目次
大葉が黒くなる原因
大葉が黒く変色する原因は4つあります。また、原因によって「黒い斑点になる」「部分的に黒くなる」などの違いがあります。
低温障害で大葉が黒くなる
大葉がシミのように黒く変色する原因のひとつに、低温障害があります。低温障害とは、もともと温かい環境で育った野菜が、冷蔵庫などの低温環境での保存により、傷んでしまい変色することです。
大葉の保存に最適な温度は、8℃前後だとされています。冷蔵庫内は3~6℃程度なので、大葉にとっては低温環境となり、低温障害を起こし、黒く変色してしまうのです。
乾燥や過湿により大葉が黒くなる
大葉は非常にデリケートな香味野菜で、乾燥しすぎたり、水分が多すぎると傷みやすく、黒く変色してしまいます。
大葉を乾燥から守る方法として、水に浸すという方法もありますが、葉を水に浸すと傷んで黒くなることがあるので、茎だけを浸すように注意しましょう。
温度と湿度によって大葉が黒くなる
収穫前と収穫後の温度や湿度の差が大きいと、大葉が黒く変色することがあります。また、冷蔵庫の扉の開け閉めによる温度変化も大葉を傷める原因になります。
斑点病が原因で大葉が黒くなる
大葉につぶつぶの小さな黒い斑点が見えたら、それは「斑点病」という植物の病気かもしれません。黒い斑点は、最初は直径1~2mmの小さなものですが、徐々に大きくなり、斑点の中心が茶色く変色してきます。
斑点病にかかった大葉は、カビていなければ食べても大丈夫ですが、風味は損なわれます。できれば斑点部分を取り除いた方が良いでしょう。
《 ポイント 》
- 大葉が黒くなる原因としては、低温障害、乾燥や過湿、温度や湿度の激しい変化、斑点病などがある。
- 低温障害とは、暖かい環境で育った野菜が、冷蔵庫などの寒い場所で保存すると黒くなること。
黒くなった大葉は使える?
原因が低温障害であれば使用可能
大葉が黒くなる原因は低温障害であることがほとんどですが、低温障害だからといって腐っているわけではないので、使うことができます。
大葉の黒ずみが気になる場合は、乾燥させてふりかけにして薬味として利用するのもよいでしょう。また、刻んだりペースト状にしてハンバーグや餃子のタネに練り込んだり、ソースやドレッシングに使うのもおすすめです。
大葉を乾燥させる方法
- 耐熱皿にキッチンペーパーを敷いておく。
- 大葉を重ならないように並べる。
- ラップをかけずに、600Wの電子レンジで3分加熱する。
- パリッと乾燥したら完成!
乾燥した大葉を手で細かく砕いたものを使用します。砕いた大葉は
- ちりめんじゃこと混ぜてふりかけにする
- 冷ややっこや蕎麦の薬味にする
- ドレッシングに和える
など、いろいろな使い方があります。
低温障害で黒くなった大葉も食べられますが、鮮度が落ちると食べられなくなります。しかし、腐り始めた大葉、腐った大葉は食べることができませんので捨てましょう。
腐った大葉の見分け方
- 異臭がする
- 茶色や黄色に変色している
- ふにゃふにゃになる
- ぬるぬるしている
- 葉が枯れている
このような特徴を持つ大葉を食べると、腹痛や下痢を起こすことがあります。
食べることができる大葉
- シナシナしているが変色や異臭はない
- 乾燥してカサカサしているが枯れていない
- 葉の色がやや黄ばんでいるが変な臭いはしない
など、大葉に元気がない程度であれば、食べることはできます。大葉が少し黄ばんでいる程度ならギリギリ大丈夫ですが、傷んでいると黄色くなり、その後茶色くなって枯れてしまいますので判断が難しい時は捨てましょう。
《 ポイント 》
- 大葉が黒くなる原因が低温障害によるものであれば、食べることができる。
- 大葉が少し黄ばんでいる程度であれば、ギリギリ食べることができる。
- 異臭がする、茶色く変色している、枯れている、ふにゃふにゃしている、ヌルヌルしている場合は、腐っているので食べられない。
