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乾燥唐辛子のカビの原因は乾燥不足
自然乾燥させた乾燥唐辛子にもカビが生えることがあります。乾燥させた唐辛子になぜカビが生えるのでしょうか?その原因は乾燥不足です。
唐辛子の保存方法で一番多いのが乾燥保存で、唐辛子を乾燥させることでより長持ちさせることが出来ます。しっかりと乾燥させて適切に保存すれば、半年~1年程度の長期間の保存が可能ですが、乾燥不足で水分が残っていると傷んでカビが生えてきます。
カビや傷みの原因は水分ですので、カビを生やさず長期保存させるには、唐辛子から水分が完全に抜けるまでしっかり乾燥させる必要があります。
季節によっては唐辛子が完全に乾燥するまで、1ヶ月以上かかることもあり、意外と手間や時間がかかりますが、じっくりと乾燥作業を進めていきましょう。
唐辛子を十分に乾燥させ、正しく保存することで、唐辛子をカビから守るだけでなく風味を落とさず美味しさを保つことができます。
《 ポイント 》
- 乾燥唐辛子にカビが生えるのは乾燥不足で水分が残っていることが原因。
唐辛子の乾燥保存でカビを発生させないコツ
こちらでは、唐辛子を乾燥保存する際、カビを発生させないためのコツについてご紹介したいと思います。
しっかりと十分乾燥させる
株付きの唐辛子を乾燥させる場合は、数本ずつ束ねて根本を縛り、風通しの良い場所にドライフラワーのように逆さにつるして、しっかり自然乾燥します。
唐辛子の部分だけの場合は、ざるに重ならいように間隔をあけて並べて、どちらの場合も、直射日光を避けて、日陰に置いて乾燥させてください。
乾燥完了の目安は、唐辛子の表面にシワがたくさんできており、振ってみたときに中で種が転がっているのが確認できるような状態になります。
乾いた種が、からからと中で転がる音が確認できるまで、しっかりと乾燥させてください。種までしっかりと乾燥させることが、カビを発生させない大事なポイントになります。
湿気が入らないよう保存する
しっかりと乾燥を完了させた唐辛子を保存する際の注意点や方法は以下の通りとなります。
<湿気大敵!>
必ず湿気が入らないようにジップ付きの袋に入れて、空気をしっかり抜き、さらに密閉容器に入れましょう。粉末状にした唐辛子は、密封の瓶や容器に入れてもOK。その際、同じようになるべく空気に触れないようにしましょう。
<乾燥材を使う!>
ジップ付きの袋に乾燥させた唐辛子を入れる際、乾燥剤を一緒に入れるとさらに湿気防止になり、保存状態が良くなります。
<火のそばで保存しない!>
唐辛子は、高温多湿のに弱い食材です。調理の際に例え楽であっても、キッチン内の調理台やコンロの近くに置きっぱなしにするのはやめましょう。
<冷暗所か冷蔵庫で保存する!>
直射日光の当たらない、冷暗所や冷蔵庫で保存しましょう。しっかりと十分に乾燥させた後は、高温や湿気から唐辛子を守ることが大事なポイントになります。
唐辛子を乾燥させるメリット・デメリット
ここでは、唐辛子を乾燥させるメリットとデメリットについてご紹介したいと思います。
唐辛子を乾燥させるメリット
- 水分を抜いてカビの原因を取り除くことで長持ちする
- 保存に便利、すぐに使える、粉末状に出来る
- 乾燥させた唐辛子は米櫃に入れることで、防虫効果がある
唐辛子を乾燥させるデメリット
- 完全に乾燥させるまでにとにかく時間がかかる
- かたいため、輪切りにしにくい
- 生の唐辛子と比べると、乾燥させた唐辛子は風味や甘味が落ちる
唐辛子を乾燥させることのデメリットは確かにありますが、乾燥保存することのメリットのほうがより高いかな…ということが、正直な感想でした。
唐辛子を乾燥させずに生のまま保存する方法
