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選挙に行かないとバレる?
選挙に行かないことがバレることはありません。
家族と同じく職場の人も「誰が選挙に行ったか」「誰が誰に入れたか」を知ることはできないので、自分が言わない限り選挙にいかないことがバレることはないでしょう。
ただし、選挙の投票所では、誰が投票しに来たかを確認しています。本人かどうかを名簿と照らし合わせてチェックしているので、選挙に行かないことがバレる先は選挙管理委員会になります。
しかし、選挙に行かないことは選挙管理委員会にしかわからない情報なので、投票に行ってないという情報が世間に漏れることはありません。
投票所で投票のお手伝いをしている人は地域のボランティアがほとんどです。守秘義務や情報漏洩対策について指導されているはずなので、ボランティアの人が喋らない限り心配はないと思われます。
また、選挙へ行く行かないに関しては自由ですが、世間は選挙に行かない人に対して厳しい目を向けるということを念のため知っておいた方がよさそうです。
《 ポイント 》
- 選挙に行かないことはバレることはない。
選挙に行かないと罰則はある?
投票に行かなくても罰則はない
選挙に行かないことがバレることはありませんし、行かなくても罰を受けることはありません。
選挙の投票は個人の「権利」なので、投票に行くか行かないかは本人の自由で強制ではありません。よって、日本では投票に行かなくても罰則はありません。
投票率が上がるように、選挙に行かない人へペナルティを課すべきではないかという意見もあることはあるのですが、今のところ強制は禁物です。高い投票率で多くの民衆に支持される政治家が増えるとよいのですが・・・
その一方で、日本以外では選挙に行かないと罰金や懲役になる国もあります。どんな罰則があるのかほんの一部を紹介しましょう。
【オーストラリア】
オーストラリアでは、選挙での投票を義務付ける「義務投票制」を採用しています。投票しなかった有権者には罰金20豪ドル(およそ2,000円)が科せられます。このような罰則を設けることで、投票率が全体で約95%と高い水準まで上がりました。
【ベルギー】
初回は5~10ユーロの罰金、二回目以降は10~25ユーロの罰金。そして15年間に4回以上棄権の場合は、10年間選挙資格停止となるなど厳格な罰則があります。
【シンガポール】
シンガポールでは、選挙で投票をしなければ選挙権が没収されます。棄権がやむを得ないものであったことを証明できなければ、名前が選挙人名簿から抹消されてしまいます。そうなると自分の意見を政治に反映できなくなるので、非常に重いペナルティです。
【ボリビア】
ボリビアでは、選挙後3ヶ月間は投票済証を持参しないと銀行に振り込まれた給与を引き出すことができません。
【フィジー】
罰則は基本罰金ですが、選挙に参加しないと刑務所に入れられてしまう最悪のケースもあります。
このように、選挙の投票率を上げる方法として、一部の国では「義務投票制度」を導入しています。しかし、現在の日本では「義務投票制度」ではなく、「任意投票制度」を導入しています。
投票率があまりにも低い状態が続くようであれば、他の国のように「義務投票制度」の導入が将来的に検討されるかもしれませんね。
《 ポイント 》
- 選挙の投票は個人の権利、本人の自由で強制ではない。
- 日本では投票に行かなくても罰則はない。
- 選挙に行かないと罰金や懲役になる国もある。
選挙に行かない人の理由
選挙に行かないことがバレることはありませんが、選挙に行かない理由はなんでしょうか?
