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油の保存にペットボトルは使える?
油の保存はペットボトルでもOK!
とんかつや唐揚げなどは、小さなフライパンや鍋に1cm~2cmほどの油があれば作ることができますので、毎回使い捨てしている人は特にオイルポットは必要なかったと思います。
でも多めに油を使った時は、一回で捨てるのがもったいないと思うことありますよね。そんな時、残った油の保存に役立つのがペットボトルです。
油の保存でペットボトルを使うデメリット
油の保存にペットボトルを使うのとオイルポットを使うのでは、どのような違いがあるのでしょうか?
油は空気や光などに触れることで酸化が進んで劣化します。オイルポットは、油の劣化の原因となる空気や光を遮断しますので劣化しにくくなります。
しかし、ペットボトルの場合は空気に触れるのを防いでも、透明ですので光を遮断することはできません。また、オイルポットは耐熱性に優れていますが、ペットボトルは熱に弱いため油をしっかり冷やさないと移すことはできません。
調理した油には揚げカスなどが残っていますが、油の中に不純物が入っていると劣化が進みますので、しっかり不純物を取り除く必要があります。
オイルポットの場合は、フィルターやこし網などがついていますので、そのまま上から使用済みの油を注ぐだけでろ過できますが、ペットボトルの場合は、別に油をろ過するものを用意する必要があります。
このような差はありますが、ペットボトルのデメリットは一工夫するだけでカバーできますので、オイルポットの代用としてペットボトルは十分使えます。
油の保存にペットボトルを使うメリット
油の保存に使ったペットボトルは、油を使い切った後その都度捨てることができますので、洗う手間がありません。また油が酸化して使えなくなった場合、ペットボトルに入れたままゴミに出すことができますので楽です。
油をペットボトルで保存するやり方とコツ
調理済の油を保存する際は、油の劣化を防ぐために油に残った揚げカスや不純物を取り除く必要があります。油の保存をペットボトルでするために、まずは油をろ過する方法を説明します。
〈用意するもの〉
- 空のペットボトル
- コーヒーフィルターまたは油こし紙
- ドリッパー
- アルミホイル
- 耐熱カップまたは耐熱容器
(※ドリッパーを乗せることができる間口のもの) - じょうご
やり方1:別容器でろ過する方法
油の予熱があるうちにろ過します。冷めてからろ過することもできますが、冷めると粘りが出てきますので熱がある方が早くろ過できます。
- 揚げ油に残った大きなカスをかす揚げのお玉で取り除きます。
- 油の粗熱を取ります。※火傷をしない程度の温度まで冷まします。
- ドリッパーを耐熱カップや耐熱容器の上に置き、コーヒーフィルターをセットします。
- 油をフィルターに流し入れます。
- ろ過した油をしっかり冷まします。
- じょうごを使ってペットボトルに流し込みます。
- 油が完全に冷たくなるまで放置します。
- ペットボトルのキャップをしっかり閉めます。
- ペットボトルにアルミホイルを巻きます。※アルミホイルを巻くことで光を遮断することができます。
- 冷暗所で保存しましょう。
冷めてからろ過するより、油に熱があった方が早くろ過できますので、時間がない時は別容器でろ過することをおすすめします。
やり方2:じょうろでろ過する方法
油がしっかり冷めてからろ過します。時間はかかりますが、ろ過しながらペットボトルに直接注ぎますので楽です。
- 揚げ油に残った大きなカスをかす揚げのお玉で取り除きます。
- 油をしっかり冷まします。※熱が残っているとペットボトルが溶ける可能性がありますのでしっかり冷ましましょう。
- じょうごをペットボトルに差し込みます。
- じょうごにコーヒーフィルターまたは油こし紙をセットします。
- 油をじょうごに流し入れます。
- 油が完全に冷たくなるまで放置します。
- ペットボトルのキャップをしっかり閉めます。
- ペットボトルにアルミホイルを巻きます。※アルミホイルを巻くことで光を遮断することができます。
- 冷暗所で保存しましょう。
冷めてからろ過すると少々時間がかかりますが、ドリッパーや別容器を洗う手間が省けるメリットがあります。またしっかり冷めていますので火傷の心配はありません。
〈注意点〉
ペットボトルに入れた油に熱が残っているうちにキャップを閉じると、キャップの内側に水蒸気がたまって油に水が入ることになり、使う時に水がはねて火傷をする可能性がありますので注意しましょう。
