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洗濯機に乾燥機能が必要かどうかを決める基準は?
洗濯機に乾燥機能が必要かどうかを決める基準として、洗濯機に乾燥機能があると天候に関係なく洗濯することができるのが最大の利点です。
梅雨、台風、雨や雪の日、花粉や黄砂などの時期は、洗濯物を外に干せません。また室内干しは場所が確保できなかったり、洗濯物の臭いが気になりがちですが、洗濯乾燥機があれば気にせずに必要な時にいつでも洗濯が可能です。
洗濯乾燥機のメリット
干す・取り込む時間が短縮できる
洗濯機の洗濯乾燥機を使用すれば、干す、取り込む時間が短縮されます。仕事や育児をしながら干したり取り込んだりする時間まで確保するのは大変です。この時間が短縮できるのはメリットです。
さらに、次の日に使いたい服がある時など、夜のうちにセットしておけば、朝起きた時に乾燥まで完了しているのもうれしいですね。特にお子さんがいるご家庭ではかなり役にたってくれると思います。ただし、乾燥がかけられない衣類は分類しましょう。
干す場所が減る
洗濯物を干すことが減るので、干す場所が減ることにもつながります。ハンガーなども最低限で済むので、洗濯機周りの収納もスッキリします。干す場所を確保できない場合は特に助かります。
天候に左右されることがなくなる
天候を気にしなくて済むので、いつでも洗濯できて洗濯物が溜まりにくくなります。梅雨の時期など雨が続いてしまうと洗濯しても乾かすのに時間がかかってしまったり、干す場所も確保しなければなりませんが、乾燥機があればそんな心配をする必要がありません。
また、外に干さないので、外出先で天気の心配をする必要もなくなることで、気持ちが楽になるのは意外とメリットかもしれません。
柔軟剤がいらなくなる
乾燥機で乾かすので、柔軟剤がなくても問題ありません。タオルの吸水性も良くなったり、柔軟剤を買う手間が省けたり、収納場所も不要になります。
ただし、香りを楽しみたい方には物足りなくなるかもしれないので、乾燥機用柔軟シートなどを利用すると乾燥時の静電気などを抑えることもできて、香りを楽しむこともできるのでおすすめです。
タオルや肌着がフワフワに仕上がる
乾燥機でタオルや肌着等を乾燥させると、外干しとは比べ物にならないほど手触りがよく、フワフワに仕上がります。乾燥したては温かくてとても気持ちが良いので、ペットがタオルの上から動かないなんて話もよく聞くこともあります。
花粉やPM2.5などを気にしなくていい
家族やご自身など花粉症でお困りの方にとって、洗濯物を外干しすることはデメリットになります。衣類などについた花粉で症状をひどくさせてしまうからです。
また、外気中にはホコリやPM2.5など目に見えない汚染物質が舞っているため、それも洗濯物に付着してしまい、アレルギーの原因になることも。
乾燥機を使うことで、花粉やPM2.5などの汚染物質を気にすることがなくなるので、花粉症やアレルギーなどの心配が減ります。
高温で乾燥するので除菌できる
高温設定ができる洗濯乾燥機を使うことで除菌が可能なため、生乾き特有の不快な臭いが解消できます。
生乾きの臭いは、洗濯ものに付着したタンパク質を餌にしている「モラクセラ菌」が増殖することで不快な臭いが発生しますが、65℃以上の熱風を10分以上当てると除去することが可能です。
《 ポイント 》
- 干す・取り込むなど洗濯にかかる時間を短縮することができる。
- 干す場所を減らすことができる。
- 天候に左右されることなくいつでも洗濯できるので洗濯物がたまりにくくなる。
- 柔軟剤がいらなくなる。
- タオルなどフワフワな仕上がりになる。
- 花粉やPM2.5などを気にしなくていい。
- 高温で乾燥することで除菌ができて生乾きの嫌な臭いが解消される。
洗濯乾燥機のデメリット
入れすぎると乾燥できない
洗濯機の乾燥洗濯機は、洗濯できる量と乾燥できる量が同じではありません。洗濯機の容量が11Lの場合、乾燥は5Lと容量は半分くらいです。大丈夫かなと入れすぎてしまうと完全に乾燥していませんので注意が必要です。
