わさびの賞味期限はどのくらい?腐るとどうなる?

生わさび

お刺身を食べる際や、お寿司には欠かせないわさびですが、醤油や味噌に比べると、ご家庭ではそれほど頻繁に使うものではないので、賞味期限をあまり意識せずいつ封を開けたのか、記憶が定かでないことも多いのではないでしょうか。元々、殺菌効果に優れていると言われているわさびですが、今回はそのわさびの賞味期限についてご紹介します。

わさびの賞味期限はどのくらい?

粉わさび

一般的に世に流通しているわさびは、生わさび、卸わさび、チューブタイプのわさび、小袋に入ったわさび、粉わさびなど、同じわさびと言われていながら、その製品形状はさまざまです。

こちらでは、タイプごとに賞味期限などについてご紹介していきます。

生わさび

  • 冷蔵庫保存で1週間。
  • 冷凍で1ヶ月程度。
  • 水に浸し、水を取替えながら直射日光を避け、通気性の良い所での保存で1ヶ月程度。

チューブ入りわさび

  • 未開封の状態で製造から6~12ヶ月程度 (メーカーにより異なります)
  • 開封後は冷蔵保存で3ヶ月程度。

小袋入りのわさび

スーパーでお刺身や、お寿司を買うと無料でもらえる、小袋入りのわさびですが、この小袋のわさびは、以前は賞味期限を表示する義務がなかったため、表示されていないのが一般的でした。

小袋わさびに賞味期限表示がなかった理由は、食品表示法という法律により、賞味期限を省略することが許されていたためです。

その法律によると、30㎠以下のものは賞味期限の表示を省略できることになっており、小袋入りのわさびはそれに該当していました。

スーパーで購入したお刺身や、お寿司についてくる小袋入りのわさびに賞味期限表示がなかったのは、そのような理由によります。

なお、近年では食品表示法のルールが変更になったため、現在は表示されているようです。現在は、30㎠以下のものであっても、その名称、保存方法、消費期限又は賞味期限、アレルゲン、L-フェニルアラニン化合物を含む旨、食品関連事業者の氏名又は名称及び住所記載が義務化されています。

  • 未開封の状態で製造日から90日間程度。
  • 開封後は冷蔵庫保存で3日程度。

粉わさび

  • 未開封の状態で1年半~2年程度。
  • 水で溶いた後のものは数日以内。

「本わさび使用」と「本わさび入り」の違いって?

チューブ入りわさび

スーパーでよく見かける、一般的なチューブ入りわさびのパッケージ表記でよく見かけるこの2つですが、これらのチューブ入りの加工わさびは、パッケージの成分表示を確認してみるとわかりますが、原料に本わさびの他に、西洋わさび、香辛料、甘味料やその他調味料などが合わせて含まれています。

その原料の50%以上に本わさびが使われていると「本わさび使用」と表記され、本わさびの使用が50%未満の場合は「本わさび入り」と表示されるそうです。

なお、粉わさびは、ほぼ西洋わさびが使用されており、本わさびがほとんど使われていないものも多いようです。

わさびの賞味期限が切れたら

生わさび

わさびには、強い防腐・殺菌効果があるので、非常に細菌が繁殖しにくい食品ではあります。

そもそも賞味期限とは、製造日から未開封で保存した場合に「おいしく食べられる期限」を指します。ですので、味は落ちるかもしれませんが、賞味期限が切れても食べることは可能です。

この賞味期限は、実際よりも短く設定されており、表示日数の1.2倍~1.5倍程度の間は、おいしく食べられることが多いようです。

賞味期限とよく比較される消費期限は、「健康を害さずに安全に食べられる期限」になりますので、こちらについては注意が必要です。

消費期限が切れた食品は、食品の品質自体が劣化している恐れが高いため、食べるのは控えるべきでしょう。

わさび製品については、賞味期限の記載がされていますが、賞味期限が切れてしばらくしたものは、食べることに問題はなくても、見た目の色が少し黒ずんでしまっていたり、わさびならではの、風味や辛みがなくなってくることが往々にしてあります。

