターにホコリがたまったままだと、当然乾燥の効率が悪くなります。そのため、結果的に時間がかかり、電気代にも影響します。面倒でもこまめに掃除することが大切です。メーカーによって異なりますが、目安として3〜6ヶ月ごとに掃除するように心がけましょう。
フィルターの掃除をさぼると、ほこりや汚れがたまってカビの原因となります。その状態で浴室乾燥をしてしまうと、浴室内にカビが広がって干している衣類に付着する可能性があります。
電気代を抑えるためだけでなく、衛生的観念からも浴室乾燥機のフィルターはきれいにしておくべきです。
電気料金のプランを見直す
アンペア数を見直したり、電気会社を比較して電気代の節約をすることも大切です。
電気の課金方法には「従量電灯」と「時間帯別電灯」があります。従量電灯は、時間に関わらず、使った量で電気代が決まるプランです。
時間帯別電灯は、夜間だけ電気代が安くなるプランもあるので、夜間を中心に浴室乾燥機を使えば電気代の削減もできますよね。電力会社によって料金が異なりますが、日中の電気代より6〜7割安くなることもあります。使用状況によってお得な時間は変わりますので、ご自身に合った時間帯で浴室乾燥機は使うようにしましょう。
気温が高い昼間に干す
利用している電力会社に「時間帯別電灯」のプランがないという人は、電気代を節約するために浴室乾燥機を昼間に使用するのがオススメです。なんで昼間なの?と思われるかもしれませんが、重要なのは浴室内の温度です。
浴室内の温度が低い場合、浴室乾燥機は室内を温めるための電力を多く使ってしまいます。できるだけ浴室内の温度が高い昼間の時間に使用すれば、そのぶん使用する電力を節約することができるのです。ささやかなことではありますが、毎日のように浴室乾燥機を使用しているなら意識してみると良いでしょう。
コインランドリーを使う
洗濯物の量が多い場合やバスタオル、布団などはコインランドリーで一気に乾燥した方が安くなることもあります。洗う衣類に合わせてコインランドリーをうまく併用し、できるだけ費用を抑えたいですね。
浴室乾燥機の種類
実は浴室乾燥機には、電気式とガス式の2種類あるって知っていましたか?どんな違いがあるのか、見てみましょう。
電気式の場合
電気式は、電気の力で本体の内部で熱を作ります。電気の回線を利用して設置できるので、設置する場合の初期費用は安く済みます。しかし、ガス式よりも威力が弱いため乾燥に時間がかかる傾向にあり、ランニングコストは高くつく可能性があります。
ガス式の場合
パワーが強いので、短時間で乾燥できる点がメリットです。そのため、毎月の電気代も電気式よりも抑えられるでしょう。
しかし、本体以外で熱源機などの工事が必要のため、電気式とは逆に初期費用が高くなります。持ち家に浴室乾燥機を設置する際は、工事費用が高い場合で90〜100万円かかることもあるため、よく検討してから決めるようにしましょう。
また、電気とガスの費用は、加入している会社によっても金額が変わるため、各社の料金を比較して決めることも大事です。
最近ではガス会社が電気を取り扱ったり、その逆もありますので、ガスと電気、よく使用する方にメリットがある会社を選ぶのもポイントです。
浴室乾燥機と洗濯乾燥機の電気代比較
天気が悪い日に洗濯物を乾かす方法には、浴室乾燥機のほかに洗濯乾燥機を使う手があります。浴室乾燥機も洗濯乾燥機も両方持っているという場合、どちらで乾かしたほうが電気代がお得なのか悩んでしまう人も多いでしょう。
浴室乾燥機を使う場合と洗濯乾燥機を使う場合では、電気代にどれくらい差があり、どちらのほうがお得になるのでしょうか。
結論を申し上げると、電気代では圧倒的に洗濯乾燥機がお得です。浴室乾燥機と洗濯機乾燥機、それぞれで乾燥を行うと電気代はおおよそ以下の金額になります。
乾燥にかかる電気代平均
乾燥機種類 | 1回の電気代 | 1ヶ月の電気代 | 1年間の電気代 |
浴室乾燥機 | 101円 | 3,037円 | 36,956円 |
|
49円 | 1,468円 | 17,856円 |
ドラム式洗濯乾燥機(ヒートポンプ乾燥) | 14円 | 429円 | 5,223円 |
省エネに優れているヒートポンプ乾燥のドラム式洗濯乾燥機の電気代と比較すると、浴室乾燥機の電気代は約7倍も高くなります。ヒーター乾燥のドラム式洗濯乾燥機と比べても、浴室乾燥機の電気代がどれだけ高いかがわかるでしょう。
洗濯機内の温度だけを上げれば良い洗濯乾燥機と違って、浴室乾燥機は浴室内全体を暖めて乾燥する必要があります。当然、浴室全体を乾燥させる浴室乾燥機の方が電気代は高くつきます。
洗濯乾燥機と浴室乾燥機どちらを購入するか悩んでいる人で「毎日のように浴室乾燥機を使用する」「外に洗濯物を干したくない」という人は、思い切って洗濯乾燥機を購入したほうが電気代は抑えられそうですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。浴室乾燥機は雨の日に洗濯物を乾かすのにとても便利ですが、電気代がかなり高いのがデメリットです。電気代が高いことを知らずに使用していると、請求書の金額に驚くことになってしまいます。
少しでも電気代を抑えられるよう、ここで紹介した方法を実践してみてください!エアコンや部屋干しなど、うまく他の方法と併用すれば、電気代を抑えつつ快適に洗濯を干すことができます。
また、これを機に電力会社の料金見直しなどもしてみると良いかもしれません。プランを変えれば思ったよりも電気代が少なくなるかもしれませんよ。天気が悪い時だけでなく、1年中毎日のように浴室乾燥機を使っているという人は、思い切って洗濯乾燥機を購入するのもオススメです。
電気代の値上がりが激しい昨今、浴室乾燥機は使い方を工夫して節約しながら利用しましょう。