乾燥機に入る量がどれくらいなのか、洗濯できる量はどれくらいなのか、乾燥洗濯機を購入する際には、容量をチェックしておいた方が良いでしょう。
乾燥機にかけると生地が傷みやすい
高温でいっきに乾かすため、生地に負荷がかかります。お気に入りやデリケートな素材の服などは洗濯表示をしっかりチェックしておきましょう。
タオル類や綿素材など、生地が傷みにくいものや傷んでも気にならないものだけ乾燥機を使うようにするなど、生地や用途によって使い分けするのがおすすめです。
ドラム式洗濯機はサイズが大きい
ドラム式洗濯乾燥機は横幅があるものが多いため、ご自宅の洗濯機置き場に収まるサイズか、購入時に注意が必要です。とくに集合住宅の場合、寸法を確認してからの購入をおすすめします。
比較的価格が高い
乾燥機能がついているので、普通のドラム式洗濯機や縦型洗濯機に比べると価格は高くなります。
乾燥機能付き洗濯機が欲しいけど予算が足りないという方は、最新式にこだわらず、型落ちなどを検討するのもおすすめです。
数万円~半額くらいまでコストを抑えることができる場合もあり、1年程度の型落ちであれば、性能もあまり変わらないので、購入する際はチェックしてみてもいいかもしれません。
フィルターなどの掃除が必要
乾燥機付き洗濯機は、繊維のゴミを吸い取るフィルターがついています。これは使用後に毎回ゴミをとる必要があり、取り忘れてしまうと乾燥機能がうまく働かなくなる場合があります。
また、週に1回程度の排水フィルターの掃除が必要です。洗濯乾燥機の下部についている排水フィルターを開け、付着している洗剤カスや、糸くず、ホコリや髪の毛などしっかり取り除いて洗う手間がかかります。
このお手入れをサボると水垢やカビが生えてしまい、洗濯物の不快な臭いの原因になってしまいます。清潔さを保つために必要ですが、時間がない、掃除が面倒な方にはデメリットです。
乾燥に時間がかかる
洗濯と乾燥を同時にかけた場合、3時間ほどの時間がかかります。乾燥できるものだけを寝る前に洗濯するなど、ライフスタイルに合わせて活用することがポイントです。
乾燥の時の音が大きい
乾燥の時に大きな音がするため、アパートなどの場合は近隣への騒音などを考える必要があるかもしれません。
洗濯機の音の大きさは、仕様表に書かれているdB(デシベル数)で確認することができます。一般的に55dBを超えるとうるさく感じるようになります。ちなみに、掃除機やトイレを流す音は60dBと言われているので、イメージがつきやすいかもしれません。
静音性が高く設計されているドラム洗濯機なども販売されているので、音が気になる方は、購入の際に確認しましょう。
電気代がかかる
洗濯から乾燥までに3時間前後の時間がかかるため、電気代は上がります。4人家族で1日1回の洗濯と乾燥をする場合にかかる1ヶ月の電気代は約500円です。
手間がかからない分、500円を安いと思うか、節約が優先かは個人差があるかもしれません。
ドラム式洗濯機の中でも、比較的電気代が安いと言われているヒートポンプ式にしたり、電気の深夜割引などを利用して時間帯を選んで乾燥させるなど、工夫次第で節約することもできるので試してみるのもいいかもしれません。
ドラム式洗濯乾燥機は子どもの事故の例も
ドラム式洗濯乾燥機は、子どもが入って窒息死した事故が報告されたケースがあります。ドラム式は子どもが入りやすいため、好奇心で入ってしまうことも考えられます。また、ペットなども同様です。
小さいお子さんやペットを飼っている方は、洗濯機についているチャイルドロック機能をしっかりと活用することで、事故を防ぐことができます。
《 ポイント 》
- 洗濯物を入れすぎると乾燥できないので乾燥できる容量をチェックする。
- 乾燥機は生地が傷み安いのでおしゃれ着などはNG。
- ドラム式洗濯乾燥機はサイズが大きいので置き場所のサイズの確認が必要。
- 比較的価格が高い。
- フィルターなどの掃除に手間がかかる。
- 乾燥に時間がかかる。
- 乾燥時の音が大きい。
- 電気代がかかる。
- ドラム式洗濯乾燥機は子どもなどの事故には注意が必要。
洗濯機と乾燥機を別に購入したほうがよい場合もある?