大葉が黒くなるのを防ぐ保存方法
大葉はデリケートで変色しやすい野菜です。大葉が黒くなるのを防ぐには、温度と乾燥がポイントになります。
大葉が黒くならないための保存方法
大葉は、常温、冷蔵、冷凍で保存することができます。常温保存と冷蔵保存の2つの方法があります。
湿らせたペーパーで茎を包む保存方法
- キッチンペーパーを水で湿らせる。
- 大葉の茎を濡らした紙で包む。
※このとき、濡らしたキッチンペーパーが葉に触れないように注意する。水に触れると、黒く変色することがある。 - ビニール袋に大葉を入れる。
- ビニール袋の中に少し空気を入れ、袋の口を閉じる。
- 常温保存の場合は、風通しのよい冷暗所で保存する。冷蔵保存の場合は、野菜室に入れて保存する。
茎を水に浸す保存方法
〈用意するもの〉
蓋つきの瓶またはコップ※大葉を立てて入れられる長さのもの
〈手順〉
- 瓶やコップに、大葉の茎の根元が隠れるくらいの水を入れておく。
- 大葉の茎の先を1mmほど切り落とす。
- 大葉を垂直に立て、茎の根元だけを浸す。
※葉に水がかからないように注意する。水に触れると、黒く変色することがある。 - 瓶に蓋をするか、ラップで密閉する。
- 常温保存の場合は、風通しのよい冷暗所で保存する。冷蔵保存の場合は、野菜室に入れて保存する。
- 2〜3日に一度、瓶やコップの水を取り替える。
〈注意点〉
- 水分がつくと葉が黒くなりやすいので注意しましょう。
- 夏場や暑い場所での常温保存はお勧めできません。涼しい場所や気温の低い場所で保管しましょう。
- 冷蔵保存の場合は、冷蔵で低温障害を起こしやすいので、野菜室で保存します。
- 野菜室で保存する場合は、他の野菜と重ならないように注意しましょう。
新鮮な大葉を保存した場合の賞味期限は以下の通りです。元気がなくなった大葉はできるだけ早く食べましょう。
- 常温保存の賞味期限:1週間程度
- 冷蔵保存の賞味期限:2週間程度
大葉は冷凍保存も可能です。大葉の切り方と保存方法をご紹介します。
カットして冷凍保存する方法
- 大葉の茎を切る。
- 葉を使いやすい大きさ、形にカットする。(千切り、みじん切りなど)
- キッチンペーパーで水気を拭き取る。
- カットした大葉を冷凍用の保存袋に入れ、しっかりと空気を抜き、袋を閉じる。
- 冷凍庫に入れて保存する。
※冷凍保存の場合の賞味期限:1ヶ月程度。
黒くなりにくい新鮮な大葉の見分け方
大葉はデリーケートな野菜ですので鮮度が重要なポイントです。
鮮やかな緑色をしている
大葉は、新鮮なものほど緑色が鮮やかです。鮮度が落ちると葉が黄色っぽくなり、黄色から茶色に変わると腐ってしまうので注意しましょう。
葉先までピンとハリがある
大葉は茎から葉先までしっかりとしているものが新鮮です。鮮度が落ちると、葉の水分も失われてしまいます。
香りが強い
新鮮なものほど、大葉の裏の香りが青々としていて強いです。袋入りやパック入りのシソは香りを確認できませんが、バラ売りされているものは、香りも確認するようにしましょう。
スーパーで大葉を買うときは、袋やパックに水や水滴がついていないものを選び、大葉が黒くなる前に使い切りましょう。
最後に
大葉を買ったら、その日に使う場合でも茎の先をキッチンペーパーで包んでおきましょう。
大葉は時間が経つと鮮度や香りが落ちてしまうので、特に冷ややっこやそうめんの薬味として使う場合は、香りが落ちないようにすぐに保存しましょう。
大葉が黒くなる原因が低温障害であれば食べられますが、黒さが気になる方は、醤油漬けにすると分からなくなりますよ。
作り方は簡単!
ごま油大さじ2杯、しょうゆ大さじ1杯、おろしにんにく小さじ1杯を混ぜ合わせ、醤油ダレを作ります。タッパーに大葉と醤油ダレを交互に重ね、一晩置いてから食べましょう。
大葉とごま油の香りがマッチして、食欲をそそります。ぜひ一度作ってみてください。