大根に黒い筋や斑点は食べても大丈夫?黒くなる原因は?

古い大根

見た目は普通の大根なのにカットしたら黒い筋や斑点があった!という経験はありませんか?真っ白のはずの大根が黒い筋などで変色していたら驚いてしまいますよね。このまま黒い筋の大根を調理して食べても大丈夫なのでしょうか?今回は黒い筋になる原因や、黒い筋の大根を調理するときのコツ、腐った大根の見分け方をご紹介します。

大根の中の黒い筋や斑点は食べても大丈夫?

カット大根

大根を切ると中に黒い筋が通っていて、内側に黒い斑点の輪のようなものがあったら、食べていいものかどうか心配になってしまいますよね。

黒い筋や黒っぽい色に変色している大根を食べても問題はありませんが、味や食感が落ちている場合が多いので、調理する際に食べやすくなるように工夫しましょう。

ただし、表面に黒カビが生えている場合は、身体に影響を与える可能性がありますので食べずに処分してくださいね。

黒い筋や斑点がある大根の使い方

下茹でする大根

黒い筋や斑点がある大根をそのまま食べるのに抵抗がある場合や、見た目が気になるようでしたら、大根の黒い筋の部分をできるだけ取り除いて調理しましょう。

このような大根は、固かったり苦かったりすることがあるので、サラダなど生で食べる料理よりも大根おろしや煮物、味噌汁の具にむいています。

黒い筋や斑点がある大根を調理するときのコツ

黒い筋や斑点がある大根を調理するときのポイントは2つです。

  1. お米の研ぎ汁を使って下茹でする
    お米の研ぎ汁を使って下茹ですると大根の苦味がやわらぎます。下茹でしてから煮物や味噌汁に使いましょう。
  2. 濃口醤油で味付けする
    煮物を作るときに「濃口醤油」を使うことで黒い筋や斑点が目立ちにくくなります。

黒い筋や斑点の原因

切り口が青い大根

そもそも大根の中の黒い筋や斑点ができる原因は何でしょうか。

主な原因としては、大根にストレスを与えてしまう環境で保存すると黒い筋・斑点が出ると言われています。具体的な原因を詳しく紹介します。

水晶現象

水晶現象とは、大根を切った時の断面が透明や青っぽくなる現象のことです。りんごの蜜の部分ように透けていて、その透けた部分が黒や紫に変色しています。

一見、病気のようにも思えるのですが、大根にとって適切な環境で保存していないと起こる現象のひとつです。高温、長期間の保存、冷蔵と常温保存を繰り返した時などに起こります。

大根自体が病気になっているわけではないので、食べても問題はありませんが、味がかなり落ちて美味しくありません。

青あざ症

大根を切ったら中の色が青っぽく変わっている状態が「青あざ症」です。水晶現象と同じように病気ではないので食べても問題ありませんが、味が落ちるのでおすすめしません。

25℃以上の常温で保存するなど、保存状態や栽培環境が悪いと見られる現象で大根が腐っているわけではありません。

ダイコンバーティシリウム黒点病

ダイコンバーティシリウム黒点病とは、栽培中に大根が感染してしまう病気です。20℃くらいの比較的涼しい環境で発症する土の病気です。

土の中の土壌菌によるカビが原因なので、大根は食べても問題ありませんが、厚めに皮を剥いで取り除いてから食べるようにしましょう。

黒芯病

黒芯病は、栽培時の環境で発症する大根の病気です。はっきりとした原因はわかっていませんが、気温や湿度、養分などの環境が原因ではないかと言われています。

大根の芯の部分が黒く変色しているものの、腐っているわけではないので食べても問題ありませんが、苦みが強いため、黒い芯の部分を取り除いてから調理しましょう。

黒カビ

大根の皮に黒い斑点がある場合は黒カビが考えられます。高温多湿を好む黒カビは、水分が多い大根を25℃以上の高温で保存すると発生しやすくなります。

黒カビは食べることはできません。カビの部分だけ取り除いてもカビの粒子は広範囲に飛び散っていますので処分してしまいましょう。

虫の被害痕

野菜に寄生するセンチュウという虫が、化学肥料だけで育てた大根の皮に寄生し、その被害痕が大根に残っている状態です。食べても問題はありませんが、気になるようでしたらその部分を取り除いてから食べましょう。

センチュウの被害が出た場合は、土壌を消毒する必要があります。

腐った大根の見分け方

カット大根

腐っている大根はどんな状態なのでしょうか。

見た目や感触、ニオイなど、腐った大根の特徴としてあげられるのは次の通りです。

  • 黒い斑点が大根の表面にあり、黒カビが生えている
  • 大根自体がぶよぶよしていて茶色に変色している
  • 表面がどろっと溶けて汁が出ている
  • 酸っぱいような異臭がする

大根に限らず、食品全般にいえることなのですぐに処分してしまいましょう。

白カビと黒カビは大根に生えても食べられる?

白カビが生えている

表面や断面にふわふわした物がついている場合、それは白カビです。白カビが少し生えている程度なら、その部分を多めにカットすれば食べられますが、長期間保存していた大根などは食べない方が無難でしょう。

黒カビが生えている

黒カビは青あざ症や水晶現象と違って1か所に固まって出ていることがあります。黒カビは白カビよりも深くまで根を張っているので、見える部分だけを取り除いても奥までカビが残っているので食べずに処分しましょう。

黒い筋がない大根を見分ける方法

大根

黒い筋や斑点のある大根を避ける方法はあるのでしょうか?

農家の方でも、大根の中身がどのような状態になっているのかは見た目ではわからないそうです。残念ながらお店で購入する時点で見分けることはできないので、気になる方は1/2にカットされた大根がおすすめです。

カットされた断面を確認し、変色していないきれいな大根をしっかり見定めてから買うことができますよね。おまけに最初からカットされている大根は、持ち運びもラクですし冷蔵庫で保存しやすいというメリットもあります。

最後に

カット大根

大根に黒い筋や斑点は、水晶現象や青あざ症、ダイコンバーティシリウム黒点病、黒芯病、虫の被害痕などが原因なので、食べても問題はありません。

ただし、苦味があったり、硬くなっているなど味が落ちていることが多いので、その部分を取り除いてから調理するのがおすすめです。ただし黒カビが発生している大根の場合は迷わず処分してください。

大根にはでんぷんを消化する「ジアスターゼ」や「グリコシダーゼ」などの酵素が含まれています。これらは食物の消化を助けるとともに腸の働きを整えてくれて、デトックス効果もあると言われています。適切な環境で育てられたおいしい大根を見定めて食べてみてはいかがでしょうか。

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