目次
布団を干すのに適した頻度と時間はどのくらい?
基本的に布団を干す頻度は週一回程度、午前10時から午後2時までの間で2時間ほどが良いとされています。
というのも布団は湿気を吸い取りやすくカビが生えやすいので週1回という頻度で乾かしておく必要があり、ダニを駆除するためには日光に長く当てることで布団全体を高温にしなければいけないからです。
ただしこれはあくまで目安であり、素材に拠って密度や乾きやすさも違ってきますので素材に合わせた時間を知っておく必要があります。とはいえ共働きだと布団を干すという重労働は体力的にも時間的にもなかなか大変ですよね。
そんな中でがんばるのですから、せめてできるだけ高い効果の得られるやり方をしたいと考えるのは自然なこと。ですので、ここからはご家庭にある布団の素材に合わせた最適な頻度や時間を解説していきます。
素材ごとに異なる布団を干す頻度と時間
布団に使われている素材によって干し方や時間も変わってきます。それぞれの適切な頻度や時間を確認しましょう。
羽毛の場合
月に1~2回程度、裏表を片面30分~1時間ずつ干します。日光での痛みに弱いく部屋干しの方が良いとされているので、殺菌を目的として外干ししたい場合は少し短めに干すようにしましょう。
羽毛はとても通気性が良く湿気がこもりにくいので風通しの良い場所なら日陰でも乾き、布団の中では最も干す手間がかからない素材のひとつです。
羊毛の場合
月に2~3回、裏表を片面30分~1時間ずつ干します。こちらも羽毛布団と同じで日光の痛みに弱いので部屋干し推奨です。保温性・通気性に優れている点も羽毛と似ており、やはり干す頻度や時間が短く済みます。しかし羽毛よりも密度は高いので羽毛よりほんの少しだけ長めに干します。
ポリエステルの場合
週に1回、裏表を片面1~2時間ずつ干します。こちらは日光に当ててしっかり干しましょう。ポリエステルは吸湿性が低く水分を吸わないためか、湿気のほとんどは布団の表面に溜まるので相対的に乾くのも比較的早めです。
綿の場合
週に1~2回、裏表を片面2時間~2時間半時間ずつ干します。綿は吸湿性が高く通気もあまり良くないので乾きにくく、是非とも天日干しでしっかりと乾かしておきたい素材です。
布団を干す頻度が多すぎるとどうなる?
できるだけフカフカにしたりできるだけしっかりと除菌やダニ除去をしたいと思うと、どうしても長めに干した方が良さそうに思えてきますが実はそれは良くありません。
長時間干しすぎると布団が乾きすぎて繊維がガサガサになり寝心地が悪くなりますし、水分を完全に失った繊維は崩れやすくなり、ちぎれて繊維のホコリになっていまいますので最低限の湿気は必要です。
また長時間日光にさらされることで中綿が傷んで寿命が縮みますし変色の原因となることもあるので要注意。どうしてもちゃんと干せているかが気になって長めに干したくなった時は、目安よりも1.5倍程度の時間と頻度でやると良いでしょう。
上手に布団を干すコツと押さえておきたいポイント
布団を干す上で押さえておくと良いポイントがいくつかあります。一つ一つ見ていきましょう。
シーツはつけたままがベスト!
まず干す時はシーツを付けたままにすること。中綿を紫外線から守ってくれるので素材が痛むのを抑えることが出来ます。太陽光での殺菌は僅か30分程度で十分なほどですのでシーツの遮断によって殺菌の時間が足りなくなることはありません。
最近では布団を包む黒いシートが販売されており、これに包んで干す事で熱を上がりやすくして短時間でダニを駆除できるのでより入念にやりたい場合便利です。
布団は叩かない
また布団を干すとなると布団たたきでパンパンと叩くイメージがありますが、実はこれはNGです。
布団の生地やシーツを痛める原因になりますし、舞ったホコリやダニの死骸などを吸い込んでしまうので危険です。布団たたきを使う場合は撫でるように、布団の表面を払うための道具として使いましょう。
もちろんそれだけでホコリやダニの死骸を落とすのは難しいので、干した後には布団の裏表を掃除機で吸うようにすると布団の中の清潔度を保つことが出来るのでオススメです。掃除機をかける祭はなるべくゆっくりと動かしながらじっくりかけるようにしましょう。
夏と冬で乾かし方を変えよう
夏と冬とでは湿度や気温が全く違うので布団の乾き易さにも大きな違いが出てきます。夏は目安に書いた時間の短い方を、冬は目安に書いた長い方の時間を参考に干すようにしてみて下さい。
夏は天気の日であれば乾きやすいものの、梅雨の時期など雨が降る機会も多くなります。夜に雨が降っていた場合は朝になるまで地面は多量の湿気を含んでいて乾かず朝になって一斉に蒸発を始めますので、昨晩雨が降っていたようであれば干す時間をいつもより遅らせた方が良いでしょう。
曇りの日なども空気中の湿気が多く干しづらい日、できれば部屋干ししたい所ですが湿度が40度までは外に干しても大丈夫な目安になります。
布団をなかなか干せない時に役立つ代わりの手段
布団乾燥機を使う
布団を干すのが良いとわかっていても、共働きだとお仕事が忙しくなかなかそちらに回す時間も取れないもの。また雨が続いてもやはり外に干すことができなくなってしまいますし、綿やポリエステルのお布団だと部屋干しのみでは心配です。
そんなときには布団乾燥機を使うと良いでしょう。好きな時間に始めることができるので家事の合間やスキマ時間を使ってできますし、布団も敷いたままで良いので手間がかからずベッドなどのマットレスを動かすのが大変な物にも最適です。
タイマー式なので最適な時間で終わり、やりすぎてしまう心配もありません。余裕があれば出来る限り乾燥機の後は掃除機をかけるのを忘れないようにしましょう。
除湿グッズを使う
布団の下に敷く除湿シートや、布団やまくらにかける除湿パッドを使うのも方法の一つです。
布団の代わりに吸湿してくれるので布団をカビやダニの繁殖から守る効果があり、布団を干さなくても長期間清潔な状態を維持しやすくなります。速乾性を謳っているものが多く、肌触りさえ気にならなければぐっと手間を抑えることの出来る時短アイテムです。
花粉症などのアレルギーで外に干せない場合などでは専用の布団干しカバーがあり、花粉のみならず飛んでくるホコリなどの汚れも防ぐことが出来ます。乾燥機はだいたい一回で10~20円ほどの電気代がかかると言われていますので、乾燥機の頻度を下げられるのも利点の一つです。
すのこを使う
ベランダの汚れがつくから干せないという場合はベランダと布団の間に挟むカバーも販売されていますが、布団干しスタンドを使って室内干しにしても大丈夫です。
普通のスタンドよりも通気性の良い三角形型のものなどもありますし、「すのこ」2枚を三角形になるように立てかけてそこに干すことでも木の通気性を活かした干し方が出来ますので、もし自宅にあったら試してみて下さい。
布団は適切な時間で手早く干すと長持ちする
布団の適切な干し時間を知ることは無駄な時間や布団の摩耗を避けることができますし、気持ちの良い清潔な布団は質の高い睡眠を得ることが出来ます。
睡眠の質は毎日の気分や体力にも大きく関わっており、布団を適切な状態にすることで生活を好転させるキッカケにもなります。出来る範囲でのやり方からで大丈夫ですので是非試してみてください。