ローズマリーは食べられる?使い方と注意点

ローズマリー

ローズマリーは食べることができます。しかし、正直なところ、あまりお勧めできません。ローズマリーはすっきりとした香りが特徴ですが、苦味や青臭さが強烈なのです。ローズマリーの使い方、ローズマリーにはどんな効能があるのか、ローズマリーの正しい保存方法などを解説していきます。

ローズマリーは食べてもいいの?

ローズマリーを食べるイメージ

この質問の答えは、「ローズマリーは食べられる」です。しかし、ローズマリーを食べることはお勧めしません。おすすめできない理由をご紹介しますので、食べるか食べないかを決める前に、ぜひご一読ください。

ローズマリーは食べられるけど香りが強烈

ローズマリーには生と乾燥のものがあります。生のローズマリーは、肉や魚料理、焼く、蒸す、揚げる、煮るなどの調理に使われ、出来上がった料理に添えて出されることもあります。

生のローズマリーはすっきりとした爽やかな香りがしますが、苦味のある青臭い香りも強く感じられます。その香りの強さは、肉や魚の臭みを取ってしまうほどです。

また、生のローズマリーを料理に使う場合、枝まで使うことが多いのですが、枝は硬いので歯ごたえが悪く、口の中に青臭さが漂い、料理の風味を損ない、不味くなってしまうことがあるようです。

ローズマリーは、肉や魚の臭みを香りで消し、調理したときの風味を高めてくれます。ローズマリーの主な用途は香りを利用することなので、ローズマリーは食べない方がよいでしょう。

《 ポイント 》

  • ローズマリーは食べられますが、香りが強いのでおすすめしない。

ローズマリーの効果・効能と注意点

消臭効果

ローズマリーは食用だけでなく、さまざまな効能があります。

ローズマリーの主な効果効能

  • 消臭効果
    ローズマリーは強い香りを持ち、臭いの強い肉や魚の下ごしらえ、肉や魚の料理に香りをつけて消臭する効果があります。
  • 抗菌・除菌効果
    ローズマリーの主成分であるロスマリン酸には、抗菌・殺菌作用があります。花粉症の症状を和らげる効果があると言われています。
  • 抗酸化作用
    ローズマリーには多くのポリフェノールが含まれていますが、カルノシン酸という成分には非常に強い抗酸化作用があります。抗酸化作用にはアンチエイジング効果があり、ローズマリーが若返りのハーブとも呼ばれる所以です。
  • 血行を促進する
    ローズマリーには血行促進効果があるため、冷え性や肩こり、筋肉のこわばりを解消する効果があります。
  • 集中力・記憶力を高める
    ローズマリーには集中力や記憶力、覚醒力を高める効果があるので、仕事に集中したいときや勉強で記憶力を高めたいときに有効です。
  • 利尿作用と発汗作用
    ローズマリーには利尿作用や発汗作用があるため、体のむくみを解消する効果があります。
  • 消化を促進する
    ローズマリーには消化機能を高め、消化を促進する作用があります。
  • 新陳代謝を高める
    ローズマリーは血行を促進し、消化を促進するため、新陳代謝を高めます。

ローズマリーの注意点

  • ローズマリーは、妊娠中、授乳中の方、小さなお子様にはNGです。
  • ローズマリーは子宮を収縮させる可能性があり、早産や流産のリスクを高める可能性があります。妊娠中の方は、ローズマリーを食べないでください。
  • 高濃度のローズマリー・エキスは、皮膚に強い刺激を与える可能性がありますので、注意しましょう。
  • 血液関連の薬を服用中の方は、ローズマリーで副作用が出る可能性があります。

ローズマリーの使い方

ローズマリー料理

ローズマリーは食用になるため、料理によく使われますが、料理以外にもさまざまな用途があります。

ローズマリーを料理に使う

ローズマリーには非常に強い香りがあり、肉や魚の臭みを消す効果があります。クセのあるラム肉や豚肉、牛肉、クセのある鮭やマグロ、さんま、いわしなどの魚料理によく使われます。

生のローズマリーは、焼き物、蒸し物、煮物などの風味付けによく使われますが、乾燥ローズマリーに比べると香りは弱くなります。

乾燥ローズマリーは生ローズマリーより香りが強く、ハーブティーにも使われます。

ローズマリーの花をスイーツに使う

ローズマリーの花は、青や紫の美しい色をしています。ローズマリーの花は食べられるので、クッキーやクラッカー、チョコレートやシフォンケーキのトッピングにすると、とてもおしゃれな雰囲気になります。

