目次
柔軟剤・洗剤のそれぞれの役割とは
柔軟剤と洗剤を間違えた時の対処法をご紹介します。
柔軟剤と洗剤は異なる性質のため、混ざってしまうとお互いの役割・効果を打ち消してしまいます。そのため、洗濯機には柔軟剤と洗剤の投入口が分かれているのです。
柔軟剤と洗剤の投入口を間違えたらどのような作用があるのか?まずは、それぞれの役目からお話します。
洗剤の役割り
洗剤は洗濯ものの汚れを落とし、清潔に洗うことが目的です。また最近の洗剤は、再び汚れがつきにくくなるような役割もあります。そのため、多くの洗剤には非イオン界面活性剤か陰イオン界面活性剤が成分として含まれています。アルカリ性なので皮脂や油汚れを落とします。
柔軟剤の役割り
柔軟剤は、衣類を柔らかく手触り良く仕上げて、静電気を防止することが目的であり、その役割になります。殆どの柔軟剤には、陽イオン界面活性剤が成分に含まれています
柔軟剤と洗剤の投入口が分かれているのはなぜ?
洗剤を投入口に入れずに、洗濯ものと一緒にドラムの中に直接入れてしまう方もいるようです。
ですが、洗剤を投入口から入れずにドラムの中にある洗濯する衣服の上に、直接かけるような形で洗剤をドラムに直接流し込んでしまうと、特に色柄ものの場合、直接濃い洗剤が触れることで色落ちや色あせしてしまう恐れがあります。
洗剤を投入口から入れることで、洗剤を洗濯機の中全体に行き渡らせることが出来るので、洗剤が一部にだけ偏ることなく洗い残しや色落ちなどから衣類を守ってくれます。
柔軟剤については柔軟剤の効果を発揮させるため、すすぎのあとに洗濯ものに施すのが最も効果的です。洗剤を使って汚れをしっかり落としてよくすすいだ後、効果が一番高い高いタイミングで投入できるようにするため、洗剤と柔軟剤用にそれぞれ別の投入口があるそうです。
《 ポイント 》
- 洗剤は、洗濯ものの汚れを落とし清潔に洗うことが目的。
- 柔軟剤は、衣類を柔らかく手触り良く仕上げて静電気を防止することが目的。
- 柔軟剤と洗剤の投入口を分ける理由は、柔軟剤と洗剤が混ざらないようにするため。
- 柔軟剤と洗剤が混ざってしまうとお互いの役割・効果を打ち消してしまう。
柔軟剤と洗剤を間違えてはいけない理由
柔軟剤と洗剤を間違えた場合、どのような反応があるのか、なぜ間違えてはいけないのかの理由をご説明します。
柔軟剤と洗剤は相反する成分からできている
もし間違えて、または面倒だから…という理由などから、柔軟剤と洗剤を一緒に入れて洗濯をしてしまうと、柔軟剤の陽イオンと洗剤の非イオン又は陰イオンのそれぞれ正反対の物質が水の中で混ざり合うことになります。
その時に起こる現象は、陽イオンと陰イオンの分子の結合です。そうなると、本来お互いが持っている働きを相殺してしまい、それぞれの効果がなくなってしまいます。洗剤の洗浄効果も柔軟剤の洗濯物を手触り良く柔らかくしたり、静電気を防止する効果も低下してしまいます。
それぞれの効果を最大限に発揮するためだけでなく、お互いの効果を相殺してしまうことを防ぐために柔軟剤と洗剤は投入口がそれぞれ別になっており、柔軟剤と洗剤は一緒に入れてはいけないと言われているのです。
《 ポイント 》
- 柔軟剤と洗剤は相反する成分からできているので間違えると効果が無くなる。
柔軟剤と洗剤を間違えた時にすべきこと
うっかり柔軟剤と洗剤を間違えた時にすることをご説明します。柔軟剤を洗剤の投入口に入れてしまった場合と洗剤を柔軟剤の投入口に入れてしまった場合では対処法が異なります。
柔軟剤を間違えて洗剤の投入口に入れた場合
柔軟剤をうっかり洗剤の投入口に入れてしまった場合は、柔軟剤がすすぎ後のドラムに流入しません。そうなると柔軟剤の効果を発揮することはありませんので、柔軟剤を改めて柔軟剤用の投入口から入れてすすぎを開始する必要があります。
洗濯開始前に洗剤の投入口に洗剤と柔軟剤を一緒に入れてしまった
このような場合、洗剤の効果がなくなってしまうことがあります。特に気にならないなら、そのまま続けてしまっても深刻な被害はありません。汚れの落ちが悪くなる程度です。
柔軟剤投入口に洗剤を入れてしまった!!どうしたら良い?
