ゆで卵はすぐ冷蔵庫に入れるのも常温保存もNG?正しい保存方法とは

ゆで卵

作りたてのゆで卵はすぐ冷蔵庫に入れた方が長持ちするという話を聞いたことはありませんか?実は、ゆでたての熱いゆで卵をすぐ冷蔵庫に入れるのはNGです!ゆで卵はしっかり冷ましてから冷蔵庫に入れましょう。今回は、作り終わったゆで卵をすぐ冷蔵庫に入れる問題点やゆで卵の正しい保存方法などを紹介しますので参考にしてください。

ゆで卵はすぐ冷蔵庫に入れてはダメ?

ゆで卵

ゆでたばかりの熱いゆで卵を冷蔵庫に入れてもいいのでしょうか?

答えはNG!です。作り立ての熱いゆで卵を冷蔵庫に入れるとさまざまなデメリットがあります。

ゆで卵の味が落ちる

作り立てのゆで卵をタッパーなどの容器に入れ、熱いままフタやラップをかけて冷蔵庫に入れると、ゆで卵の温度と冷蔵庫の温度差でタッパーに蒸気がたまってしまい水滴ができます。その水滴がゆで卵について味が落ちる可能性があります。

雑菌が発生しやすい

タッパー内にできた水滴がゆで卵につくと、その水滴に雑菌が発生して可カビの原因になります。その卵を食べてしまうことで食中毒をおこす危険もあります。

冷蔵庫の温度が上がる

ゆで卵を熱いまますぐ冷蔵庫に入れると、冷蔵庫内の温度が上がってしまい、冷蔵庫に入っている他の食品に悪影響を与えます。

温度が上がったことで食品の質が落ちたり傷んでしまう可能性があります。また、熱いゆで卵により冷蔵庫の温度差で食品に結露が出て、雑菌やカビが繁殖しやすくなります。

温度が上がることで品質が落ちてしまう食品としてあげられるのは

  • 煮物など水分が多く含まれている料理
  • 牛乳
  • ヨーグルト
  • チーズ
  • バター

などがあります。

尚、どのくらい温度が上がるかは、ゆで卵の量や熱さにもよりますが、量が多いと2~3℃上がります。2~3℃上がると冷蔵庫入っていた他の食品が傷む可能性は十分あります。

消費電力が上がる

熱いゆで卵をすぐ冷蔵庫に入れて冷蔵庫内の温度が上がると、冷蔵庫は設定してある温度までフルパワーで冷やすことになりますので消費電力が上がります。つまり電気代が上がることになるのです。

冷蔵庫が故障する

ゆで卵を熱いまますぐ冷蔵庫に入れると温度差で水滴ができますが、冷蔵庫内の機器などに水滴がつくと冷蔵庫が壊れる原因になります。

《 調理したてのゆで卵をすぐに冷蔵庫に入れるデメリット 》

  • 冷蔵庫内の温度が上がり、他の食材の品質を下げたり傷む可能性があり
  • 熱いゆで卵を入れた容器に水蒸気が発生し卵に水滴がついて味が落ちる
  • ゆで卵だけでなく、他の食品に結露で水滴が付くと雑菌やカビが繁殖する可能性がある
  • 消費電力が上がる
  • 冷蔵庫内の機器などに水滴がつくと冷蔵庫が壊れる原因になる

ゆで卵を冷ましてからすぐ冷蔵庫に入れるべき理由

ゆで卵

ゆで卵は日持ちしない

ゆで卵は熱を通すので生卵より日持ちすると思いがちですが、ゆで卵は生卵より早く傷みますので、ゆで卵は冷蔵庫で保存する必要があります。

生卵の卵白にはリゾチームという殺菌作用がある酵素が含まれていますが、リゾチームは熱に弱く、ゆでることで減ってしまいます。そのため、生卵の方がゆで卵より賞味期限が長いのです。

ゆで卵の賞味期限

ゆで卵のゆで加減は「半熟ゆで卵」「普通のゆで卵」「固ゆで卵」の3種類あります。通常、ゆで卵は冷蔵保存ですが、半熟ゆで卵は日持ちしませんので冷蔵しても賞味期限は当日中です。

