目次
バナナの栄養と健康効果
冷凍したバナナの栄養と、冷凍する前のバナナの栄養を比較してみました。まずはバナナの主な栄養素と効果をみてみましょう。
バナナの主な栄養素と効果
バナナにはたくさんの栄養素があり、それぞれ美容や健康に効果があります。冷凍バナナの栄養素は、冷凍前のバナナの栄養素と基本的には変わりません。
カリウム
カリウムは体に必要なミネラルのひとつで、取り過ぎた塩分(ナトリウム)を排出してくれます。
塩分を取りすぎると顔がむくむことがありますが、余分な塩分が排出されて水分量も調整されますのでむくみが解消されます。
カリウムは、加熱すると無くなりやすい栄養素ですが、バナナは生のまま食べることができるので、減ることはありません。通常、野菜などはゆでると約30%のカリウムが減ります。
ビタミンC
ビタミンCは美容効果があります。ビタミンCは、紫外線によってできた黒色メラニンを還元する美白効果や、メラニンを防止する美肌効果もあります。
バナナにはそれほど多くは含まれていませんが、皮をむいてすぐに食べられるので手軽に摂取することができます。
ビタミンB1
ビタミンB1は、糖質の代謝を活発にします。また、中枢神経や末梢神経の働きを良くし、疲労回復効果があります。
ビタミンB2
ビタミンB2は脂質の代謝をアップさせます。また、皮膚や髪や爪などの健康も維持する働きがあり、口内炎になるとビタミンB2をとることが推奨されています。
ビタミンB1は糖質、B2は脂質を代謝しますので、ダイエット効果が期待できます。
葉酸
葉酸は細胞を生成する働きをし、特に胎児の成長に必要ですので、妊婦さんや妊娠前に取ると良いビタミンです。
食物繊維
バナナには多くの水溶性食物繊維が含まれています。善玉菌のエサとなるフラクトオリゴ糖も含まれているので、腸内環境を整えるのに効果的です。
マグネシウム
バナナはマグネシウムの含有量が非常に多い果物です。マグネシウムの50%~60%は骨に含まれていますので、マグネシウムを摂取することで骨を健康にします。また、不整脈を防ぐ効果もあります。
ポリフェノール
ポリフェノールは強い抗酸化作用があり、免疫力を高め老化を防止し、動脈硬化の防止にも効果があります。
また、しみやしわの原因となる皮膚の皮脂を酸化させることを防ぎますので、美容効果もあります。
バナナの主な栄養素と効果を説明しましたが、バナナ100gあたりの栄養成分の詳細はこの記事の最後に記載していますので参考にしてください。
《 ポイント 》
- バナナにはたくさんの栄養素があり、それぞれ美容や健康に効果があります。
- 冷凍バナナの栄養素は、冷凍前のバナナの栄養素と基本的には変わりません。
- バナナには多くの食物繊維が含まれており、便秘が解消され、ダイエットにも効果があります。
冷凍バナナは栄養価が高くなるって本当?
冷凍バナナの栄養素「ポリフェノール」が倍増する
生のバナナや冷凍バナナには、ポリフェノールという栄養素が含まれています。
ポリフェノールは強い抗酸化作用があり、体内の活性酸素を取り除く働きをしてくれるので、シミやシワ、動脈硬化の予防が期待できるのです。
また冷凍バナナは生のバナナと比べるとポリフェノールが倍増するので、美白効果が高まる可能性があります。
冷凍バナナの栄養素「カリウム」「マグネシウム」が活性
冷凍バナナはカリウムやマグネシウムの働きがアップするメリットもあります。
カリウムは水分代謝を高めてくれるのでむくみの軽減につながり、マグネシウムは神経の興奮を鎮めると言われています。
《 ポイント 》
- ポリフェノールが倍増する効果
- 抗酸化作用により美肌効果、アンチエイジング効果
- 肝臓解毒作用で老廃物を排出できるのでダイエット効果
- 血液さらさら作用で動脈硬化の防止
冷凍バナナを作るときのポイント
バナナを冷凍にするタイミングは、バナナが完熟した時または完熟一歩手前くらいで冷凍するのがポイントです。
バナナを冷凍保存する方法は3つあります。
- 丸ごと冷凍保存する方法
- 輪切りにして冷凍保存する方法
- つぶして冷凍保存する方法
丸ごと冷凍保存する方法
- バナナの皮をむきます。
- バナナの両端を切ります。
- バナナにレモン汁を軽くかけます。※レモン汁をかけることで、バナナが変色することを防ぎます。
- バナナをラップで空気が入らないように包みます。
- フリーザーバックに入れしっかり空気を抜きます。
- 冷凍庫に入れて保存します。
