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衣類に血液が!染み抜きはどうすればいい?
衣類は、ケガをしたり生理の経血だったりと、血液の染みがつきやすいですよね。しかし、シミがついたからといって焦る必要はありません。
なぜなら血液は水溶性の汚れなので、適切に対処すればきれいに落とすことができます。では、どのような方法で行えばよいのか具体的に見ていきましょう。
血液の染み抜きをする洗濯方法6選
重曹やオキシクリーンなどを使うと簡単に染みが取れます。必要なものとその使い方をご紹介します。
①重曹を使って洗濯
重曹はたんぱく質の汚れに強く、血液を落としやすくする作用があります。
まず、洗面器やバケツに水をはり、その中に重曹を入れて溶かします。重曹の量は、500ミリリットルの水に対し大さじ1が適量です。その中に、血液の染みがついた衣類を15分程浸し、そのあと普通に洗濯します。
また、重曹大さじ2、水大さじ1の割合で重曹ペーストを作り、血液の染みにもみ込んでなじませた後、洗濯するという方法も有効です。車のシートや椅子、布団、カーペットなどについた血液の染みにも活用することができます。
②セスキ炭酸ソーダを使って洗濯
ホームセンターで簡単に購入できるセスキ炭酸ソーダも、つけおき洗いやもみ込みで血液の染みをきれいに落とすことが可能です。
洗面器やバケツに水をはり、セスキ炭酸ソーダを入れて溶かした液剤に2時間程つけおきし、普通に洗濯するだけで血液の染みがきれいに落とせます。セスキ炭酸ソーダの量は、500ミリリットルの水に対し小さじ1杯が適量です。
また、セスキ炭酸ソーダ大さじ1、水大さじ1の割合でセスキペーストを作り、血液のしみ込んだ部分にもみ込んだあと洗濯するだけでも、きれいに落とすことができます。
③オキシクリーンやワイドハイター(酸素系漂白剤)を使って洗濯
オキシクリーンやワイドハイターのような酸素系漂白剤は、色柄ものに使えるので便利です。塩素系や還元系の漂白剤は、生地を傷めたり色落ちするため使用は控えましょう。
まずは血液の染みがついた部分を洗濯洗剤もしくは食器用洗剤で揉み洗いした後、歯ブラシに酸素系漂白剤をつけて染みの部分に塗ります。ブクブクと泡が出てくるので、泡が無くなるまでブラシでこすり、水で洗い流したあと普通に洗濯します。血液の染みをきれいに落とせるでしょう。
④アルカリ性洗剤を使って洗濯
血液のようなたんぱく質の汚れは、アルカリ性に弱いという性質があります。アルカリ性洗剤を血液の染みにもみ込み、10分程放置してから水で洗い流します。そのあと普通に洗濯すると血液の染みがきれいに落とせるでしょう。
⑤アンモニアを使って洗濯
ツンとする匂いが特徴のアンモニアは虫刺され薬に利用されているイメージですが、血液の染み抜きにも活用できます。
30ミリリットルの水にアンモニアを1滴たらしアンモニア水を作ったあと、綿棒に浸して血液の染みに塗布します。そのあとタオルなどで生地を叩き、汚れをタオルに移したら、普通に洗濯して完了です。アンモニア水を塗りタオルで叩く工程は、染みが薄くなるまで繰り返しましょう。
⑥大根おろしを使って洗濯
大根おろしは食べ物なので血液の染み抜きとは無縁に感じますが、大根おろしにはたんぱく質を分解するアミラーゼが含まれているので、染みを落とすことができるのです。
すりおろした大根をガーゼに包み、血液の汚れにポンポンと叩きつけしみ込ませます。血液が分解され薄くなるので、そのあと普通に洗濯しましょう。
衣類に血液が付いた際の応急処置
素材ごとに効果的な対処方法があります。それぞれ代表的なものを見ていきましょう。
デニム
デニムに血液が付いた際の応急処置は、まず冷水で濡らし歯ブラシでこすり血液を落とします。それ以上落ちないところまで薄くなったら、食器用洗剤を染みの部分に垂らし歯ブラシでこすります。
冷水ですすいでシミが薄くなったのを確認したら、最後に食塩と洗剤を染みの部分に振りかけて歯ブラシでこすり、冷水で洗い流して完了です。血液の染みをきれいに取り去ることができるでしょう。
シャツ
仕事中にケガをして血液が付いた場合、応急処置としてアルカリ性石鹸で洗うのがベストですが、ない場合は固形石鹸で代用できます。染みに直接石鹸をつけたあともみ洗いし、水で洗い流します。染みが薄くなるまで繰り返しましょう。
Tシャツ
Tシャツに血液が付いたら、まずはハンカチやハンドタオルなどで血液をポンポンと叩くように吸い取り、広がらないようにします。
次に、ハンカチやハンドタオルを濡らして染みを叩き血液を薄め、そのあと水洗いします。石鹸があれば、石鹸で揉み洗いするのもOKです。家に帰ってから、染み抜きをして洗濯しましょう。
ウールのセーター
ウールのセーターに血液が付いたら、まずは水に濡らしたハンカチで染みの部分を軽く濡らし、裏側にハンカチを当てたあと、表側から乾いたティッシュで押さえ汚れを吸い込ませます。色が薄くなるまで繰り返し、家に帰ってからしっかり染み抜きして洗濯しましょう。
時間が経った血液の染み抜き方法
血液が付着して時間が経っても取ることができます。完全に取れるかどうかは使用するものや頻度に関わってくるので確認しておきましょう。
コンタクトレンズの洗浄剤を使う
時間がたった血液の染みは、コンタクトレンズの洗浄剤につけおきすると落としやすくなります。涙の成分と血液の成分はほとんど同じであるため、きれいに落とすことができるのです。染みの付いた部分を1時間ほど洗浄剤につけおきし、そのあとは普通に洗濯するだけでOKです。
歯磨き粉を使う
時間がたち乾いてしまった血液には、歯磨き粉が役立ちます。まず、歯磨き粉を染みの部分に塗り乾燥するまで待ちます。そのあと、冷水でしっかり洗い流し洗濯用石鹸をつけてもみ洗い冷水で洗い流しましょう。何度か繰り返すと染みを抜くことができます。
食肉軟化剤を使う
食肉軟化剤には血液を分解する酵素が含まれているため、時間がたった血液も分解することが可能です。食肉軟化剤を染みの付いた部分に塗り込みしばらく放置した後洗い流し、そのあと普通に洗濯するときれいに染みを抜くことができます。
血液の染みにしてはいけないNG処置
血液の染み抜きの方法をご紹介してきましたが、やってはいけないこともあります。ここではNG処置をいくつか解説します。
お湯を使うのはNG
血液はお湯につけると固まる性質があるため、血液の染みをお湯で洗うのはNGです。水や冷水で洗うのが正解で、どうしてもお湯で洗いたいなら必ず30度以下に設定しましょう。
家で洗えない素材はプロに頼む
血液の染み抜きは、家で洗えない素材には行うことができません。染みを抜く以前に素材を傷めてしまい、着用できなくなってしまう恐れがあるからです。洗濯の表示を見て家で洗えないものは、潔くプロに頼むようにしましょう。
できるだけ早く対処するのがコツ
このように、血液の染み抜き方法をいろいろとご紹介しましたが、きれいに染みを抜くコツはできるだけ早く対処することですね。
外出先で血液が付いてしまった場合も、すぐに応急手当てをしてそれ以上染みがしみ込まないように防止することが大切です。お気に入りの洋服をコンディションの良い状態で着続けるためにも、染み抜き方法をマスターしましょう。