ただし、キャップをせずに長時間放置しっぱなしにすると空気に触れて酸化しやすくなりますので冷めたらすぐキャップを閉めましょう。
ペットボトルに入れた油の劣化の見分け方
ペットボトルに保存した油は2週間以内に使い切りましょう。そのために保存した日付をメモ用シールやポストイットなどに書いてペットボトルに貼り付けましょう。いつの油かを忘れないためにおすすめです。
ペットボトルに保存してから時間たつほど油は劣化します。油の状態にもよりますが、揚げ油の場合は2回~3回ほど再利用できますが、保存してから3週間を過ぎると、油の酸化が進み、色、ニオイ、粘り気、泡、煙などに劣化の症状が出てきます。
〈劣化した油の見分け方〉
- 色が濃い褐色になる
- 嫌な臭いがする
- 粘り気がある
- 泡が出ない
- 煙が立ちやすい
などの変化がある場合は、酸化が進み劣化が酷くなった証拠です。劣化が酷い油を使うと胸やけの原因になりますので、使用せずに捨てましょう。
油を保存するのにペットボトル以外でおすすめの容器
油の保存をペットボトル以外で代用する場合、瓶、急須、コーヒーポット、牛乳パックなどで保存する方法もあります。
瓶で保存する方法
ジャムなどを入れる蓋つきの瓶をオイルポットの代用にすることができます。
ペットボトルに油を保存する方法と同じように、コーヒーフィルターとドリッパーを使って別容器でろ過してから瓶に入れるか、コーヒーフィルターや油こし紙をセットしたじょうろを瓶に差して流し込みましょう。
瓶には遮光性がありませんので、ペットボトルと同じにアルミホイルを巻いて光を遮断しましょう。
急須で保存する方法
急須は耐熱性があり、茶こし付きの急須の場合は、茶こしにこし紙やコーヒーフィルターやキッチンペーパーをセットし、油を注いでろ過すればOKです。簡単にろ過できますし注ぎ口もありますのでおすすめです。
急須に入れた油が空気に触れないよう注ぎ口にしっかりラップをしましょう。陶器ですので光を遮断できますのでアルミホイルを巻くなどの遮光対策をしなくても大丈夫です。
コーヒーポットで保存する方法
ドリッパーとポットがセットになっているもので、コーヒーを入れる時と同じにコーヒーフィルターをセットしたドリッパーに油を注いで、そのままポットで保存することができます。
蓋をして注ぎ口をラップでしっかり防ぎましょう。また遮光性がありませんので、アルミホイルを巻くか新聞紙を巻きましょう。
牛乳パックで保存する方法
油をすぐ使い切る予定がある時に牛乳パックに保存することができます。時間がたつと油がしみ出る可能性があります。
また、しっかりフタをするのが難しいので空気に触れて酸化しやすくなりますので、牛乳パックでの保存はおすすめしません。
《 ポイント 》
- 油の保存をペットボトル以外でする場合は、瓶、急須、コーヒーポット、牛乳などに保存することができる。
ペットボトルに油をいれたまま捨てる方法
一般的に、油をペットボトルに入れたまま捨てることができます。
家庭で使用済みの油、不要になった油は、自治体やスーパーなどで回収サービスを行っています。自治体で回収する場合は、お住まいの地域によって回収する場所や曜日、容器の容量などが異なりますので、自治体や市区町村に確認しましょう。ホームページでも確認することができます。
スーパーなどでは油の回収ボックスを置いているとこともありますので、近くのスーパーで確認してください。または、インターネットの検索で、「地域名 油 回収 場所」などのワードで検索すると見つかると思います。
〈注意点〉
ペットボトルに油を入れて捨てる際は、油カスをろ過する必要があります。ろ過せずに保存していた油は油カスをしっかり取ってからペットボトルに入れて捨てましょう。
また、油を入れるペットボトルのサイズは自治体やスーパーなどの回収場所によって異なりますので注意しましょう。
例えば、2LのペットボトルがOKなところと、500mlのペットボトルでないとダメなところがあります。
最後に
油の保存でペットボトルを使う際はしっかり冷ましてからペットボトルに入れましょう。
ペットボトルは熱に弱いのでしっかり冷ましてから入れないとペットボトルが熱で溶ける可能性がありますので注意してください。
ペットボトルに入れた油が酸化すると透明感が消えて濃い褐色に変色し、嫌な臭いがしてきますので劣化がすぐ分かります。
その油で調理すると美味しくなくなりますし、胸やけの原因になる可能性がありますので注意しましょう。