次に「普通のゆで卵」と「固ゆで卵」を冷ましてすぐ冷蔵庫に入れた場合の賞味期限です。

ゆで卵の殻をむかずに保存した場合

  • 普通のゆで卵:1~2日程度
  • 固ゆで卵:3~4日程度

※10℃以下で殻にひびがないのが条件です。ひびがある場合は当日中に食べましょう。

ゆで卵の殻をむいて保存した場合

  • 普通のゆで卵:1日程度
  • 固ゆで卵:1~2日程度

ゆで卵を煮卵にして保存する場合

  • 普通のゆで卵:3~5日程度
  • 固ゆで卵:5日程度

ゆで卵をサンドイッチの具にして保存した場合

  • 冷凍保存:1ヵ月程度

《 ポイント 》

  • ゆで卵は生卵に比べて日持ちしない
  • ゆで卵を殻をむかずに保存した場合は2~3日程度、殻をむいた場合は1日程度

ゆで卵をすぐ冷ます方法

ゆで卵を氷水で冷やす

ゆで卵はすぐ冷蔵庫に入れず、熱が取れて冷たくなってから入れる必要があります。ゆで卵を冷やす方法を紹介します。

流水で冷ます手順

  1. ゆで卵ができたら鍋のお湯を捨てます。
  2. 鍋に流水でゆで卵を冷まします。
  3. ゆで卵を手で触って冷えていたらザルにゆで卵をあけます。
  4. キッチンペーパーなどでゆで卵の表面の水分を拭き取ります。
  5. 冷蔵庫に入れて冷やします。

氷水で冷ます手順

  1. ゆで卵ができたら鍋のお湯を捨てます。
  2. 鍋に流水でゆで卵を冷まします。
  3. ゆで卵の粗熱がとれたら水と氷を入れます。
  4. ゆで卵が冷えたらザルにゆで卵をあけます。
  5. キッチンペーパーなどでゆで卵の表面の水分を拭き取ります。
  6. 冷蔵庫に入れて冷やします。

保冷剤で冷ます手順

  1. ゆで卵ができたら鍋のお湯を捨てます。
  2. 鍋に流水でゆで卵を冷まします。
  3. ゆで卵の粗熱がとれたら水と保冷剤を入れます。
  4. ゆで卵が冷えたらザルにゆで卵をあけます。
  5. キッチンペーパーなどでゆで卵の表面の水分を拭き取ります。
  6. 冷蔵庫に入れて冷やします。

冷蔵庫に氷が無い場合、保冷剤を氷の代用にします。

注意点

水に浸けっぱなしで長時間放置したり、水に浸けたまま冷蔵庫に入れるのはやめましょう。

卵の殻はヒナが呼吸できるように目に見えない小さな穴がたくさん開いています。水に雑菌が入ると卵の穴からそれが入り込む可能性もありますので注意しましょう。

《 ポイント 》

  • ゆで卵を流水で冷ます
  • ゆで卵を氷水で冷ます
  • ゆで卵を保冷剤で冷ます

ゆで卵を日持ちさせる保存方法

しょうゆ煮卵

ゆで卵はしっかり固ゆでしましょう。普通のゆで卵に比べて固ゆで卵の賞味期限は1~2日程度長くなります。煮卵にすると更に1~2日程度追加されます。

ゆで卵の賞味期限を延ばす方法として、

  • 煮卵にして冷蔵保存する
  • サンドイッチの具にして冷凍保存する

などがあります。

煮卵の作り方

  1. 卵の殻をむき、めんつゆで3分ほど煮る。
  2. しっかり冷ましてから冷蔵庫で保存する。
冷蔵保存:5日程度

サンドイッチの具の作り方

  1. ゆで卵をフォークの裏側で押しつぶします。
  2. つぶしたゆで卵にマヨネーズや塩コショウを入れてあえます。
  3. 1食分ずつラップで包みます。空気はしっかり抜きましょう。
  4. ラップで包んだものを冷凍用の保存袋に入れて冷凍します。
賞味期限:冷凍保存で1ヵ月程度

ゆで卵の殻は清潔な手でむく

手には目には見えない雑菌がついています。ゆで卵の殻を素手でむくと、手についている雑菌がゆで卵につく可能性がありますので、殻をむく前に手をしっかり洗い、消毒してからむきましょう。

1個ずつラップする

殻をむいたゆで卵は雑菌がつかないよう1個ずつラップに包んで保存しましょう。また、必要な分だけ取り出すことができますので残りのゆで卵を空気にさらしたり温度を上げることはありません。

《 ポイント 》

  • ゆで卵は半熟より固ゆでにする方が長持ちする
  • ゆで卵の殻を素手でむく際は手をしっかり洗い、消毒してからむく
  • ゆで卵の賞味期限を延ばす方法として、煮卵にして冷蔵保存する方法やサンドイッチの具にして冷凍保存する方法がある
  • 手の雑菌が移らないよう清潔な手で殻をむく

最後に

ゆで卵

できたゆで卵をすぐ冷蔵庫に入れてはいけない理由をご紹介しましたが、保存せずにすぐ食べる場合でも冷水につけて冷やすことで殻がむきやすくなります。

ゆでたあとすぐ冷やしておけば、食べずに残ったゆで卵をそのまま冷蔵保存することができますね。ゆで卵に比べ、生卵の方が賞味期限が長い理由は、白身に含まれるリゾチームという殺菌作用のある酵素が熱に弱いためです。

今まで、生卵が古くなると、熱をいれた方が賞味期限が延びると思ってゆで卵にしていた方も多いようですが、ゆでた方が賞味期限が短くなることを忘れないでくださいね。

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