人参から芽が出たらどうすればいい?食べることはできる?

人参

にんじんの芽や根には毒がないので、除去せずに通常通り食べることができます。ですが、芽が出た人参はおいしくありません。むしろ、ニンジン臭が強く、味も落ちているので不味いです。

人参から芽が出た!

人参

冷蔵に入れっぱなしにしていた人参から芽が出たことはありませんか?

人参から白いひげや芽が出たのを見て慌てて料理をしたか、あるいは腐っていると思って捨ててしまったかもしれませんが、芽が出た人参は食べることができます。

人参は芽が出ても食べられる

じゃがいもの芽には毒がありますが、人参の芽や根っこには毒はありませんので、取り除かずにそのまま通常通り食べることができます。しかし、芽が出た人参ははっきり言ってマズイです。人参臭さが強くて風味はがた落ちです。

なぜなら、人参に出た芽や白い根っこが成長するために人参の栄養をどんどん吸い取っているからです。栄養が吸い取られた人参の風味は落ちていき、栄養価もがくっと下がりますので、人参に芽が出たら大急ぎで食べないと、カスカスになって捨てるはめになるかもしれません。

人参の芽に毒がないのは、ヘタ(根首)の部分から生えているからです。ヘタ(根首)の部分から生える芽には毒は無く、正常に成長しているからこそ芽や根っこや葉が育つわけです。

人参の芽には栄養がある

人参の芽は食べることができると言いましたが、人参の芽や根っこは人参の栄養を吸い取って成長していますので、人参(主根)よりも芽や根っこの方が栄養豊富です。

芽や根っこを取らずに食べるのちょっと違和感があるかもしれませんが、できればそのまま食べることをおすすめします。

人参は成長し続けるので芽が出る

人参は収穫された後も成長を続けていますので、芽が出てきます。通常、土からの栄養で芽は成長しますが、肝心な土がないため、人参(主根)から栄養を吸い取って成長します。人参のひげのような根っこは、水や栄養を吸い上げるためのものですので、芽と一緒に生えてきます。

人参はいずれ「とうだち」する

人参に芽が出た後、すぐ食べずに放置していると人参はとうだちします。とうだちとは、人参が花を咲かせるために、人参の芯の部分から茎をのばそうとして、芯が硬くなってしまった状態のことです。

とうだちしても食べることはできますが、旨味や栄養が減って美味しくありません。また、包丁で切りにくくなるほど人参の芯が硬くなることがあります。

人参は日持ちが良く常温保存ができるので常備野菜になりますが、長時間放置していると芽や根っこが出てきますので、できるだけ早く食べましょう。

《 ポイント 》

  • 人参の芽には毒が無いので美味しくないが食べられる。
  • 人参の芽は栄養豊富。
  • 人参は収穫後も成長し続けるため芽がでてしまう。
  • 人参はとうだちするため、早めに食べるのがおすすめ。

 

人参から芽が出るのを防ぐ方法

人参から一度芽が出たら味は落ちていく一方です。人参から芽が出るのを防ぐためには、日持ちの良い新鮮な人参を選ぶことが重要です。

新鮮な人参の選び方

  • 葉が緑色のもの
    人参に葉がついているものは新鮮な証拠です。歯がいききとして濃い緑色を選びましょう。
  • 芽が出ていない
    芽がでるということは、栄養素を吸い取られているので味が落ちていると思いましょう。
  • ひげ根が少ない
    表面にひげが無いものを選びましょう。収穫遅れになるとひげが多くなりますので、ひげが多いということは熟し過ぎている、新鮮でないことになります。
  • オレンジ色が鮮やかで濃い
    オレンジ色が濃いにんじんはβ-カロテンが豊富です。
  • 色が鮮やかでツヤがある
    本来人参には半透明な薄皮がついています。人参はオレンジが濃くて色鮮やかなものほど良質だと言われていますので、色が濃く見えるように、あえてこの半透明な薄皮をブラッシングではがして店頭に置くお店もあります。ですので、それをふまえて、非常に濃くてツヤがあるものを選びましょう。
  • 葉のついていた部分(芯の切り口)が小さい
    葉が生えていた部分が小さいほど人参の芯が細いので実が柔らかいです。
  • 首の部分が青いものや黒ずんでいるものはNG