例えば、焼いたクッキーの上に卵白を塗って花を乗せ、焦げないように1分ほど焼くと、鮮やかできれいなクッキーができますよ。

また、クッキーやシフォンケーキの生地にドライローズマリーを練りこめば、爽やかなハーブの香りを楽しむことができます。

ローズマリーを入浴剤として使用する

ローズマリーはリラックス効果やリフレッシュ効果があるため、入浴剤として使用されています。

洗濯ネットなどに生のローズマリーを3~4本入れ、お風呂に入れるだけです。ローズマリーの香りを楽しみながら入ることができます。

また、ローズマリーには血行を促進し、新陳代謝を活発にする効果もあります。

ローズマリーを香料に使う

ローズマリーのスッキリとした香りは香水やオーデコロン、デオドラント、ヘアトニックなどに香料として使用されています。

ローズマリーを使った防虫対策

ローズマリーには虫除け効果があります。ローズマリーはリースやサシェにして、クローゼットや押し入れに吊るすと虫除けになります。

ローズマリーをハーブティーにする

ローズマリーのハーブティーは、ローズマリーの爽やかな刺激的な香りで眠気や頭をすっきりさせる効果があります。

ローズマリーと相性の良い食品

ローズマリーには消臭効果があるため、肉や魚など臭いの強い食品に使用するのがおすすめです。例えば、ラム肉、豚肉、牛肉、サーモン、マグロ、サンマ、イワシなどがローズマリーと相性がよいです。

また、ソーセージやポテト、カリフラワーなども、ローズマリーの香ばしい風味がこれらの食材の味を引き立てるので、ローズマリーとの相性がおすすめです。

バター、ガーリック、レモンもローズマリーの香りと相性の良い食品です。ローズマリーは脂身が多くコクがあるので、バターとよく合います。

また、ガーリックの香りとローズマリーの香りはとても相性が良く、料理をおいしくしてくれます。レモンはローズマリーの青臭さを消して、フレッシュな香りを引き立てます。

ローズマリーの香りは肉や魚の臭みを消すほど強いので、食材によってはローズマリーの香りに負けてしまい、風味が損なわれることがあります。そのため、ローズマリーを使用する際は、香りの強いもの、脂っこいもの、味付けの濃いものに使用することをおすすめします。

ローズマリーの保存方法

キッチンペーパー

ここでは、生のローズマリーの保存方法と、乾燥ローズマリーの保存方法についてご紹介します。

生のローズマリーの保存方法

生のローズマリーを保存するためのポイントは、乾燥させないことです。ローズマリーは乾燥させると茶色く変色し、葉も落ちてしまうので、乾燥を防ぐように保存するのが基本です。

〈冷蔵庫で保存する場合〉

  1. 生のローズマリーをキッチンペーパーで包む。
  2. 保存袋やポリ袋に入れ、口をしっかり閉じる。
  3. 冷蔵庫の野菜室でローズマリーを立てて保存する。

ローズマリーの葉だけを冷蔵保存することが可能です。その場合も、キッチンペーパーに包んで保存袋やポリ袋に入れて野菜室で保存しましょう。

〈冷凍庫で保存する場合〉

  1. ローズマリーをきれいに洗う。
  2. キッチンペーパーでしっかりと水気を切る。
  3. ローズマリーをラップで包む。
  4. 冷凍用保存袋に入れ、冷凍庫で保存する。

ローズマリーは葉だけを冷凍保存することができます。葉に水分が残っているとすぐに傷んでしまうので、必ず水分を取り除いてから冷凍用保存袋に入れて保存してください。

乾燥ローズマリーの保存方法

〈未開封の場合〉
常温で保存しましょう。

〈開封後の場合〉
保存方法は3つあります。

  • しっかり密封して冷蔵庫で保存する。
  • 直射日光を避け、冷暗所で保存する。
  • オイル漬けにして保存する

ローズマリーをオリーブオイルなどに漬けて保存すると、オイルがローズマリーのフレッシュな香りを帯びて、料理やドレッシングで使うと美味しく仕上がります。

ローズマリーオイルの作り方

〈食材〉

  • オリーブオイル :200ml
  • 生のローズマリー:2枝程度
  • にんにく    :薄切り10枚
  • とうがらし   :1本
  • オイルを入れる保存瓶

〈手順〉

  1. 保存瓶を煮沸消毒して乾かしておく。
  2. ローズマリーをきれいに洗う。
  3. キッチンペーパーでしっかり水気を取る。
  4. ローズマリー、にんにく、唐辛子を保存瓶に入れる。
  5. オリーブオイルを上から注ぐ。
  6. 直射日光の当たらない場所で1〜2週間放置する。
  7. ローズマリー、ニンニク、唐辛子を取り出したら完成

ローズマリーのオイル漬けは食用にはなりますが、おいしくないのでおすすめしません。

ローズマリーのオイル漬けは、ローズマリーだけでなく、好きなハーブで漬けることができます。セージ、バジル、タイム、タラゴンはローズマリーと相性が良いのでおすすめです。

最後に

ローズマリー

そのまま食べられるローズマリーでも、生で食べるのはおすすめできません。

ローズマリーの香りが強いので、料理の味がローズマリーの味だけになってしまいます。どうしても試したい場合は、一番最後に味見をしてください。

料理や入浴剤にローズマリーを使うことが多い方は、庭や鉢植えでローズマリーを育ててみてはいかがでしょうか。ローズマリーは雑草のように丈夫で、寒さに強く、冬でも元気に育ちます。

また、乾燥にも強いので、うっかり水やりを忘れてしまう心配もありません。ローズマリーの鉢植えを部屋に置いておけば、虫除けにもなるので、一石二鳥ですね!

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