ここでは洗濯機と乾燥機を別々に購入した場合のメリットについてご紹介します。
購入代金
ドラム式洗濯乾燥機を一台で購入するより、縦型洗濯機と乾燥機を別に購入した方が代金を安く抑えることができる場合があります。
メンテナンス
乾燥機能一体型のドラム式洗濯機は構造が複雑なので業者にメンテナンスをお願いする場合がほとんどですが、乾燥機のみであれば自分でメンテナンスが可能な場合もあります。
同時に動かせる
洗濯機と乾燥機を同時に動かせるので、時間がないときや忙しいときに効率よく洗濯と乾燥ができます。
《 ポイント 》
- ドラム式洗濯乾燥機より、購入時の費用を抑えることができる。
- 乾燥機を別にすることでメンテナンスが楽になる場合がある。
- 洗濯と乾燥が同時にできるので時短になる。
洗濯乾燥機以外の乾燥方法
洗濯乾燥機を使わない場合の乾燥方法をご紹介します。
縦型洗濯機&ガス式乾燥機
ガス式は、電気式とはパワーが違うので仕上がりがよく、短時間で乾燥できます。また、洗濯機と乾燥機が別なので、並行して使うことも可能。8kgサイズもあるため、1日複数回洗濯するご家庭に適しています。
デメリットは、壁に穴を開けて設置する必要があるため、設置環境が限られることや、設置費用は15,000~18,000円程度が目安となります。
また、室内に設置する場合は、乾燥機から出る空気を室外へ排気するためのパイプが必要となります。大きさや配管スペースなど場所によっては設置や工事ができない可能性もあるため、事前にチェックすることや、工事を申し込んでおく必要があります。
縦型洗濯機&電気式乾燥機
電気式乾燥機は、内部に備えたヒーターで乾かす「ヒーター式」と、空気中の熱を利用して乾かす「ヒートポンプ式」の2種類があります。どちらも工事不要のため、場所を選ばず手軽に設置可能です。
縦型洗濯乾燥機やドラム式洗濯乾燥機よりも仕上がりが良いのもメリット。また、洗濯機と乾燥機を同メーカーにすることで、設置スペースもスッキリさせることが可能です。
デメリットは、ガス式の衣類乾燥機に比べると乾燥スピードが遅い点と、電気代がかかることです。少人数世帯など洗濯回数が少ない方に向いているかもしれません。
部屋干し&除湿機&サーキュレーター
乾燥洗濯機や乾燥機が無い場合や、乾燥機にかけられない衣類などにおすすめです。乾燥洗濯機での失敗なども防ぐことができ、短時間で乾燥させれば部屋干し臭の心配もなく、除湿機が部屋のカビ対策にもなります。さらに、冬場は乾燥対策にもなります。
ただし、干す手間などを省くことができないので、時間がない方にはデメリットになってしまいます。
《 ポイント 》
- 縦型洗濯機&ガス式乾燥機は短時間で乾燥可能だが、設置環境が限られてしまう。
- 縦型洗濯機&電気式乾燥機は手軽に設置が可能だが、乾燥に時間がかかる。
- 部屋干し&除湿機&サーキュレーターは乾きやすく、除湿機は部屋のカビ対策に、冬場は乾燥対策にも。ただし手間がかかる。
洗濯乾燥機の特徴
ドラム式洗濯機の乾燥機能
ヒートポンプ式乾燥タイプ
衣類を乾燥するときに、ヒートポンプで湿気を含んだ空気を除湿して、洗濯機の外に排水するタイプです。
主な特徴
- 洗濯槽内の温度は約60 ℃以下なので衣類の傷みや縮みが少ない。
- 洗濯槽内の温度が上がりすぎないので乾燥機が稼働中でもドアの開閉ができる。
- 衣類を乾燥するときに冷却水を使わない。
- 乾燥機が稼働中でも周囲が暑くなりにくい。
- 効率よく熱交換ができ比較的電気代が安い。
低温風パワフル式乾燥タイプ
衣類を乾燥するときに、ヒーターで加熱し室温を低温風で乾燥して洗濯機の外に排気するタイプです。
主な特徴
- 低温風で乾燥するので衣類の傷みや縮みが少ない。
- 洗濯槽内の温度が上がりすぎないので乾燥機が稼働中でもドアの開閉ができる。
- 衣類を乾燥するときに冷却水を使わない。
- 乾燥機が稼働中でも周囲が暑くなりにくいが、湿気になりやすいので換気が必要になる。
- ヒートポンプ式よりも電気代が高くなる。
ヒーター式乾燥タイプ
衣類を乾燥するときに、冷却水温風を除湿しながら乾燥のときの水蒸気を水に戻して洗濯機の外に排出するタイプです。
主な特徴
- 洗濯槽内の温度が高く衣類を素早く乾燥できるが、衣類が傷んだり縮みやすい。
- 洗濯槽内の温度が上がりすぎるため乾燥機が稼働中はドアの開閉ができない。
- 衣類を乾燥するときに冷却水を使う。
- 乾燥機が稼働中でも周囲が暑くなりにくい。
- ヒートポンプ式よりも電気代が高くなる。
縦置き式洗濯機の乾燥機能
ヒーター式乾燥タイプ
衣類を乾燥するときに、冷却水で湿気を含んだ空気を除湿し乾燥のときの水蒸気を水に戻して洗濯機の外に排出するタイプです。
主な特徴
- 洗濯槽内の温度が高く衣類を素早く乾燥できるが、衣類が傷んだり縮みやすい。
- 洗濯槽内の温度が上がりすぎるため乾燥機が稼働中はドアの開閉ができない。
- 衣類を乾燥するときに冷却水を使う。
- 乾燥機が稼働中でも周囲が暑くなりにくい。
- ヒートポンプ式よりも電気代が高くなる。
最後に
洗濯機に乾燥機の機能は必要かどうか?洗濯機と乾燥機を別々に購入するか?はご家庭や洗濯機を使うときの状況などで変わります。洗濯機を買い替えるときなどは、乾燥機能のメリットとデメリットを考慮してから購入することをおすすめします。