このような場合は、気づいたのがどの段階かによって、対処方法が少しだけ変わってきます。
ケース①:洗濯を開始する前に気づいた!
洗濯物をドラムには入れたけれど、開始する前に柔軟剤の投入口に洗剤を入れたことに気づいた場合は、ドラムの中の洗濯物は全て取り出し、すすぎと脱水を3回程度、場合によっては4回程度繰り返すことで洗剤成分を水ですすぎ落すようにします。
もし、投入口が取り外せるタイプの洗濯機の場合は、一度投入口も取り外してしっかり流水で洗剤成分を洗い流します。もし投入口が取り外せない場合は、投入口にぬるま湯を投入口に何度も流しいれて中の洗剤を流すようにしてみてください。
ケース②:すでに洗濯が開始してから気がついた場合
(ほとんど終わった時点で気づいた場合)
この段階で気づいた場合は、ドラム内の洗濯物はそのままにして取り出さず、まずは投入口を洗います。投入口が取り外し可能なタイプであれば、洗濯前に気づいたケースと同じように一旦取り外してから、流水でしっかり洗剤成分を洗い流して再び取り付けます。
取り外せないタイプの場合もぬるま湯を投入口に何度か流し入れて、中の洗剤成分を洗い流します。投入口を洗った後に、すすぎと脱水を3~4回程度繰り返します。
《 柔軟剤投入口に洗剤を入れてしまった場合 》
- 洗剤と柔軟剤を間違えたことを洗濯を開始する前に気づいた場合、すすぎと脱水を3回程度、場合によっては4回程度繰り返すことで洗剤成分を水ですすぎ落す。
- 洗剤と柔軟剤を間違えたことを洗濯がほとんど終わった時点で気づいた場合は、洗濯物はそのままにして取り出さず、まずは投入口を洗い、すすぎと脱水を3~4回程度繰り返す。
柔軟剤と洗剤を間違えたまま洗濯をしてしまった場合
ここでは、柔軟剤と洗剤を間違えたまま洗濯をしてしまった場合の対処法を説明します。
- 投入口を洗う
洗剤及び柔軟剤の投入口にぬるま湯を10回ほど入れて洗い流しましょう。 - 投入口を外して洗う
投入口の中の洗剤を歯ブラシで落とします。また、投入口付近についている洗剤も擦り落としましょう。投入口の奥につまりがある場合、50~60度のお湯を少しずつ注いでかたまってしまった柔軟剤や洗剤を溶かしましょう。 - 洗った洗濯ものをすすぐ
間違って洗った衣類には洗剤がついていますので2回ほどすすぎます。まだ泡がでるようでしたら、再度すすぎましょう。 - 脱水する
泡が出なくなったのを確認し、通常通り脱水をします。
最後に
柔軟剤と洗剤を間違えた時の対処のポイントは、次のことを覚えておいてくださいね。
- 間違って洗った洗濯ものをしっかりすすぐ
- 投入口をしっかり洗う
なお、投入口や投入口付近に残った洗剤の固まりにカビが発生していることがあります。すぐに除去しなければカビと一緒に衣類を洗濯することになりますし、衣類にカビがついてしまうこともあります。
投入口だけでなく、洗濯槽の裏・全体にカビが生えている確率が高いです。市販の洗濯機ようクリーナーでカビを綺麗に落としましょう。