バナナを輪切りにして冷凍保存する方法
- バナナの皮をむきます。
- バナナをお好みの大きさで輪切りにします。
- フリーザーバッグに入れて平らにならします。
- フリーザーバッグの空気をしっかり抜き、フリーザーバッグの口を閉じます。
- 冷凍庫に入れて保存します。
バナナをつぶして冷凍する方法
「1本まるごとの場合」と「複数一緒の場合」の2つの方法があります。
1本まるごとつぶす場合
- バナナの皮をむきます。
- お皿の上にラップをかけ、その上にバナナを置きます。
- 軽くレモン汁をかけます。※レモン汁をかけることで、バナナが変色することを防ぎます。
- ラップを二つ折りにし、バナナをすっぽり包みます。
- ラップの上から、手のひらでバナナをギュっと押しつぶします。
- ラップの包みを、空気が入らないよう整えます。
- フリーザーバッグに入れ、袋の空気をしっかり抜いてから口を閉じます。
- 冷凍庫に入れて保存します。
複数一緒につぶす場合
- バナナの皮をむきます。※バナナの本数はフリーザーバッグの大きさに応じて決めましょう。
- 軽くレモン汁をかけます。※レモン汁をかけることで、バナナが変色することを防ぎます。
- すべてのバナナを適当な大きさにカットします。
- カットしたバナナを重ならないよう余裕をもってフリーザーバッグに入れます。※びっちり詰めすぎないでください。
- フリーザーバッグの口を開けたまま、フォークの背、または手のひらでバナナを潰します。フリーザーバッグからバナナが飛び出ないよう注意しましょう。
- 潰したバナナを平らにならします。
- フリーザーバックの空気をしっかり抜き、口を閉じます。
- 冷凍庫に入れて保存します。
冷凍バナナの保存期間
冷凍バナナの保存期間は、おおよそ1ヶ月程度です。冷凍バナナの栄養はあまり変わりませんが、味は落ちてきますので注意しましょう。
保存期間が一目でわかるように、冷凍バナナを入れたフリーザーバッグに、冷凍した日にちを書いておきましょう。
冷凍バナナの美味しい食べ方
冷凍バナナは、ジュースやスムージー、ケーキやクッキーなどに向いています。半解凍にして調理すると便利です。栄養を減らさないためにも、加熱しない調理方法がおすすめです。
冷凍バナナジュース
材料
- 冷凍バナナ:1本
- 牛乳:150cc程度(お好みの量)
材料をすべてミキサーにかけたら完成です。
冷凍バナナのヨーグルトドリンク
材料
- 冷凍バナナ:1本
- 豆乳または牛乳:100cc程度
- ヨーグルト:300g程度
- はちみつ:適量
材料すべてをミキサーにかけたら完成です。
チョコバナナ
材料
- 冷凍バナナ:1本
- チョコレート:溶かしたチョコレート(お好みの量)
凍ったままのバナナに溶かしたチョコレートをかけるとチョコバナナの出来上がりです。
冷凍バナナのホットケーキ
材料
- 冷凍バナナ:1本
- ホットケーキミックス:100g
- たまご:1個
- 牛乳:50cc
- バター:適量
- メープルシロップ:適量
- ボウルに卵を割り入れしっかり溶きます。
- 冷凍バナナを半解凍しフォークの背などでつぶします。
- つぶしたバナナを卵が入っているボウルに入れてよくかき混ぜます。
- ボウルにホットケーキミックスを入れ泡だて器でしっかり混ぜます。
- フライパンにサラダ油を塗ってホットケーキを焼きます。
- 焼いたホットケーキにお好みでバターやメープルシロップをかけたら完成です。
お子様のおやつにぴったり
冷凍にする前にバナナに割り箸をさして3~4時間ほど冷凍すればバナナアイスの出来上がりです。冷凍バナナは栄養が豊富ですのでお子様のおやつにおすすめです。
バナナの主な栄養成分
最後にバナナ可食部100gあたりの栄養成分をご紹介します。
エネルギー | 86kcal |
水分 | 75.4g |
たんぱく質 | 1.1g |
炭水化物 | 22.5g |
食物繊維 | 1.1g |
カリウム | 360mg |
マグネシウム | 32mg |
カルシウム | 6mg |
鉄 | 0.3mg |
ビタミンA鉄 (βカロテン当量) |
56μg |
ビタミンB1 | 0.05mg |
ビタミンB2 | 0.04mg |
ナイアシン | 0.7mg |
ビタミンB6 | 0.38mg |
ビタミンC | 16mg |
ビタミンE (トコフェロール) |
0.5mg |
葉酸 | 26μg |
参考:日本食品標準成分表より