このような状態の人参を選びましょう。

人参のヘタを切って発芽させない

新鮮な人参を購入したら、人参のヘタを切って芽が出ないようにします。ヘタの部分がついたままですと鮮度が落ちやすく、ヘタが栄養を吸って芽をのばそうとします。

ヘタを切って芽が生えないようにして保存すると、日持ちが長くなりますが、常温で保存した場合は、1週間以内に消費するのがおすすめです。

ただし、ヘタを切ると乾燥して人参の水分が減って美味しくなくなりますので、乾燥を防ぐためにヘタの切り口はしっかりラップで包んで保存しましょう。

人参の正しい保存方法として、冷蔵保存と冷凍保存の方法を説明します。

人参を冷蔵庫で保存する方法

  1. 人参の水気をしっかり拭き取ります。
  2. 人参のヘタを切り落とします。
  3. 切り口にぴったりラップします。
  4. 新聞紙やキッチンペーパーも包みます。
  5. 冷蔵庫の野菜室に立てて保存しましょう。

冷蔵保存の賞味期限は2~3週間です。

人参を冷凍保存する方法

  1. 人参の皮をむきます。
  2. 食べやすい小さめのサイズに切ります。
  3. 冷凍保存用バッグに入れます。
  4. しっかり空気を抜いて口を閉じたら冷凍庫に入れて保存しましょう。

冷凍保存の賞味期限は約2ヶ月です。

《 ポイント 》

  • 新鮮な人参は、葉が緑色・芽やひげ根がない・色が濃く鮮やかでツヤがある。
  • 芽を出さないためにヘタを切る。
  • 人参の保存期間は、常温で1週間程度、冷蔵で2~3週間、冷凍で2ヶ月程度。
  • 人参は水分をしっかり拭いて保存する。
  • 冷蔵庫では新聞紙などで包んで、立てて保存する。

 

芽が出た人参の使い方

人参

芽が出た人参は、鮮度も味も落ちていますので、しっかり加熱しましょう。芽が出た人参の食べ方で美味しかったレシピを2つご紹介します。

人参の葉っぱのふりかけ

材料

  • 芽が出た人参の葉っぱ・茎・芽
  • ごま油
  • 調味料
    しょうゆ:小さじ1/2
    砂糖  :小さじ1
    塩   :少々(お好みで)
    こしょう:少々(お好みで)

作り方

  1. 芽が出た人参の葉っぱや茎、芽を細かく刻みます。
  2. 熱したフライパンにごま油をしいて中火にし、人参の葉っぱを炒めます。
  3. 葉っぱがしんなりとしたら、弱火にし、調味料を加えて混ぜ合わせます。
  4. 水分が飛ぶように炒めます。
  5. はっぱがぱらぱらしてきたら完成です。

ごまやおじゃこを混ぜるとグンと美味しくなります。

にんにくの芽と人参のきんぴら

材料

  • 芽が出た人参:1/2
  • 芽が出た人参の葉っぱ・茎・芽
  • 調味料
    しょうゆ:大さじ1
    みりん :大さじ1
    ごま油 :大さじ1~2
    和風だし:少々

作り方

  1. 芽が出た人参を細切りにし、葉っぱ・茎・芽は細かく刻みます。
  2. にんにくの芽を4~5cmの長さに切りそろえます。
  3. 細切りにした人参を電子レンジで30秒~1分ほど加熱します。
  4. 熱したフライパンにごま油をしいて中火にし、人参とにんにくの芽を入れて炒めます。
  5. 人参がしんなりしてきたら調味料を加えて混ぜ合わせます。
  6. 水分が飛んだら、ごま油をあえて完成です。

人参臭さがにんにくの芽に消されて美味しくなります。

調理以外の利用方法

調理以外に、芽が出た人参を水耕して葉を食べたり、タネをとって家庭菜園で人参を作ることもできます。

人参の芽で水耕栽培できる

人参の芽はヘタの部分を切り落とし、水につけて水耕栽培することができます。2週間程度で葉が育ってきますので、その葉を食べることができます。芽や葉は人参の栄養がたっぷり入っていますので人参より高い栄養価があります。

人参のタネを取る

人参の芽を育てて、タネを取ることもできます。ヘタの部分を切り落とし、水に浸けておくと、芽が成長し花が咲いた後にタネを取ることができます。取れたタネは乾燥させてガーデニングで人参を育てることができます。

人参の葉の栄養素

普段、捨てられてしまっている人参の葉には、実は根の部分よりも高い栄養が含まれているのをご存知ですか?特に多く含まれている栄養素を根と葉で比較したのが以下のとおりです。
※人参は皮付き生の状態で100gあたりの数値