乾燥唐辛子のカビの原因は水分なのでしっかり乾燥させなければならないという説明をしましたが、ここでは、唐辛子を乾燥させずに生のままで保存する方法についてご紹介します。
生の唐辛子を冷蔵保存する方法
- 生の唐辛子を水洗いした後、ペーパータオルなどで水気をしっかり拭き取ります。
- 唐辛子を1回分ずつ小分けにし、空気を抜いてラップで包みます。
- ジップ付きの保存袋に入れてから、冷蔵庫で保存します。
※風味が逃げないよう、しっかり密閉してください。
保存期間の目安は、1週間程度です。
生の唐辛子を冷凍保存する
- 生の唐辛子を水洗いした後、ペーパータオルなどで水気をしっかり拭き取ります。
- 唐辛子は1個ずつ空気を抜いてラップで包みます。
- 冷凍保存用のジップ付きの保存袋に入れ、しっかり空気を抜いて密閉します。
- 冷凍庫で保存します。
保存期間の目安は、3カ月程度です。冷凍保存した唐辛子は、解凍せずそのまま料理に使えます。
生の唐辛子をオイル漬けにする
お好みのオイル、サラダオイルやオリーブオイルなどに唐辛子を漬け込みます。好みによっては、薄くスライスしたニンニクやバジルなどのハーブも一緒に付け込んで、ペペロンチーノパスタに使えるアーリオ・オリオ・ペペロンチーノにしても良いでしょう。
より辛さや強い風味を求める場合は、輪切りにして漬け込むことがおすすめです。乾燥させた唐辛子ではなく、生の唐辛子のオイル付けは、乾燥ものよりも甘味があり風味豊かです。
保存用のボトルなどに入れ、なるべく空気に触れないようしっかり蓋をして冷蔵庫で保存します。1週間以内に使い切ることをおすすめします。
生の唐辛子をサラダドレッシングにする
青唐辛子とニンニクをみじん切りにして、お好みの酢、みりん、砂糖またはハチミツ、塩、これらお好みの量を、ドレッシング用のボトルなどに入れて振り混ぜます。
2時間程度寝かせてから、サラダのドレッシングとしていただきます。お肉との相性も◎です。辛味の強過ぎない青唐辛子を選ぶことをお勧めします。このドレッシングは、必ず冷蔵保存にして、3日以内を目安に使い切るようにしてください。
唐辛子には、青唐辛子と赤唐辛子がありますが、乾燥保存にむいているのは赤唐辛子で青唐辛子は乾燥保存には向いていません。そもそも赤唐辛子と青唐辛子の違いはなんでしょうか?
赤唐辛子と青唐辛子収穫時期の違い
青唐辛子が熟して赤くなると、赤唐辛子になります。唐辛子が熟して赤くなる前に収穫された唐辛子を、青唐辛子と言います。青唐辛子の収穫時期は、だいたい6月~8月になり、開花して20~30日後に収穫されるのが一般的です。
収穫された実の大きさは、4cm~5cm位のサイズになります。辛味のない甘味種のししとう、万願寺唐辛子や、メキシコ原産の激辛唐辛子のハラペーニョも青唐辛子です。
青唐辛子は、加熱すると辛さが緩和されて甘くなる特徴があります。また、青唐辛子は、柚子胡椒、山椒唐辛子、南蛮味噌などの原料にもなります。
その青唐辛子が、赤く完熟すると赤唐辛子になります。収穫時期は8~10月頃で、開花して50~60日後に株ごと引き抜いて収穫されます。
赤く完熟した赤唐辛子は刺激が強いので、素手で触った後に、そのまま顔や目回りなどに触れると刺激が強く、ひりひりしたり、炎症を起こしたりしますので、素手では触らないようご注意ください。
辛味が強いことが赤唐辛子の特徴になります。よくスーパーで見かける、鷹の爪は、この赤唐辛子になります。
最後に
今回は、唐辛子の乾燥不足がカビの原因になることを説明しました。唐辛子は、乾燥保存、冷蔵保存、冷凍保存、オイル漬け保存など、さまざまな保存方法がありますので、青唐辛子と赤唐辛子それぞれに合った保存方法を選び、お料理に合わせて使いこなしましょう。