冬の虫刺されは要注意!主な原因と腫れや痛みを伴う場合の対処法

女性の虫刺され

冬場、肌に痒みが生じるトラブルは、乾燥以外にも虫刺されによる場合もあり注意が必要です。秋や夏ならいざしらず、冬に虫刺されが発生するのは意外かもしれませんが、一年中、活動するダニもいます。考えられる原因はいくつかありますので、虫に刺されたような痕跡があったり、乾燥肌ではないのに痒みが生じた時には、この記事をチェックしてみて下さい。

冬に虫刺されがある場合は要注意

虫刺されのイメージ

虫刺されと言えば夏や秋に発生する蚊が有名ですが、冬場でもイエダニやトコジラミなどが発生するリスクがあります。

大人になるにつれ、冬場の乾燥によって肌トラブルが生じるケースも多いものの、寒い時期なのに蚊に刺されたような発赤や腫れがある場合には、虫が原因の場合も充分に考えられるわけです。

発赤や腫れがあるものの痒くない時には蕁麻疹などもありますが、痒みが生じた場合には要注意。家の中のソファーやベッドなどに、人を刺すタイプの害虫が発生しているかもしれません。

冬の虫刺されの原因5つ

ハウスダスト中のダニ

虫刺されの大きな原因となる虫を5種解説します。それぞれの特徴を把握しておくことが虫刺され回避のポイントです。

①イエダニ

家の中に発生して人を刺すのは、イエダニとツメダニが有名です。このうち、冬場に猛威をふるいやすいのがイエダニの方で、寒さに弱いツメダニと違い、11月や12月になっても根強く生き残って吸血します。

イエダニは名前からすると屋内に居そうなイメージがありますが、彼らは普段は屋外に生息しており、ネズミや鳥などに寄生して過ごすのが通常。これらの小動物が家に入り込んだり近づいたりした結果、イエダニが屋内に侵入するわけです。

②マダニ

基本的に寒さに弱いマダニですが、日本では暖房・加湿器を付けっぱなしにしている家庭が増えたこともあり、冬場でも被害がしばしば発生するようになりました。

マダニはペットの犬や猫を襲うケースが多いですが、人間に対しても吸血を行います。マダニは普通の吸血昆虫とは異なり、一度口器を人体に挿入すると、数日から二週間程度は離れないのが特徴です。

口器は特殊な形状と分泌物によって固定されているので、無理に外そうとすると危険です。傷が広がる他、マダニの身体が分断され、頭部と口器だけが残る可能性があります。

③蚊

夏から秋にかけて発生するのが基本のように思えますが、種類によっては冬場に活動するものも存在します。夏場に良く見かける、黒いボディに白のストライプが入ったヒトスジシマカとは異なり、茶色がベースのチカイエカは冬場でも行動できるのが特徴です。チカイエカは日本全国の幅広いエリアに存在しており、浄化槽などに良く発生します。

④トコジラミ

名前からすると頭に発生するシラミが連想されがちですが、このトコジラミは遥かに厄介な存在となります。別名は南京虫として知られ、シラミではなくカメムシの仲間です。

彼らに吸血された場合には激しい痛さ・痒さに襲われることも多いのですが、その症状は尋常ではなく、日本では住職さんが被害にあった所、葬儀もできなくなりしばらくの間、休業を余儀なくされたとのエピソードもあるほどです。

人によって症状の出方は変わりますが、血が出るまで掻きむしったなどの体験談が散見されます。始めて刺された時には痒みは生じにくいとされるものの、家に発生した時には繰り返し吸血されるリスクは高いでしょう。

⑤疥癬

こちらは極小のヒゼンダニが人の肌に寄生することで、虫刺されのような腫れや発赤が生じます。虫刺されと間違ってしまう可能性もありますが、こちらは感染症であり、きちんと治療しないと家族や他人にダニがうつってしまうリスクが高いです。