人参根 人参葉
エネルギー 39kcal 18kal
βカロテン 8600μg 1700μg
ビタミンE 0.4mg 1.1mg
ビタミンK 17μg 160μg
葉酸 21μg 73μg
ビタミンC 6mg 22mg
カリウム 300mg 510mg
カルシウム 28mg 92mg
マグネシウム 10mg 27mg
鉄 0.2mg 0.9mg

※文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)野菜類/(にんじん類)/にんじん/根/皮つき/生」

人参の栄養素の代表であるβカロテンは根の部分の方が多いものの、ビタミンE、K、C、葉酸、カリウム、カルシウム、鉄分、どれも葉の方が多く含まれています。しかもカロリーは根の半分ほどの低カロリーなのもうれしい限りです。

・β-カロテン
人参に多く含まれているβ-カロテンは、体内でビタミンAの一種であるレチノールに分解され、目や皮膚の粘膜を健康に保つ働き、がん予防、抑制などの健康効果があります。

・ビタミンE
強い抗酸化作用を持つビタミンEは、血行促進、生活習慣病予防、自律神経を安定させるなど健康に欠かせない栄養素です。

・ビタミンK
血液を凝固させる働きを持つ脂溶性ビタミンで、コラーゲン生成を促進し骨質を改善する効果があります。

・葉酸
葉酸は、赤血球を作るので「造血のビタミン」ともいわれています。さらに、細胞の生産や再生を助けます。特に胎児の正常な発育にとって重要な栄養素であり、女性は妊娠前から産後にかけて摂取することが推奨されている栄養素です。

・ビタミンC
皮膚や細胞のコラーゲンの合成に不可欠な栄養素。皮膚だけでなく骨や血管など体のありとあらゆる場所で細胞と細胞をつなげる役割を担っています。

また、ビタミンCは鉄の吸収促進や免疫力の強化、体内に侵入した異物を代謝する酵素の活性化、抗酸化作用による心疾患予防が期待されています。

・カリウム
人体に必要なミネラルの一種で、細胞の浸透圧の調整などの働きをします。過剰に摂取したナトリウム(塩分)を排出する作用があり、むくみの解消や高血圧を予防・改善するなどの効果があります。

・カルシウム
人体に最も多く存在するミネラルの一種で、骨や歯を丈夫にするだけでなく、ストレスを解消する効果もあるといわれています。

・マグネシウム
カルシウムとともに骨の健康を保つ効果があり、血圧を下げたり心臓病や動脈硬化を防ぐなど、生活習慣病予防に欠かせない栄養といわれています。

・鉄
鉄分は、血液中のヘモグロビンの構成成分となり、酸素運搬という重要な役割を果たしています。
疲労回復や骨や歯を丈夫にする、たんぱく質の代謝を促進するなどさまざまな効果があり、女性には欠かせない栄養素です。

人参の葉を入手するには?

自宅で人参の芽から水耕栽培する以外に、人参の葉を入手するにはどうしたらいいのでしょうか。

・収穫時期の5~7月に入手可能
スーパーなどでは、葉に栄養がいかないように根の部分のみで売っているケースがほとんどですが、収穫時期の5~7月には一部店舗や通販などで葉付き人参を入手することができます。

・人参を栽培する
自宅で人参を栽培すれば、収穫時だけでなく、間引きの際にも人参の葉をたくさん収穫することができます。

《 ポイント 》

  • 人参の芽で水耕栽培ができる。
  • 人参の芽を育ててタネを取り、人参の栽培も可能。
  • 人参の葉には根より高い栄養素が含まれている。
  • 人参の葉は収穫時期の5~7月が入手しやすい。

 

人参が腐った時の見分け方

腐った人参

人参に芽が出たのを腐っていると勘違いして捨ててしまった方もいると思いますので、腐った人参の見分け方を説明します。

腐った人参の見分け方

  • 酸っぱい臭いがする
  • 変な臭いがする
  • 表面がヌルヌルしている
  • カビが生えている
  • 表面がぶよぶよしているしなびてふにゃふにゃしている
  • 中身がドロドロしている
  • 色が黒く変色している

このような状態の人参は腐っていますので捨てましょう。

最後に

人参

人参に芽が出たら、気づいたその日のうちに食べましょう。もし、すぐ料理ができないのであれば、いったん熱湯で茹でるだけでもOKです。茹でておけば煮物やカレーなどにすぐ利用できます。

人参に含まれるβ-カロテンは加熱しても壊れにくく油に溶けやすいので、オリーブオイルやバター、ごま油などで加熱してから食べると栄養の吸収率がアップします。

芽が出た人参を調理する時は、油を使った炒め物がおすすめです。

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