わさびは、その保存方法によっては、だいぶ長い期間、風味を保った状態で長持ちさせることも可能です。

わさびが腐った時の見分け方

生のわさび

適切な冷蔵・冷凍保存をすれば、わさびが腐ることはほとんどありませんが、万一腐った場合や劣化した場合の見分け方と、わさびの特徴についてご紹介します。

このようなわさびは、決して食べようとはしないようにしてください。

生のわさびが腐った場合

  • 黒く変色している。
  • カビが生えている。
  • ドロドロになっている。
  • 臭いや味に酸味が出てくる。

チューブ入りわさびや、小袋入りのわさびが腐った場合

  • 黒く変色している。
  • チューブの容器が膨張してパンパンになっている。
  • 酸っぱい臭いがする。
  • 粘り気がなくなり、ぱさぱさになっている。

粉わさびが腐った、劣化した場合

  • 黒く変色している。
  • 容器の中で虫が湧いている。
  • 湿気を吸ってどろっとしている。
  • ダマになって固まっている。

わさびの保存方法

生わさび

わさびは、正しい方法で保存すれば、だいぶ長持ちさせることができる食材です。こちらでは、タイプごと保存方法について、ご紹介していきたいと思います。

生わさびの保存方法

〈すり下ろしていない生わさび〉
正しい方法で保存すれば、1ヶ月程度、新鮮さを保ち、保存することができるようです。

  1. わさびの頭が出るくらいの深さのグラスまたは容器を用意する。
  2. グラス・容器に水を入れる。 (水量は容器の8割程度)
  3. ②の容器に、わさびの頭の方は、水より上に出るようにして入れる。
  4. ③を冷蔵庫に入れる。
  5. 毎日、1日に1回水を取り替えて、水を綺麗に保つ。
※一部をすり下ろして使った後も、水につけて冷蔵庫での保存が可能です。なお、毎日水を取り替えても、1ヶ月程度が期限になります。

〈すり下ろした生わさび〉
上記のような保存方法は手がかかりすぎるといった場合は、全てすり下ろした後、冷凍保存にすると良いでしょう。

  1. 生わさびをすりおろす。
  2. すり下ろしたわさびは小分けにし、ラップの上に平らに伸ばして空気を抜いてしっかり包む。
  3. ②を冷凍用保存袋に入れてから、冷凍庫に入れて保存する。
※子の保存方法で、1年程度は辛さを保ち保存することが可能です。わさびを使う際は、必要な分だけを割って取り出すようにして、残りは冷凍庫へ戻して保存します。一度解凍してしまうと、風味が落ち、再度冷凍保存は出来ませんので、ご注意ください。

チューブ入りや小袋入りのわさびの保存方法

未開封の場合

これらのわさびは、未開封であれば常温保存で問題ありません。直射日光が当たらない、温度変化があまりない冷暗所で保存することをおすすめします。

開封済みの場合

〈冷蔵保存〉
開封後は、チューブ入りわさびは、中の空気を抜くようにしてからキャップを閉め、小袋のわさびはラップに包んでしっかり密封してから冷蔵庫へ入れてください。

なるべく空気にふれさせないように密封することがポイントです。開封後のこれらのわさびの賞味期限は約3ヶ月以内と考えてください。

〈冷凍保存〉
チューブ入りのわさびも、小袋入りのわさびも冷凍保存は可能です。やや辛味が飛んでしまいますが、比較的安定した状態で保存が可能です。

小袋入りのわさびは、そのまま冷凍保存用の保存袋に入れてから冷凍庫に入れ、使うときに冷凍用保存袋から取り出してから、自然解凍するか、小袋ごとお湯に浸けて解凍して使ってください。

チューブ入りのわさびの冷凍保存は、以下のようになります。生わさびを冷凍保存する際に似ています。

  1. 1回分のわさびごと用に小さく切ったラップに、1回分量のさわびを各ラップの上に絞り出す。
  2. ラップの上にしぼり出したわさびは、平らに伸ばして空気を抜いてしっかり包む。
  3. チューブの内容量分すべて、②を繰り返す。
  4. ラップに平らに包んだものは、冷凍用保存袋に入れてから、冷凍庫に入れる。

使う際は、必要な分だけを取り出し、冷蔵庫内または常温で解凍します。

急ぎの場合は、熱いお湯を張ったボウルなどの中に小さな器を入れて、その中に小分けにした冷凍わさびをラップごと入れ、湯煎で解凍します。

または、レンジの解凍機能を使って極々短時間で解凍してください。

粉わさびを保存する

未開封の粉わさびについては、袋入りも缶入りのものも、直射日光や高温・高湿度の場所は避けての常温保存で問題ありません。

開封後は、冷凍保存用袋に詰め替え、冷蔵庫や冷凍庫で保存すると、風味を保ちつつ、長持ちします。使う際は必要な分だけを取り出して、すぐに冷蔵庫や冷凍庫に戻してください。

開封後は出来れば常温保存はせず、湿気を吸わせないようにご注意ください。

最後に

生わさび

市場に流通しているわさびには、生わさび以外に、とにかくさまざまなタイプの製品があります。

それらの成分内容も、その名称によって区別がされていたり、賞味期限もそれぞれのタイプで異なることが分かりました。

ご自宅でずっと眠っているわさび、最近ではわさびドレッシングなども人気ですので、もしなかなか減らない場合は、ポン酢やマヨネーズなどと合わせて、自家製のわさびドレッシングにしてみたり、焼肉の際の薬味として消費することもおすすめです。

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