感染者が使ったベッドやソファー、タオルなどにもダニが移動し、これらを媒介として他の人に感染が広がるので、発生した場合は駆除作業が大切となります。

冬の虫刺されで腫れや痛みが伴う場合の対処法

虫刺されに悩む女性

まず、患部を掻きむしらないことが大切です。患部に刺激や小さなキズが生じた結果、腫れや痒みが強まったり、感染症を引き起こすリスクもあります。したがって、辛いでしょうが、できるだけ我慢して安静に保ちましょう。

症状が軽い場合には、市販されている抗ヒスタミン剤や、ステロイド剤を活用します。蚊に刺された程度なら抗ヒスタミン剤で充分ですが、腫れや痒みがやや強い時には、ステロイド剤が適しています。

症状が強くてブツブツができたり赤く腫れた時、痛みや熱を感じるような場合には、早めに医療機関を利用するのがおすすめです。患部に針が残ったままだったり、マダニが吸血中で離れない場合にも、病院で対処してもらった方が安全でしょう。

冬の虫刺されを防止する方法

掃除する

害虫を寄せ付けないようにするにはどうすればいいか、虫の種類ごとにご紹介しましょう。

基本は家の清潔を保つこと

冬の虫刺され防止には、吸血害虫を寄せ付けないことと、早めに駆除することが大切です。吸血害虫はホコリやゴミを好む習性もあるため、普段からこまめに掃除をしておくのが効果的です。

ソファーやベッドなどもキチンと掃除機をかける他、乾燥機を使用するのも良いでしょう。掃除の仕上げには防ダニ・防ノミ効果のあるスプレーを散布すると、これらの虫を寄せ付けにくくなります。これを基本として、後は発生した害虫のタイプ別に対策を講じていきましょう。

ダニ・ノミの対策

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まず、冬場でも活動するイエダニは、ネズミを媒介としているケースが多いです。したがって、家にネズミが住み着いたような場合でしたら、早めに駆除していくのがおすすめ。

ネズミは食害や感染症を引き起こすリスクも考えられます。健康被害が生じる前に対策することで、イエダニの発生予防にも繋がります。

ノミやダニが家の中で繁殖し、蔓延してしまった時には、燻煙タイプの殺虫剤を活用していくのが選択肢です。近年は水を使わないタイプも登場しており、気軽に使いやすくなりました。

複合的に効果を生じるタイプでは、ゴキブリなどもまとめて駆除できるので便利です。例年のように害虫が発生する場合や、予めノミ・ダニが寄り付かないようにしたい時には、予防効果がある製品もおすすめとなります。

ペットを飼育していると、犬や猫についたノミ・ダニが家に侵入することになりますので、これも対策が欠かせません。基本的に犬・猫は定期的にシャンプーして清潔に保ちましょう。

日常のお手入れとしてブラッシングをしてあげると、ノミやダニを落とせます。吸血害虫が嫌がる忌避剤も登場しているので、これを利用しておくと虫が寄り付くのを防ぐことが可能です。

蚊の予防と駆除

蚊の対策については、夏場の対策と同様に考えて良いでしょう。外から入ってくる蚊を殺虫したり、忌避剤を利用していくのが基本です。これは電気式の蚊取り装置を用いると充分。

玄関などに吊り下げておくタイプの製品もありますが、チカイエカに対応があるかを確認してから購入するのがおすすめです。発生源が特定できた場合には、専門業者に依頼して根本的に対策すると安心できます。

特にチカイエカは地下水や浄化槽に繰り返し生じやすいので、再発を防止する手段についても業者に相談すると良いでしょう。

快適に冬を過ごすために

冬の快適な室内

冬場に発生する吸血害虫の種類や対策について紹介してきました。虫刺されを防ぎ、快適に寒い時期を乗り切るために、参考にしてください。肌に腫れや痒みが生じるのは虫刺されの場合もありますが、他にも感染症やアレルギーなど、色々な原因があります。もしも、自身で原因が特定できなかったり、症状が長引いて辛い時には、無理せずに皮膚科を受診してみましょう。

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