2016年7月から、選挙で投票できる年齢が20歳以上から18歳以上に下げられました。世界的にみても18歳までに選挙権が認められている国は全体の92%で、この引き下げは世界の流れに沿ったものといえるのではないでしょうか。
そして不在者投票を「期日前投票」という名称に変更するなど選挙の投票率アップに向けて努力した結果、期日前に投票する人の数は年々増えてきているようです。
それでも選挙に行かないという人の心理にはどのようなものがあるのでしょうか。
投票したい政治家や支持政党がない
政治や選挙は理解していても、投票したい政党と政治家がいないため、どこに入れて良いか分からない」という人がいます。この場合、良いと思えない候補者や政党にだけは入れたくないという真剣な思いがあるのでしょう。
最近はSNSでネット選挙運動が解禁になったので、以前よりは情報を集めやすくなったとはいえ、自分の考え方に近い候補や政党を探すのには多くの時間が必要です。
国政選挙であれば有力候補は数人ですが、区議会議員選挙では50人前後の候補者が立つこともあるので、全員の正確な実績をチェックして判断するのは厳しいのかもしれません。
政治家の不祥事が理由
「投票に行かない人を責める前に政治家の質を問え」というのは、選挙に行かない理由の一つです。皆さんが知っているとおり、政治家の不祥事は後を絶ちません。
議員の汚職に限らず、暴言や失言、恐喝、児童買春、飲酒運転、不倫、暴行、セクハラ、パワハラなど、挙げるときりがありません。これでは政治家の資質を本気で問え、という意見があって当然ですよね。
公約を果たさなくても罰せられない
政党や候補者は、選挙が始まると今までの実績と公約を発表します。ですが、選挙後に公約を果たさなくても罰せられることはないので「言った者勝ち!」なんです。
街頭演説やテレビの討論会では華々しい公約を語り、国民に夢や希望を持たせる政党や候補者はたくさんいますが、公約を実現できなかったということが多々あります。
さらに、選挙中は「〇〇反対」と訴えておきながら、選挙後に〇〇を推進することも珍しくなく、これでは投票した国民を失望させてしまいますよね。
不祥事だけでなく、このような公約違反が政治不信を招いているので、選挙に行きたくないという人が増えているのも事実でしょう。
政治や選挙に無関心
選挙に行かない「明確な理由」があるわけではなく、ただ単に政治に無関心の人、選挙日を把握していない人もいるようです。
テレビで連日選挙のニュースを報道していたとしても「ん?選挙?」と、選挙があること自体を知らなかったという人は、当然公示日(告示日)も投票日も知りません。
選挙への関心が高い人と、無関心な人の温度差はかり大きいのではないでしょうか。
投票所に行くのに労力がかかる
貴重な時間を使いたくない、投票所に行くのに交通費やガソリン代、労力がかかるので合理的ではないと考えている人もいます。ですが、実際には自分の住民票の住所にある小中学校や公民館に投票所がありますし、投票所に到着してから投票が終わるまでにかかる時間は5分程度です。
また、予定が合わない場合や時間がない場合は、投票日以外に投票ができる期日前投票を利用した投票が可能です。
選挙に行かない「自由」
毎回、選挙に必ず行く人の中には、行かない人をついつい批判してしまうことがあります。ですが、選挙に行くか行かないかは庶民の自由意志に任せるのが民主主義であり、強制は良くありません。
政治の重要な意義を理解し興味を持つことができれば、自然に政治に参加したくなるのではないでしょうか。
《 ポイント 》
- 投票したい政治家や支持政党がなく、どこに入れたらいいのかわからない。
- 政治家の不祥事や公約違反が政治不信を招いている。
- 政治や選挙に無関心。
- 時間や労力を使いたくない。
選挙に行けない場合は期日前投票がある
期日前投票とは、選挙の投票をしたくても予定や日が合わなくて選挙に行けない人が、投票日前に投票が行える制度です。
期日前投票は下記の手順を踏むことで簡単に手続きをすることができます。
期日前投票注意点
- 投票できる日―投票日までの約2週間
- 時間 :8:30~20:00
- 投票所:投票案内ハガキまたは各市町村の公式サイトに掲載
- 持ち物:投票案内ハガキ(選挙日当日と同じ)
手続き方法
- 自分の住んでいる市区町村で指定された「期日前投票所」に行く。
- 投票入場券(投票案内ハガキ)を持参する。
- 身分証明書と宣誓書を見せる。
- 投票用紙を受け取り投票する。
選挙に行かないことがバレることはありませんが、何らかの理由で選挙当日に行けない方は、期日前投票をしましょう。
《 ポイント 》
- 選挙当日に行けない場合は「期日前投票」できる。
選挙の投票方法
投票の方法
- 投票所入場券(投票案内ハガキ)を持参して投票所へ行く。
- 投票所で選挙人名簿と投票所入場券を照合してもらう。
- 投票用紙を受け取る。
2つ以上の選挙が行われる時は、投票用紙を間違えないように注意する。 - 仕切られた机の上で候補者のうち一人の氏名を正確に記入する。
誰に投票したのか分からないものやそれ以外のことを書いた投票は無効となる。 - 投票箱に投票用紙を入れる。
投票の場所
各市町村の選挙管理委員会から送られてくる「投票所入場券」もしくは「選挙のおしらせ」に記載されています。
《 ポイント 》
- 投票所へは投票所入場券を持参する。
最後に
いかがでしたか?選挙に行かないことがバレることはありませんが、選挙に行くことによって誰でも政治に参加できるというメリットがあります。
若い世代が選挙に参加して投票率が上がると、若い世代の意見が反映される可能性も大いにあります。投票に行くのが面倒だと思わずに、よりよい政治が行われるためにも積極的に参加してみてはいかがでしょうか!